AI 研究者・黒川伊保子氏のベストセラー 『女の機嫌の直し方』 を原案に、6月15日(土)よりいよいよ公開される。
本作は、大学生の真島愛が、バイト先の結婚式場で巻き起こる男女のトラブルを、男女脳の違いを分析した最新のAI研究をもとに次々と解決していき、互いを理解して向き合っていこうとする男女の物語。大学でAIを研究している真島愛役を早見あかり、結婚式場の熱血ウエディングプランナー・青柳誠司役を平岡祐太、新婦・茉莉役を松井玲奈、新郎・悠役を佐伯大地が演じる。
女性の憧れ、夢でもある結婚式だが、新郎役を見事リアルに演じきった佐伯大地さんに話を聞くことができた。この映画に出演されて彼に起こった影響は? ご自身の結婚観などざっくばらんに話してくれた。
― 4月に開催された沖縄映画祭では、レッドカーペットも歩かれましたが、いかがでしたか?
まず、映画祭に参加することに憧れがあったので、映画祭に出品される作品に出演できたことは嬉しかったです。レッドカーペットを歩くことも初めてだったので、めちゃくちゃ楽しみでした。まさか自分が(レッドカーペットを)歩けるとは思ってもいなかったので、ありがたかったです。沖縄ということもあってでしょうか、熱気があって、皆さんのテンションも高くて、積極的に交流してきてくださいました。長い距離を歩いたと思いますが、あっという間に感じました。沖縄の地元の方と一緒に歩いたり本当に楽しかったです。
― SNSに「刀剣乱舞」の共演者さんたちへの沖縄のお土産をアップされていましたが、ビーチサンダルのストラップをチョイスした理由は?
沖縄のお土産にはいろいろあると思いますが、現地のおばあちゃんが手作りしていて名前も入れられるし可愛かったので選びました。あと、家族の分も買いました。選ぶこともたのしかったです。でも、実はまだ渡してないんですよ。みんな忙しくてなかなか会えなくて。SNSにアップした時点で、もう渡したような気になっちゃっていますね(笑)。
― 映画序盤のドレス選びのシーンの悠の態度は、女性から見るとイライラしちゃうかも。演じた悠には共感しましたか?
共感というか、男の立場として(悠と)同じ気持ちになっちゃうだろうなと。「(ドレスが)全部一緒に見える・・・」というのも正直な感想です。もちろん人によってだとは思いますが、ドレス選びは女性には大切なことだと、もっと気にかけなくてはいけないんだと思いました。
― では、この作品に出演して勉強になった?
はい、なりました。劇中で、僕は母と茉莉さんの板挟みになるという立場なんですが、僕自身は、いわゆるマザコンタイプではないし、特に母を立てるということもないですね。僕の弟は母と仲良しなんですが、僕は早い時期に一人で暮らすようになってこの仕事をしていますので、たぶん奥さんのほうを優先すると思いますよ。僕の母もあれこれ口を出すような人ではないし、もし出してきたとしても「どうして口を出すの?」と言っちゃうと思います。その部分では、悠に共感はできなかったです。でも、幸いにも周りにマザコンの友達がいっぱいいて(笑)。本当に多いですよね、今。友達から「クリスマスの時、福山雅治さんのコンサートにお母さんと2人で行くのって普通じゃない?」って言われて。「普通かどうかは・・・、でも家族を大事にすることはいいことじゃん!」って言いました。
― 洋服をお母さんと買いにいく男子も多いとか?
女性に対して積極的になれない男性が多いのかもしれませんね。そこで、「母親」に頼っちゃうのかも。母親だったら何でも許してくれるし、恥もかかないみたいな。
― この映画を通して世の男性に言いたいことは?
共に学ぼうぜ!ということでしょうか。この作品にはたくさんのシチュエーションが盛り込まれていますし、色々なタイプの男性と女性が出てきますが、根本はみんな同じかと。女性は言葉とは裏腹な思いがある。かまってほしかったり、“私は寂しい”というサインだったりをあるセンテンスに含ませる。それを男性が察する、共感することによって、彼女たちは愛情を感じるということが根本だと思うので。映画をご覧になる皆さんも、それぞれ環境や関係性が違っても、すべての方が共感できる内容になっています。男女の関係を楽しく考えさせてくれる作品になっていると思います。僕らも楽しく撮影することができました。
― 結婚式の様子はけっこう“あるある”ですね。
旅行とかでもそうですが、女性ってすぐに機嫌悪くなりますよね。3日くらい経つと何かに怒ってる(笑)。うちのマネージャーさんとかですけど(笑)。僕は慣れっこです。でも、何に怒ってるのかわからなくて、後から聞くと「え?そんなこと?」みたいなことはよくあります。
― そこが男性脳と女性脳の違いだと思いますが、共感したり、そういうところあるなと思ったことは?
まさに、女性が不機嫌になるということは僕の人生のなかでたくさんありましたが、それを全部させないようにはできないと思います。男性が完璧になったらなったで、「あれ?この人、女性に慣れてる?嫌だな」と不機嫌になっちゃうわけですよ。だから正解はないんです。でも、不機嫌なとき、どう寄り添うかが大事。どんな振る舞いをしてもぶつかり合うことはあるけど、そこで「どうしてだろう」と考えることが大切なんですよね。やっぱりこの台本、凄いですね!
― では、この映画に出演してから女性の対応の仕方が変わりましたか?
いや、そんなにすぐには劇的に変わらないですけど(笑)。
実は、よく知るカメラマンさんがこの映画を撮っているときに、ちょうど結婚式の準備をされていて、「超絶もめてるよ」って言っていて、「何でもめているんですか?」と聞いたら「テーブルクロスの色」って。凄いな・・・と思いました(笑)。本当に些細なことでも選択肢があると女性はチョイスで引っかかるんですね。その積み重ねで結婚式ができるわけですから、僕はちゃんと関心を持って「これ、いいんじゃない?」と言うことに決めました。全部を僕が決めてもいけないし、難しいところではありますが。
― 新郎役を演じられましたが、結婚願望はどうですか? 面倒くさいなとか思ったりしました?
僕はこの仕事をしていなかったら、早くに結婚していたかもしれません。若いパパに憧れがありましたし。僕の父はキャンプに連れて行ってくれたり、マウンテンバイクでサイクリングしたりと、とてもアクティブだったんです。父の背中を見ていて、僕も自分の子供にもいろんな体験をさせてあげたいなと思っているので、自分の体が動けるうちに家族で遊ぶことができたらいいなと考えるので、結婚願望はあります。
― 映画に出演し、女性脳を間近に見て恐れることはない?
結婚式(準備も含め)で、もめることが多いようですが、もめてもいいんじゃないかな。それを乗り越えて絆が深くなっているカップルはたくさんいると思うので。映画ではハッピーエンドになっていますが、悠くんはまた茉莉さんの機嫌を損ねてしまうだろうし、彼らはまたケンカすると思う。それでも一歩ずつ一歩ずつパートナーとして進んでいくと思います。自分の両親もとても仲がいいんですが、母はすぐ怒るんです、父に。
― どんなことで怒るのですか?
お土産とか。父は海外出張が多いのですが、母にブランドもののバックとかを頼まれるんです。「これを買ってきて」と頼まれるのに違うものを買ってくる。良かれと思って買ってきても「これだったら要らない!」と0点になる。むしろ「お金を使って要らないものを買ってきて、何やってんの」と言われてマイナス点ですよ(笑)。父はそういうところが鈍感ですから。あと、休みの日に計画していた買い物に行けなくなったとなると、1週間不機嫌です。
― それでも、いまでも一緒に遊園地に行かれるという仲の良さですね。
今は色々乗り越えたからでしょう。 母は24歳で僕を生んでいるので若いんです。世間知らずでワガママだけど、父にとってはそこが可愛いんです。すごくバランスがいい夫婦だと思います。でも、母が機嫌悪いとこっちにもトバッチリがきちゃいますからね。うちは母以外は男なので、「いま機嫌悪いから、放っとこ」って黙っています。
― 佐伯さんにとってご両親が理想の夫婦像のようですが、ご自身はどんな夫婦になりたいですか?
家族になって子供が生まれたとしても、初心を忘れず出会ったときと同じように相手のことを愛していると思える関係でいたいです。冷めてしまって手も繋がないとか、買い物も作業であったりしたら嫌なので。でも絶対にできると思ってます。
― そのために、これだけはしなくちゃいけないなと思うことはありますか?
もし相手の気持ちを察することまではできなくても、相手の意見を聞くということ。この映画で、自分の意見だけで解決策を切り込んでいってはいけない・・・ということに共感できたので、自分の大切な人の話は最後までキチンと聞こうぜ!と思います。でも、「わかるよ」ロボットじゃダメなんです。ちゃんと話を聞いて一番最適な相槌が必要なんです。めちゃくちゃ難しいですね(笑)。
― 映画、ドラマ、舞台と多方面でご活躍の佐伯さんですが、目指す俳優像は?
出てきたらワクワクする俳優です。その人がまた出てこないかな、また喋らないかなと思ってもらえる俳優になりたいです。いい俳優とは人として面白くて興味がわく、魅力があることしかないと思うので。ただセリフをいうだけだったら誰でもできる。見ている人に、この人素敵だな、面白いなと思ってもらいたいです。作品はもちろんですが、この俳優が出ているのなら観てみようというふうになれたらいいですね。
― そのために何か努力していることはありますか?
色んな作品を観ることはもちろんですが、私生活でも色々な人に興味を持って見ています。一般の人にも魅力的な方はたくさんいるので、お話を聞いたり、気持ちを共有したりすることで、感受性や感情が育まれてくると思うので、私生活も大切にしています。でも、どの仕事でも同じことかと。成功している人は周りから信頼されているし魅力があるんじゃないでしょうか。
― では改めて、この映画の中で、佐伯さんが印象に残っている、好きなシーンは?
いっぱいありますね。金田明夫さん演じる茉莉の伯父さんも素敵ですが、前田公輝くん演じる林くんの女性への接し方の変わっていく様に注目して欲しいです。言葉だけではない、女性への寄り添い方が素敵だと思いました。
― 色々な世代の方に、色々な目線で観て楽しんでいただける映画ですね。では、最後にこれからご覧になる皆さんへメッセージをお願いします。
『女の機嫌の直し方』、まさにタイトル通りの映画になっていますので、女性は共感して、今までの男性への不満やストレスなどを発散していただき、男性は女性のことをより理解していただけると思います。また、カップルで観ていただければ、よりいい影響を与えてくれるはずです。ぜひ皆さんで劇場に足を運んでいただけたらとても嬉しく思います。
【佐伯大地(さえきだいち)プロフィール】
1990年7月19日生まれ。東京都出身。
主な出演作に、ドラマ「愛してたって、秘密はある。」「崖っぷちホテル!」「約束のステージ ~時を駆けるふたりの歌~」、ミュージカル「刀剣乱舞」シリーズなどがある。8月には方南ぐみ企画公演郎読劇「青空」への出演、秋には映画『ダウト 嘘つきオトコは誰?』の公開が控える。
・ヘアメイク: 牧野裕太 (vierge)
・スタイリスト:藤長祥平(フリー)
映画『女の機嫌の直し方』
キャスト: 早見あかり 平岡祐太 松井玲奈 佐伯大地 水沢エレナ 前田公輝 朝加真由美 原日出子 金田明夫
原 案: 『 女の機嫌の直し方 』 黒川伊保子(集英社インターナショナル刊)
監 督:有田駿介
脚 本:蛭田直美
脚本協力:横澤夏子
音 楽:吉川 慶
製作:藤原寛 加藤幸二郎
エグゼクティブプロデューサー:坂本直彦 池田健司
スーパーバイザー:黒井和男 古賀俊輔
プロデューサー:松原浩 高島里奈 戸倉亮爾 松永洋一
制作プロダクション:日テレ アックスオン
制作:日本テレビ放送網株式会社 / よしもとクリエイティブ・エージェンシー
配給:よしもとクリエイティブ・エージェンシー
製作:『女の機嫌の直し方』製作委員会
公式サイト:http://kigen-movie.official-movie.com
©2019 「女の機嫌の直し方」製作委員会
6月15日(土)より ユナイテッド・シネマアクアシティお台場他 全国順次公開
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