映画『犬鳴村』、『樹海村』、『牛首村』の「恐怖の村」シリーズを生み出した東映と清水崇監督が手がける最新作『忌怪島/きかいじま』。
本作は、“島”という閉鎖空間を舞台に「VR」の世界を表現。「VR」研究チーム”シンセカイ”に次々と降りかかる不可解な死と謎、解き放たれた「赤い女」の怨念が絡み合い…現実と仮想という2つの空間で、今までにない最強の恐怖を描き出す。
舞台となる島の住人で友彦たちと次第に関わっていく謎の少女・金城リンを演じるのは、いま最も注目を集めている若手俳優の當真あみ。ホラー映画初挑戦の彼女が、撮影時を振り返りながら本作の魅力を語ってくれた。
― 今回の作品はこれまでのホラー映画とは少しテイストが違うと思いますが、出演が決まったときのお気持ちをお聞かせください。
いつかホラー作品に出てみたいという気持ちがあったので、出演のお話をいただいたときは凄く嬉しかったです。
― リンは、物語の中でも特別な存在感を放つような女の子ですが、この役をどのように受け止めて演じようと考えましたか?
リンは村の人から距離を置かれてるシゲ爺や、島に突然やってきた友彦さんにも自分から話しかけるくらい、物おうじしないまっすぐな女の子です。ただ、物語のカギを握っている人物でもあるので、難しい役だなと思いました。自分の演技で物語の進み方が変わってしまうかもしれないと思うと怖いなというプレッシャーもありました。
― それでもこの作品に参加してみたいと感じた作品の魅力とは?
メタバースという仮想の世界と現実が繋がるという、今までにない新しいホラー作品というところが一番の魅力だと思います。台本を読ませていただいたときも、現実と仮想空間の境目がだんだんわからなくなってくる・・・ちょっとゾッとして怖くなる感じが面白くて。そこが私の好きなポイントです。
― 具体的にどのあたりが演じていて難しかったのでしょうか?
島の事件に巻き込まれていくうちに、イマジョと関わっていくわけですが、山本美月さんと一緒にシゲ爺の家を訪ねたシーンは緊迫した空気が流れていたので、どう演じたらいいか悩みましたし、普段から大きな声で叫んだりすることがないので、自分の感情を出す演技が難しかったです。
― そんなリンちゃんと當真さんご自身が似てるなと感じるところはありましたか?
あまり自分と似てるとは思わなかったです。リンちゃんは自分のリスクを顧みず、シゲ爺に自分から親身に接していくのですが、私だったら(シゲ爺に親身になることで)自分も村の人から距離を置かれたら怖いなと思って躊躇してしまうかもしれません。リンちゃんの強さは凄いなと思いました。
― ところで、當真さんはホラー作品がお好きですか?
友達や誰かと一緒に観るのは好きですが、1人ではちょっと怖くて観れないです(笑)。
― 撮影現場で何か心霊現象やちょっと怖いなと感じることはありましたか?
現場では全然なかったので、むしろ自分たちで作ろうとしていました(笑)。インスタントフィルムカメラで色々写真を撮ったりして。皆さんと同じシーンで集まったときに心霊写真を撮ろうと頑張っていました。一応、心霊写真ぽい写真は撮れたんです。あくまで“ぽい”写真なんですが・・・(笑)。作品内容とは違って、とても和気あいあいとして明るくて温かい現場でした。
― どなたとよくお話しされたのですか?
同じシーンが多かったので、山本美月さんとはよくお話ししました。奄美大島には1ヶ月弱滞在してたのですが、山本さんから奄美の「このお店が良かったよ」とか教えていただきました。
― 撮影がお休みのときに皆さんとお出かけされたのでしょうか?
俳優の皆さんと一緒に出掛けることはなかったのですが、マネージャーさんと食事に出かけたり、染物の体験にも行きました。“鶏飯”という奄美の郷土料理を初めて食べたのですが、ほぐした鶏肉、錦糸卵、椎茸などがご飯の上に乗っていて、最後に鶏のだし汁をかけて食べるんです。凄く美味しかったです。
― 當真さんは沖縄出身ですが、奄美大島に近いものを感じられましたか?
すぐそこに海があるという感覚と、潮風を感じられるところが沖縄と似てると思いました。撮影時期が今から1年くらい前だったのですが、ちょうどそのくらいに私も沖縄から上京したばかりで。上京した直後に(鹿児島県の)奄美大島に行ったので、すぐに地元に戻ったような感覚でした。奄美もゆったりした空気が流れていたので、自然と気持ちが落ち着いてました。
― 沖縄ではよく海で遊んでいたりしたのですか?
沖縄にいるときはよく海に行っていました。奄美でも海に入りましたが、ちょっと怖かったです。撮影で海に入ったのですが、上手くできるかどうか緊張しました。奄美は天候が変わりやすくて、海も穏やかだったり、急に荒れたりするので。
― それでも、ロケでしか体験できない良さもあった?
現地で撮影したからこそ、さらに非現実感が出ていたと思いますし、撮影も楽しかったです。林に囲まれた坂道もちょっと鳥肌が立ちそうな雰囲気の場所だったので、現場の環境によって役にも入りやすかったですし、作品の中に没入する感じがしました。
― 清水監督とは初めてご一緒されたとのことですが、演じる上で監督から特に要求されたことなどあったのでしょうか?
監督からリンちゃんは強くて真っ直ぐな女の子だというお話は聞いていましたが、特に「こうしてください」というようなことは言われませんでした。清水監督はとても優しい方で、ちょっとお茶目なところもあるんです。私が撮った写真の中に、監督が砂で遊んでいるところが写っていたり、しっかりカメラ目線の写真もあるんですよ(笑)。あと、監督が『忌怪島』に関する手作りの(オブジェ的な)物をプレゼントしてくださいました。島にいる間にご自身で手作りされたそうなんです。
― そうなんですか? 機会があったらぜひ見てみたいです。とても充実した撮影期間を過ごされたようですが、特に印象に残っているシーンや、お気に入りのシーンがあったら教えていただけますか?
やはり、イマジョが出てくるシーンが凄く印象的でした。ホラー作品ではあるけれど、人間ドラマもあって、どうしてイマジョが生まれたか、悲しいお話でもあるので、強く心に残っています。
― それでは、今後演じてみたい役や、目標にしていることがあったら教えてください。
今は学生役をさせていただくことが多いのですが、いつかお仕事をしている役を演じてみたいです。私が一度出させていただいたドラマの「オールドルーキー」(2022年TBS系)もお仕事に奮闘する物語だったので、そういう作品に参加できたら嬉しいです。
自分の過去作品を見返すと「ここをもう少しこうしたら良かったな」と反省することがあるので、その反省点を次に活かしていき、レベルアップしていくことが目標です。
― 今後のご活躍も楽しみにしてます。
頑張ります!ありがとうございます。
【當真あみ (Ami Toma)】
2006年11月2日生まれ。CMでデビューし、2022年にはカルピスウォーターの14代目CMキャラクターを務める。映画『かがみの孤城』では初声優で主演に抜擢される。代表作にTVドラマ「妻、小学生になる。」(22/TBS)、「Get Ready!」(23/TBS)、ZIP!朝ドラマ「パパとなっちゃんのお弁当」(23/NTV)など。2023年NHK大河ドラマ「どうする家康」、映画『水は海に向かって流れる』に出演。
衣装協力/Mame Kurogouchi、CHERRY BROWN、un by Tomoyo Yoshida
撮影:ナカムラヨシノーブ
映画『忌怪島/きかいじま』
【出演】 ⻄畑⼤吾(なにわ男⼦)
⽣駒⾥奈 平岡祐太 ⽔⽯亜⾶夢 川添野愛
大場泰正 祷キララ 吉田妙子 大谷凜香 ・ 笹野⾼史
當真あみ なだぎ武 伊藤歩 / ⼭本美⽉
監督:清水崇
脚本:いながききよたか 清水崇 音楽:山下康介
製作:柳迫成彦 與田尚志 藤島ジュリーK. 丸橋哲彦 牟田口新一郎 後藤明信 吉村和文 宮田昌広 檜原麻希
企画:紀伊宗之 企画・プロデュース:小杉宝
撮影:伊集守忠 美術:都築雄二 照明:酒井隆英 録音:田中博信 編集:鈴木理 装飾:松田光畝 スタイリスト:城宝昭子 ヘアメイク:小出みさ
特殊デザイン:百武朋 VFXスーパーバイザー:鹿角剛 音響効果:赤澤勇二 キャスティング:杉野剛 助監督:毛利安孝 ホラー担当:川松尚良 制作担当:伊藤栄
配給:東映
【上映時間】109分
【コピーライト表記】 ©2023「忌怪島/きかいじま」製作委員会
【公式HP】 https://kikaijima-movie2023.jp/
【公式Twitter】 @Kikaijima2023 (https://twitter.com/kikaijima2023)
【公式Instagram】 kikaijima2023(https://www.instagram.com/kikaijima2023/)
【公式TikTok】 kikaijima2023(https://www.tiktok.com/@kikaijima2023)
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