映画『キセキ -あの日のソビト-』の初日舞台挨拶が、1月28日、東京・丸の内TOEIにて行われ、主演の松坂桃李と菅田将暉をはじめ、共演の忽那汐里、横浜流星、成田凌、杉野遥亮、平祐奈と、兼重淳監督が登壇した。
本作は、顔出し一切無しの男性4人組グループ「GReeeeN」の楽曲「キセキ」が誕生するまでの秘話を描いた青春物語。二つの夢を全力で追いかける兄弟がその家族、仲間たちと衝突をし迷いながらも、自分の進むべき道を切り開いていく姿を描き出す。GReeeeNの音楽プロデューサー・ジン役を松坂、同グループのリーダーでジンの実弟でもあるヒデ役を菅田が務め、GReeeeNの前身グループ「グリーンボーイズ」には、ナビ役に横浜、クニ役に成田、ソウ役には杉野が演じている。
満席となった会場の後方から登場した登壇者たちを、観客500人がGReeeeNの楽曲「キセキ」を大合唱して出迎えた。「ついに来ましたね! 本当にたまらない気持ちです。お客さんが歌っている中を登場するのは初めて。感動しましたね」と喜びを表すと、すかさず菅田が「泣いてる?」とツッコみ、松坂は「泣いてねーし!」と答える。そのやりとりは、まるで本当の兄弟のような仲の良さ。
菅田の方といえば、「『キセキ』のイントロを聞いただけで緊張する体になってしまいまして(笑)」と、先日”グリーンボーイズ”として、さいたまスーパ ーアリーナの大舞台に立ったことを思い出させるコメントも。「今日はめちゃくちゃ緊張しています。でも(合唱)嬉しかった。音楽の力と、言葉の力と、人と人の力をたくさん感じた作品です」と満面の笑みを浮かべた。
物語では家族から音楽活動を反対される場面があり、その内容から「自身の活動を親が応援してくれているか?」という問いが投げかけられた。松坂は「父は(劇中の)小林薫さんほどではないですが厳しい人で、最初は『ふざけんなバカ!』て感じでした。今は、ほんのり応援してくれているみたいです。たまにメールが来るんですが、すごく長い文章で『お前が今、ここにあることは・・・』みたいな(笑)。オヤジ、胸に刻みます・・・って感じで」と明かし、「母親は応援してくれていますね。本作を観た感想は『あんた、カッコつけるのやめなさい』でした(笑)」と言って苦笑い。
菅田は「うちはもう親父が大賛成で。親父のほうが俺より前に出る人。バラエティ番組で子供の頃の写真が必要ですがありますか?って事務所から言われると、100枚単位で送ってくる。その中になぜか親父の写真が混ざってる(笑)」と明かし、会場の笑いを誘う一幕も。本作を観た感想は「よかったで~」とのこと。
成田は「2段階で反対されました。美容師になるときと、美容師をやめてこの業界に入るとき。一度も褒められたことはなくて・・・。兄はグリーンボーイズが並んでいるのを実際に見て、『人生で一番興奮した』といって喜んでいました」と。杉野は「やりたいことをやらせてくれたし、後押ししてくれてると思います」と答えた。横浜は「家族3人が、LINEミュージックのBGM設定をグリーンボーイズの『声』にしてくれたんです。愛を感じました」と笑顔。
「家族が是枝監督の『奇跡』のオーディションに書類を出したことがこの仕事を始めるようになったきっかけ」と話す平は「その時にも兼重監督にお世話になって、こうしてこの映画にも出させていただき、これがもう“奇跡”という感じです!」と、興奮気味に語った。忽那は「最初はオーストラリアに住んでいたので、1人で日本に来させるのを大変心配したようです。でも今までやってきたことは応援してくれています」と述べた。
また、この日はGReeeeNの音楽プロデューサーのジンからサプライズで手紙が届き、ジンを演じた松坂が手紙を代読した。じっと聞き入っていた菅田は「嬉しい!GReeeeN さん、JIN さんが本当にあったかい人だから、これだけ大きなことになっているんだなと思います」としみじみ。松坂は「手紙からも伝わってきますが、気持ちが本当にとってもまっすぐなで、ステキな人。一緒にいてとても和らぐ人だなと思いますね」とジンの人となりに触れた。
最後に菅田は「演じながらすごく勇気をもらい、愛をもらいました。映画を観た方も普段以上にあったかいものが感じられる映画になっています」とアピール。松坂は「すごく不思議な力をもらえる作品。たくさんの人にこの映画をつなげてもらえたらなと思います」と伝え、舞台をあとにした。
歯医者も歌も、どっちも本気!前代未聞の覆面ボーカルグループ!
誰もが知る名曲誕生にまつわる“軌跡”と“奇跡”を描いた“輝石”の物語。
厳しい父の反対を押し切り家を飛び出したミュージシャンの兄ジン。父の想いを受け、歯医者を目指す弟ヒデも、仲間と共に音楽の魅力に引き寄せられていた。音楽に挫折していた時、弟たちの才能を知ったジンは、そんな彼らに自分の夢を託すことを決意する。
歯医者はやりたい、歌もやりたい。でも恐ろしい父親には絶対に言えないーー。そこで彼らがとった、ありえない作戦とは!?それは前代未聞の顔出し無しのCDデビューだった・・・。
※タイトルの“ソビト”とは?:素人または空人。呼称。自由に新しいことに挑戦していく人のこと。GReeeeNによる造語。
『キセキ ーあの日のソビトー』
出演:松坂桃李、菅田将暉、忽那汐里、平祐奈、横浜流星、成田凌、杉野遥亮、早織、奥野瑛太、野間口徹 / 麻生祐未、小林薫
監督:兼重淳
脚本:斉藤ひろし
音楽:GReeeeN
主題歌:GReeeeN「ソビト」(ユニバーサル ミュージック)
プロデューサー:小池賢太郎
音楽プロデューサー:JIN
製作: 「キセキ -あの日のソビト-」製作委員会
製作プロダクション:ジョーカーフィルムズ
配給:東映
(C)2017「キセキ ーあの日のソビトー」製作委員会
公式HP: http://kiseki-movie.com
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