『劇映画 孤独のグルメ』の完成披露舞台挨拶が、12月16日、東京・イイノホールにて行われ、監督・脚本・主演を務めた松重豊をはじめ、共演の内田有紀、磯村勇斗、杏、オダギリジョーが登壇した。
単行本はシリーズ累計150万部を超えるベストセラーとなっている原作:久住之、作画:谷口ジローのハードボイルド・グルメ漫画を原作に、国内のみならず海外でも絶大な支持を得てシーズン10までシリーズを重ね、”グルメドキュメンタリードラマの金字塔”として大人気長寿ドラマシリーズとなった「孤独のグルメ」が、ついに映画化。テレビ東京開局60周年特別企画として『劇映画 孤独のグルメ」として2025年1月10日(金)に公開される。
本作は、輸入雑貨商を営む主人公・井之頭五郎が、営業先で訪れた土地で見つけた食事処にふらりと立ち寄り、食べたいものを独り自由に食す様子を1話完結で淡々と描く。作中で登場する店は高級店や流行りの店ではなく、大衆食堂や個人店がほとんど。五郎が独りで食事を楽しむ様子が自身のモノローグと共に描かれる。映画版では、さらに内田有紀、磯村勇斗、塩見三省、村田雄浩、杏、オダギリジョー、そして韓国の名優ユ・ジェミョンが集結し、五郎の旅に彩りを添える。
これまでのイベントでは松重がひとりでポツンと”孤独”に登壇していたが、今回は松重からの熱烈オファーで本作に参加した豪華なキャスト陣と共に登場!
監督、脚本家、そして主演を務めた松重は「構想から2年半ぐらい経っているので、本当に長い道のりだなと思いましたが、ようやく到達点がまもなくというところ。(ドラマの)“孤独のグルメ”では僕1人がなんとか格闘すればいいんですけど、 今回は映画ということで、素敵な皆さんに本当に共演していただいて。自分で書いたセリフなんですが、俳優さんが口にすることによってこんなに豊かなものに変わるんだっていうのを、この仕事やってて初めて気づきました。遅いなと思うんですけども(笑)。こうやって皆さんの顔を実際に見るっていうのがこんなにも嬉しいし、感動的なんだな、1人じゃないなと改めて思いました」と感慨深げ。
第29回釜山国際映画祭【オープンシネマ部門】、第37回東京国際映画祭【ガラ・セレクション部門】と名だたる国際映画祭にも正式出品され、国内外でも注目を集める本作。松重は「この作品が韓国、中国、台湾でも人気があることはわかっていたけれど、釜山では5,000人の会場で笑いが渦を巻いていて・・・伝わるんだなと。ティーチインでも若い方がいっぱいいて、韓国から見習わなければいけない部分がありましたね」としみじみ。
五郎が迷い込む、韓国領の島で暮らす女性・志穂を演じた内田有紀は、監督の松重について「他の現場で松重さんと共演させていただくと、本当に穏やかで優しくて、いつも笑顔で話しやすくて素敵な方ですが、(今作でも)そのまんまの監督でした。いつも通りの松重さんで 安心して身を委ねられましたし。あと、役者さんなので心が通い合うのが早いから、ど細かくお互いで話さなくてもいい。本当にいいものの瞬間を切り取っていこうとしてくださる方。全幅の信頼を寄せて撮影に臨みました」と、監督としての松重も絶賛。
続けて、「余白をたくさん感じられるドラマのいいところと、劇場に足を運んでくださってくださる皆さんのために、松重さんがご用意されたスペクタクルな旅もありますので、一緒に五郎さんと食の旅を楽しんでもらえるような映画になってます」とアピール。
内田へ出演オファーをしたという松重は「シナリオを書いているときから(内田に)ラブレターを書いている感じでした。高校生の男の子の気持ちのようだった」とはにかみながらも、出演の承諾を喜んでいた。
五郎のスープ探しを手伝うことになる青年・中川を演じた磯村勇斗は、「共演は2度目ですが、対峙してシーンが終わると、目の前の五郎さんが『カット!』というので、この感覚は今までなくて凄く不思議な感じでした。とにかく温かい現場で、本当にスタッフさんを大事になさっていたのを見ると、人の温かさ、食の温かさがそのまま(スクリーンから)皆さんに届くと思います」と手応え十分。
磯村の言葉に、松重は「磯村くんは若いのに本当にちゃんと懐が深いし、年寄りの面倒も見てくれるんで、僕はこういう人に頼った方がいいかなと思って。磯村くん一択でお願いしたんです」と磯村の人柄を称えると、磯村が「はい、いつまでも面倒見させていただきます。あれ、見ていただくかもですけど」と返し、会場の笑いを誘っていた。
五郎をフランスに呼ぶ千秋を演じた杏は「監督として私を呼んでいただいて感無量でした。でも、目の前で松重さんが食べている横で(自分が食べられず)我慢するのは辛くて・・・(笑)」と、グルメ作品のあるあるを明かし苦笑い。
松重は「エッフェル塔の前で撮りたい!と思って。シナリオハンティングの時から杏ちゃんしかいないと思った。杏ちゃんに「スープの美味しいお店を教えて」とお願いしました。やっぱり親子役をやったこともあるので、持つべきものは娘だなと(笑)」と言い、杏に感謝。
千秋の祖父・一郎を塩見三省、中華ラーメン店「さんせりて」の店主を演じたオダギリジョーは、「完成作品を観て、LINEで松重さんに良かった点を羅列して送ったんです。テレビシリーズもよく観ていたし、映画として完成した作品をいちファンとして嬉しかった」と映画の完成を喜びつつ、「監督として色々共有でいたと思うと楽しみが増えました」と、監督としての顔を持つカタギリならではの気持ちも述べる。
松重は「オダギリくんには『オリバーな犬』でお世話になった貸しもあるし、受けてくれて良かった(笑)」とにっこり。そして、共演者たちを「大好きな人しかいません!」と力を込めて言い切る。これに、オダギリは「絶対そうですよね。自分の大切な作品ですから」と共感していた。
<ストーリー>
井之頭五郎は、かつての恋人・小雪の娘、千秋からとある依頼の連絡があり
飛行機の機内で腹を減らしながらフランス・パリへ向かう。
パリに到着し、空腹をいつものように満たし、千秋と共に依頼者の祖父の元へ向かう。
そこで、千秋の祖父である一郎から、
「子供の頃に飲んだスープがもう一度飲みたい。食材を集めて探して欲しい。」とお願いされる。
わずかな地名をヒントに、五郎も行って食材を探してみることにしたのだが…。
フランス、韓国、長崎、東京。究極のスープを求めて、五郎は世界へ漕ぎだす!
しかし… スープ探しのはずが、行く先々で様々な人や事件に遭遇。
次第に大きな何かに巻き込まれていく…。
大海原 ▶ サバイバル ▶▶ 謎の集団 ▶▶▶ 命の危機!?
「孤独のグルメ」史上最長のサバイバルロードムービー。
どうした…五郎!!
旅路の中で彼は気付く。
「腹が…減った!」
『劇映画 孤独のグルメ』
公開日:2025年1月10日(金)全国公開
監督:松重 豊
脚本:松重 豊 田口佳宏(「孤独のグルメ」シリーズ)
出演:松重 豊
内田有紀 磯村勇斗 村田雄浩 ユ・ジェミョン(特別出演) 塩見三省 / 杏 オダギリジョー
制作:共同テレビジョン FILM
主題歌:ザ・クロマニヨンズ「空腹と俺」
【公式サイト】https://gekieiga-kodokunogurume.jp/
【公式Facebook】https://www.facebook.com/kodokugurume
【公式 X】https://x.com/tx_kodokugurume
【公式 Instagram】https://www.instagram.com/tx.kodokugurume/
【公式TikTok】https://www.tiktok.com/@tx_kodokugurume
撮影スケジュール:2023年9月~10月、2024年1月
コピーライト:©2025「劇映画 孤独のグルメ」製作委員会
2025年1月10日(金)、衝撃の劇映画化に「え?そこまでやるんだ。」