渡辺謙、高畑充希、寺島しのぶら参戦!
大河主演俳優勢揃い!
日本映画界を牽引する「国宝」級の豪華キャストが
“熱狂”と“感涙”の物語を描く―
『国宝』
2002 年「パレード」で山本周五郎賞、「パークライフ」で芥川賞を受賞。2007 年「悪人」では、毎日出版文化賞、大佛次郎賞など数々の賞に輝いた吉田修一の最高傑作との呼び声高い「国宝」。2017 年から朝日新聞にて連載され、歌舞伎界を舞台にした本作は、連載時から大きな話題となり、2018 年に単行本化された。2019 年第 69 回芸術選奨文部科学大臣賞、第 14 回中央公論文芸賞をダブル受賞し、吉田修一自身が、3 年の間歌舞伎の黒衣を纏い、楽屋に入った経験を血肉にし、書き上げた渾身の作品です。映像化不可能だと言われていた吉田修一原作『国宝』、吉沢亮主演、横浜流星共演で映画化が発表され大きな反響を呼んだ。この物語は、任侠の一門に生まれながらも、歌舞伎役者の家に引き取られ、芸の道に人生を捧げる主人公・喜久雄の50年を描いた壮大な一代記。
今回、『国宝』のメガホンをとるのは、『フラガール』(2006 年)で日本中を感動の涙で包み、日本アカデミー賞最優秀作品賞、最優秀監督賞、最優秀脚本賞を受賞した李相日監督。初めて吉田修一作品に挑んだ『悪人』(2010 年)は、第 34 回日本アカデミー賞 13 部門 15 賞受賞、最優秀賞主要 5 部門を受賞し、第 35 回報知映画賞作品賞、第 84回キネマ旬報日本映画ベストテン第一位、第 65 回毎日映画コンクール日本映画大賞など国内のあらゆる映画賞を総なめにし、第 34 回モントリオール世界映画祭ワールド・コンペティション部門で最優秀女優賞を受賞するなど、海外でも高い評価を得る名作となった。
そして、さらに『国宝』の世界を彩る豪華キャストが一挙解禁!
このたび、新たに12人の豪華キャストの参加が解禁された。
吉沢亮演じる主人公喜久雄を引き取り育てる歌舞伎役者で横浜流星演じる俊介の父親役として、渡辺謙が出演します。また、渡辺謙の妻役に寺島しのぶ、人間国宝の歌舞伎役者役に田中泯、主人公・喜久雄の恋人役に高畑充希、喜久雄の人生に関わってくる女性に森七菜・見上愛が参加する。
主人公・喜久雄(吉沢亮)を引き取り育てる歌舞伎役者・花井半二郎役に、渡辺謙
『あまりにも壮絶で壮大な物語に「映像化は無理だ」と感じ、腰が浮くのを抑えながら、悩んだすえに決意を固めた』とコメントを寄せている。
渡辺演じる花井半二郎は、上方歌舞伎の名門の当主で、大人気の看板役者。任侠の家に生まれた喜久雄(吉沢亮)の女方としての才能をみいだし、実の息子・俊介(横浜流星)と共に育てる。
NHK大河ドラマ「独眼竜政宗」(1987年)で主演を務め、『明日の記憶』(2006年)、『沈まぬ太陽』(2009年)で日本アカデミー賞最優秀主演男優賞を受賞。ハリウッドデビューを果たした『ラストサムライ』(2003年)で第 76 回米アカデミー賞助演男優賞にノミネートされて以降、クリント・イーストウッド監督『硫黄島からの手紙』(2006年)、クリストファー・ノーラン監督の『インセプション』(2010年)、『GODZILLA ゴジラ』(2014年)など数多くのハリウッド作品に出演する、日本のみならず世界で活躍する渡辺謙。李監督の『許されざる者』(2013年)、『怒り』(2016年)ではともに主演を務め、監督からの信頼も厚く、本作が李組3度目の参加。主演の吉沢亮とは初共演となる。
主人公・喜久雄(吉沢亮)の幼馴染で恋人の春江役に高畑充希
吉沢亮・横浜流星について『モニターを見た時、その新鮮な世界の美しさに息をのみました。 元々美しいお2人なのに、これ以上美しくなるの?!って。笑 私はお2人の1番近くにいつも存在しているキャラクターだったので、間近で貴重な瞬間を沢山観られて、幸せです。』と語っている。
高畑演じる福田春江は、喜久雄(吉沢亮)の幼馴染で恋人。喜久雄を追って自身も長崎から上阪し、人気役者になっていく喜久雄と俊介(横浜流星)をそばで見守る女性を演じる。
『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』(2018年)で、日本アカデミー賞優秀助演女優賞を受賞。NHK連続テレビ小説「とと姉ちゃん」(2016年)では主演を務め、「過保護のカホコ」(2017年)、「同期のサクラ」(2019年)などのテレビドラマから、『ピーターパン』(2007年~2012年)、『ウェイトレス』(2021年)、『ミス・サイゴン』(2022年)などの舞台まで、多彩な才能を発揮している。今年は、Amazon Prime video ドラマ「1122 いいふうふ」が話題に。大河ドラマ「光る君へ」(2024年)では中宮・定子を演じ、定子の突然の訃報を悲しむ声や高畑充希の好演を称える声が続出した。李監督とは『怒り』以来、2度目のタッグ。主演の吉沢亮とは『アオハライド』(2014年)以来、10年ぶりの共演となる。
半二郎(渡辺謙)の妻で俊介(横浜流星)の母、大垣幸子役に寺島しのぶ
自身も人間国宝の父を持ち、誰よりも近くで人間国宝を見てきた寺島は、『吉沢亮さんと横浜流星さん、二人の少年時代を演じた黒川想矢くん、越山敬達くんの努力とガッツに脱帽です。今まで生きてきた私の環境や、蓄えてきたものを少しでも活かせていれば良いなぁと思っています。』とコメントを寄せている。
寺島演じる大垣幸子は、花井半二郎の妻、俊介の母親、であるだけではなく、踊りの師匠でもあり、初めは喜久雄(吉沢亮)を引き取ることに反対しますが、喜久雄の才能に気付き、息子・俊介への愛情ゆえに苦悩する。
『赤目四十八瀧心中未遂』(2003年)で日本アカデミー賞最優秀主演女優賞、『愛の流刑地』(2007年)で日本アカデミー賞優秀主演女優賞、『東京タワー』(2005年)で日本アカデミー賞優秀助演女優賞を受賞するなど、主演から助演まで幅広い演技で活躍している。『キャタピラー』(2010年)では、第60回ベルリン国際映画祭 銀熊賞(女優賞)を受賞するなど、世界でもその実力が認められている。
主人公・喜久雄(吉沢亮)の人生に大きな影響を与える人間国宝、万菊役に田中泯
世界的なダンサーとして活躍する田中は、『数えきれぬ人々の知識と経験が技となり万菊さんの姿が現れる。仰天しました。万菊さんという自分のうちなる異人。伝統から生まれた万菊さんは今や僕のオドリ探求の相談役であります。』と語っている。
田中演じる小野川万菊は、歌舞伎界の稀代の女形といわれる人間国宝。主人公・喜久雄(吉沢亮)の人生に大きな影響を与える。
1990年、フランス政府から芸術文化騎士章(シュヴァリエ・デ・ザール・エ・レ・レトル)を授与され、世界的なダンサーとして活躍する田中泯。山田洋次監督の『たそがれ清平衛』(2002年)で初めて映画に出演し、その年の日本アカデミー賞最優秀助演男優賞と新人俳優賞をダブル受賞。以降、『八日目の蝉』(2011年)、『永遠の0』(2013年)、『るろうに剣心 京都大火編』(2014年)、『アルキメデスの大戦』(2019年)に出演するなど、俳優としても活躍している。
主人公・喜久雄(吉沢亮)を恋い慕う、歌舞伎役者の娘、彰子役に森七菜
初共演の吉沢亮に対して『青い炎のように確かな温度を静かに保ち現場に佇む吉沢さんを側で見て、寄り添っていく者としてしっかりしなくてはと自分の背中を正し続ける日々でした。』とコメントを寄せている。
森演じる彰子は、兄のように慕っていた主人公・喜久雄に恋をする、歌舞伎役者の娘。歌舞伎役者である父親から勘当されてまでも喜久雄と一緒になることを望み、どこまでも喜久雄に寄り添おうとするけなげな女性を演じる。
新海誠監督の『天気の子』(2019年)ではヒロイン・天野陽菜役の声優としてオーディションで抜擢され、声優アワード新人女優賞を受賞。岩井俊二監督作品『ラストレター』(2020年)で日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞し、是枝裕和監督の「舞妓さんちのまかないさん」(2023年/Netflix)で主演を務めるなど、名だたる監督からオファーが絶えず、注目を集めている。
主人公・喜久雄(吉沢亮)と京都の花街で出会い、人生を賭ける芸妓、藤駒役に見上愛
現在放送中の大河ドラマ「光る君へ」の中宮・彰子役で話題の見上は、『日本舞踊、三味線、舞妓さんや芸妓さんとしての所作練習に勤しみました。こんなにも贅沢な環境でお芝居ができたことを幸せに思います。』と語っている。
見上演じる藤駒は、京都・花街の芸妓。初めて喜久雄(吉沢亮)と出会ったその日に、自分の人生を賭ける覚悟を見せる、意志の強い女性を演じる。
『異動辞令は音楽隊!』(2022年)、『レジェンド&バタフライ』(2023年)などに出演し、『衝動』(2021年)では倉悠貴とのダブル主演、『不死身ラヴァーズ』(2024年)で主演を務めるなど、その活躍が注目されている見上。大河ドラマ「光る君へ」(2024年)で中宮・彰子を演じ、大粒の涙とともに一条天皇にストレートに気持ちを伝えるシーンでは、SNS上で「号泣した」「渾身の演技がすごい」などの声が続出し、話題となった。
主人公・喜久雄(吉沢亮)の父親で立花組組長、立花権五郎役に永瀬正敏
永瀬演じる立花権五郎は、喜久雄の父親で、長崎の任侠一門・立花組の親分。権五郎が抗争によって命を落とすことが、喜久雄の人生を変えることになる。
相米慎二監督『ションベン・ライダー』(1983年)でデビューし、山田洋次監督の『息子』(1991年)などで第15回日本アカデミー賞最優秀助演男優賞と新人俳優賞をダブル受賞。河瀨直美監督の『あん』(2015年)と『光』(2017年)、ジム・ジャームッシュ監督の『パターソン』(2016年)で、日本人俳優として初めて出演作が3年連続でカンヌ国際映画祭に出品された。
主人公・喜久雄(吉沢亮)の継母、立花権五郎(永瀬正敏)の後妻、立花マツ役に宮澤エマ
宮澤演じる立花マツは、立花組親分・立花権五郎の後妻で、喜久雄の育ての母親。権五郎の死後は喜久雄の生みの母親の遺言を守り、堅気にさせるために喜久雄を大阪の花井家に送り出す。
ミュージカル『メリリー・ウィー・ロール・アロング~それでも僕らは前へ進む~』(2013年)を皮切りに、『シスター・アクト~天使にラブ・ソングを~』(2014年)、『ウエスト・サイド・ストーリー』(2020年)など数々の舞台に出演している宮澤エマ。近年では、NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」(2022年)、「Destiny」(2024年)、「マウンテンドクター」(2024年)などテレビドラマでの活躍も注目され、現在公開中の三谷幸喜監督の『スオミの話をしよう』(2024年)では、神出鬼没の女、薊(あざみ)役を演じるなど、多彩な演技力で幅広い活躍を見せている。
主人公・喜久雄(吉沢亮)の少年時代を演じる黒川想矢
映画初出演となった是枝裕和監督作品『怪物』(2023年)で、第47回日本アカデミー賞新人俳優賞、第66回ブルーリボン賞新人賞を受賞し、第76回カンヌ国際映画祭に参加。観客の心を揺さぶるその迫真の演技は、世界から脚光を浴んだ。2024年にテレビドラマ「からかい上手の高木さん」で月島琉衣とダブル主演を務めるなど、今、大注目の若手俳優。
主人公・喜久雄(吉沢亮)の親友でライバル、俊介(横浜流星)の少年時代を演じる越山敬達
「EBiDAN NEXT」としてのアーティスト活動や「ニコ☆プチ」のメンズモデルとしても注目を集めている越山敬達。テレビドラマ「天狗の台所」(2023年・2024年)ではメインキャストの飯綱オン役を務め、初主演となった映画『ぼくのお日さま』が、第77回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門に正式出品、そして第16回TAMA映画祭最優秀作品賞を受賞するなど、その目覚ましい活躍に目が離せない。
主人公・喜久雄(吉沢亮)の才能を見込んで初舞台を用意する、梅木役に嶋田久作
嶋田演じる梅木は、歌舞伎の興行を取り仕切る三友の社長。早くから喜久雄(吉沢亮)の才能を見込み、喜久雄と俊介(横浜流星)の初舞台を仕掛けます。歌舞伎界で花開く二人の成長には欠かせない存在の敏腕社長。
1988年、『帝都物語』で映画デビューし、滝田洋二郎監督の『病院へ行こう』(1990年)や岡本喜八監督の『大誘拐 RAINBOW KIDS』(1991年)などで個性派俳優として注目を集めた嶋田久作。近年では、『64(ロクヨン)』(2016年)、『シン・ゴジラ』(2016年)、『孤狼の血』(2018年)、『とんび』(2022年)、『アイ・アム まきもと』(2022年)など数々の映画・ドラマに出演し、名バイプレイヤーとして高く評価されている。
主人公・喜久雄(吉沢亮)とともに時代を生きる、竹野役に三浦貴大
三浦演じる竹野哲平は、三友の社員。世襲制の歌舞伎の世界で才能を開花していく喜久雄に対して、複雑な思いを持つが、長い年月をともに過ごし、喜久雄や俊介とともに成長していく、実直な男性を演じる。
2010年に『RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語』で俳優デビューし、同作で報知映画賞新人賞と日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。以後、『永遠の0』(2013年)、『シン・ゴジラ』(2016年)など数々の話題作に出演する三浦貴大。現在公開中の『キングダム 大将軍の帰還』(2024年)では尾到役を務め、その演技で多くの観客に感動を与えています。李組には『許されざる者』、『怒り』、『流浪の月』(2022年)に続く4度目の参加となる。
歌舞伎という禁断の世界の裏側で
芸の道に人生を捧げた主人公・喜久雄(吉沢亮)と喜久雄を取り巻く人々の熱狂を描き
見るもの全てに感涙を呼び起こす!
【コメント】
■渡辺謙
吉田修一さんの「国宝」出版されて直ぐに読ませて頂いた。
役者の心の苦悩、歓喜、そして生き様が赤裸々に描かれていた。
ただあまりにも壮絶で壮大な人生は「こりゃ映像化は無理だ」とも感じていました。
しばらくして、盟友、李相日監督から連絡を貰うことになる。なんと挑戦したいとの事。
腰が浮くのを抑えながら、果たしてこの大作を支えられるか悩みました。
でも、これまで数々の難題を乗り越えて来た李監督を信じ、この素晴らしい作品に立ち向かう決意を固めました。
■高畑充希
本来は大きな空間で、全身で、浴びさせてもらうはずの歌舞伎の世界に、汗や涙も捉えられるような寄りの視点で没入する。モニターを見た時、その新鮮な世界の美しさに息をのみました。 元々美しいお2人なのに、これ以上美しくなるの?!って。笑 私はお2人の1番近くにいつも存在しているキャラクターだったので、間近で貴重な瞬間を沢山観られて、幸せです。 そして何より、久々にまた李監督や李組の皆さんと一緒に撮影が出来て、本当に楽しかった!
■寺島しのぶ
「国宝」という吉田修一さんの途轍もない大作に挑戦された
李監督の思いを受け取り参加させて頂きました。
今まで生きてきた私の環境や、蓄えてきたものを少しでも活かせていれば良いなぁと思っています。
吉沢亮さんと横浜流星さん、二人の少年時代を演じた黒川想矢くん、越山敬達くんの努力とガッツに脱帽です。
支えてくださる沢山の方の思いが結集されて、素敵な作品になっている事を切に願います。
■田中泯
万菊さんという人になるために、カラダも心も習う毎日でした。初めてその姿になった時のことでした、数えきれぬ人々の知識と経験が技となり万菊さんの姿が現れる。仰天しました。距離を縮めることのなかった歌舞伎世界の向こう側に、自分はカラダ毎さらわれたのでした。日々自分の声に不安になり、自分の姿に困惑し、一瞬でもいいから、否一寸でも長く先人の魂が自分の体に訪れ、遊んでほしい、と願ったものでした。万菊さんという自分のうちなる異人。伝統から生まれた万菊さんは今や僕のオドリ探求の相談役であります。そして終わってほしくなかった李相日監督の撮影の一コマ一コマが僕のオドリの稽古のようでした。贅沢しました。礼
■森七菜
はじめて一人で見に行った映画は李監督の映画でした。映画という豊かな時間を映画館で過ごすことの意味を知るという大切な一歩目を踏み出してから、ずっと憧れにしてきた李組に参加させていただけること、とても幸せに思います。
現場は緊張と衝撃の繰り返しの毎日で、喜久雄と俊介2人の人生がどれだけ壮大な舞台の上に成り立っているかを痛感しながら、青い炎のように確かな温度を静かに保ち現場に佇む吉沢さんを側で見て、寄り添っていく者としてしっかりしなくてはと自分の背中を正し続ける日々でした。
情熱で溢れたこの作品がたくさんの人に届きますように願っております。
■見上愛
今回の作品に参加するにあたって、日本舞踊、三味線、舞妓さんや芸妓さんとしての所作練習に勤しみました。
10代の役と30代の役をひとつの作品の中で演じるのは初めてのことで、かなり不安もありました。
ですが、カメラの前に立つ前に過ごしてきた時間や、吉沢さんや監督をはじめとする、周りの皆さんの集中力と誠実さにとても助けられました。
こんなにも贅沢な環境でお芝居ができたことを幸せに思います。
■黒川想矢
初めて国宝のオーディションを受けた時から、僕は絶対に少年喜久雄を演りたいと思い、気づかぬうちにその薄っぺらい覚悟を李監督につらつらと述べていました。しかし撮影準備が進むにつれ、日本の古典芸能である歌舞伎を穢すことなく、少年喜久雄を演じきることへの重みを痛感し、押し潰されそうな日々が続きました。李監督や歌舞伎指導の先生からは演技に向き合う心のあり方を教えていただきました。そして諦めずに辛抱強く見守っていただき、前に進むための新しい心を授けてくださいました。僕にとって、撮影期間は1日1日が重く優しく美しい3ヶ月でした。たぶん僕だけでなく、多くのキャスト、スタッフの皆さんがもがき苦しんで生み出したであろう『国宝』の完成が、今となっては楽しみで仕方ありません!
■越山敬達
今回、大垣俊介の幼少期を演じました、越山敬達です。李監督のもとでお芝居ができたこと、素晴らしい演者の皆さんと共演できたことをすごく光栄に思います。歌舞伎や大阪弁は初めての体験で難しく、俊介のことで悩むこともありましたが、僕は新しいチャレンジをするのが好きなので充実した時間を過ごすことができました。
そして監督やスタッフ、歌舞伎や方言指導の先生方、共演者の方々が最後まで支えてくださったおかげで、無事に撮影を終えることができました。
公開されましたら、是非劇場に足を運んでください。
■永瀬正敏
短い期間での李組初参加でしたが、李監督を中心にスタッフの皆さん、共演者の皆さんの熱く、そしてこだわり抜いた丁寧な現場に身を委ねることが出来て、貴重過ぎる日々を過ごせました。
その静かなる熱は、きっと観客の皆さんの心の中に深々と降り積もると信じています。
劇中劇、舞台に立たれた俳優の皆さんの、長い時をかけ磨かれた“魂の舞”はまさに必見です。
■宮澤エマ
私の「国宝」との出会いは3年前、本屋で吸い寄せられるように手に取った吉田修一さんのサイン入りの文庫本でした。きっと映像化されるのではないか、李監督がメガホンを取るのかしらと当時妄想を膨らませていたので、マツ役でオファーを頂いた時はこんな事があるのかと信じられませんでした。
初めての李組の撮影は緊張と発見と苦悩と感動の日々で、短いながらも贅沢で貴重な時間でした。
錚々たるキャスト、スタッフと共にこの壮大な物語の幕開けの一員として参加できたことは心から光栄です。
■三浦貴大
撮影現場は、まさに職人たちの集まりで、より良い作品を作ろうとする気概に満ちていました。
それでいて軽やかさもあり、このような現場に身を置けたことを幸せに思います。
竹野という人物を演じる中で、ある意味俯瞰した立場で歌舞伎を、また二人の成長や葛藤を見ていましたが、私自身も素直にその場にいることで竹野の人物像と近づけるのではと思い、意識していました。
刺激的で、とても良い緊張感のある現場でした。
■嶋田久作
李相日監督とは『69 sixty nine』以来21年ぶりでした。
頂いた「梅木」という人物は陽性で自分の「仁」にない役柄かとも思いましたが、久しぶりの監督との仕事。自分の狭い視野を離れて、唯唯、監督の意に沿う演技が出来ればとの思いで撮影に臨みました。今思うと、21年分の想いが空回りして力み過ぎの不味い芝居ばかりだった気がします。
ともあれ監督の「OK」は頂きました。
私は李監督の判断には絶対の信頼を置いています。
<ストーリー>
後に国の宝となる男は、任侠の一門に生まれた。
抗争によって父を亡くした喜久雄は、上方歌舞伎の名門の当主・花井半二郎に引き取られ、歌舞伎の世界へ飛び込む。
そこで、半二郎の実の息子として、生まれながらに将来を約束された御曹司・俊介と出会う。
正反対の血筋を受け継ぎ、生い立ちも才能も異なる二人はライバルとして互いに高め合い、芸に青春をささげていくのだが、多くの出会いと別れが運命の歯車を狂わせてゆく…。
血筋と才能、歓喜と絶望、信頼と裏切り。そのもがき苦しむ壮絶な人生の先にある“感涙”と“熱狂”。
「歌舞伎」という誰も見たことのない禁断の世界で、激動の人生を歩みながら、ただひたすらに芸の道を極めてゆく――。
【作品概要】
タイトル:『国宝』
原作:「国宝」吉田修一著(朝日文庫/朝日新聞出版刊)
脚本:奥寺佐渡子
監督:李相日
出演:吉沢亮 横浜流星 渡辺謙 高畑充希 寺島しのぶ 田中泯 森七菜 見上愛
永瀬正敏 宮澤エマ 黒川想矢 越山敬達 三浦貴大 嶋田久作
製作幹事:アニプレックス /MYRIAGON STUDIO
制作プロダクション:クレデウス
配給:東宝
コピーライト:©吉田修一/朝日新聞出版 ©2025映画「国宝」製作委員会
2025年公開!