弁護士(福山雅治) VS 殺人犯(役所広司)
『そして父になる』是枝裕和最新作
オリジナル脚本で描く法廷心理サスペンス
この度、是枝裕和監督の待望の新作製作が決定し、2017年秋、東宝・ギャガ共同配給されることとなった。
主演は、第66回カンヌ国際映画祭で審査員賞を受賞、2013年に全国公開し、国内興行成績32億円の大ヒットを記録した『そして父になる』から是枝監督と2度目のタッグとなる福山雅治。福山に対峙する殺人犯は、是枝組初参加の名優役所広司が演じる。なお福山雅治と役所広司は初共演となる。
本作は弁護士・重盛の目を通して、弁護を担当する殺人犯・三隅の底意と真意を凝視し、考え、想像していく法廷心理サスペンス。是枝監督は本作品の開発にあたり、弁護士や検事たちへの取材に加え、弁護士たちの協力のもと、実際に作品の設定通りに弁護側、検事側、裁判官、犯人、証人役に分かれて模擬裁判を実施した。そこで出てきた各立場からのリアルな反応や行動、言葉などの要素を脚本に取り込み反映させる作業を実施。映画タイトルは未定。クランクインは2017年1月中旬、撮影は3月まで行い、公開は2017年9月を予定している。
弁護士 重盛役:福山雅治(47)
勝利至上主義の弁護士。
福山雅治プロフィール
1969年、2月6日生まれ。長崎県出身。1990年、「追憶の雨の中」でシンガーソングライターとしてデビュー。以降音楽活動、俳優、写真家、ラジオパーソナリティなど幅広い分野で活躍。初の100万枚を記録した「IT’S ONLY LOVE」を始め、2000年「桜坂」が200万枚、2003年「虹/ひまわり/それがすべてさ」が100万枚を超えるなど、数多くのヒットソングを世に送り出している。
2015年にリリースしたデビュー25周年記念シングル「I am a HERO」にて、男性ソロアーティストのシングル「通算」首位獲得数で歴代単独1位に輝き、同シングルにて自身が持つシンガーソングライター歴代1位の首位獲得数の記録も更新した。
更に同年にリリースされた、デビュー25周年記念ベストアルバム「福の音」がオリコンウィークリーアルバムランキング首位を獲得し、自身の持つ男性ソロアーティストによるシングル・アルバム総売上枚数記録を更新した。
俳優としては2010年、NHK大河ドラマ「龍馬伝」に坂本龍馬役で出演、高く評価される。おもな出演映画に「容疑者Xの献身」(08年/西谷弘監督)、「真夏の方程式」(13年/西谷弘監督)、「そして父になる」(13年/是枝裕和監督)、「るろうに剣心 京都大火編/伝説の最期編」(14年/大友啓史監督)、「SCOOP!」(16年/大根仁監督)などがある。18年には「追捕-MANHUNT」(ジョン・ウー監督)の公開を控えている。
殺人犯 三隅役:役所広司(60)
殺人・放火の前科がある殺人班。
役所広司プロフィール
1956年1月1日生まれ。長崎県出身。1996年『Shall we ダンス?』(周防正行監督)、『眠る男』(小栗康平監督)、『シャブ極道』(細野辰興監督)で国内の14の映画賞で主演男優賞を独占。1997年にはカンヌ国際映画祭パルムドール賞受賞作品『うなぎ』(今村昌平監督)で主演、『CURE』(黒沢清監督)で東京国際映画祭最優秀男優賞を受賞。2001年には『赤い橋の下のぬるい水』(今村昌平監督)がカンヌ国際映画祭のコンペティション部門に出品。シカゴ国際映画祭では主演男優賞に輝く。『SAYURI』(05年/ロブ・マーシャル監督)、『バベル』(07年/アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督)などの海外作品にも出演。2009年には主演作『ガマの油』で初監督を務める。2012年主演作『わが母の記』(原田眞人監督)は、モントリオール世界映画祭審査員特別グランプリを受賞し、同年6月には紫綬褒章を受章。近作は『清須会議』(13年/三谷幸喜監督)、『渇き。』(14年/中島哲也監督)、第38回日本アカデミー賞優秀主演男優賞を受賞した『蜩ノ記』(14年/小泉堯史監督)、『日本のいちばん長い日』(15年/原田眞人監督)『バケモノの子』(15年/監督:細田守)。是枝裕和監督作品は初参加となる。
是枝裕和プロフィール
1962年6月6日生まれ。東京都出身。早稲田大学卒業後、テレビマンユニオンに参加。14年に独立し制作者集団「分福」を立ち上げる。主なTV作品に、「しかし・・・」(91/CX/ギャラクシー賞優秀作品賞)、「もう一つの教育~伊那小学校春組の記録~」(91/CX/ATP賞優秀賞)などがある。95年、『幻の光』で監督デビューし、ヴェネツィア国際映画祭で金のオゼッラ賞を受賞。04年の『誰も知らない』では、主演を務めた柳楽優弥がカンヌ国際映画祭で最優秀男優賞を受賞。そのほか、『ワンダフルライフ』(98)『花よりもなほ』(06)、『歩いても 歩いても』(08)『空気人形』(09)。『奇跡』(11)等を手掛ける。近作には福山雅治主演、カンヌ国際映画祭審査員賞他、国内外の数々の賞に輝いた『そして父になる』(13)、カンヌ国際映画祭コンペティション部門に正式出品され、日本アカデミー賞最優秀作品賞、監督賞、撮影照明賞の4冠に輝いた『海街diary』、カンヌ国際映画祭、ある視点部門に正式出品された『海よりもまだ深く』(16)がある。
<物語>
勝利にこだわる弁護士重盛(福山)が、やむをえず弁護を担当することになったのは、30年前にも殺人の前科がある三隅(役所)。解雇された工場の社長を殺し、死体に火をつけた容疑で起訴されている。犯行も自供し、このままだと死刑はまぬがれない。はじめから「負け」が決まったような裁判だったが、三隅に会うたび重盛の中で確信が揺らいでいく。三隅の動機が希薄なのだ。彼はなぜ殺したのか?本当に彼が殺したのか?重盛の視点で絡んだ人間たちの糸を一つ一つ紐解いていくと、それまでみえていた事実が次々と変容していく―。心揺さぶる法廷サスペンス。
2017年9月全国ロードショー