映画『来る』の制作報告会が、10月22日、ウェスティンホテル東京にて行われ、主演の岡田准一をはじめ、共演の黒木華、小松菜奈、妻夫木聡、柴田理恵と、企画・プロデュースを担当した川村元気が登壇した。
第22回日本ホラー小説大賞受賞に輝いた澤村伊智氏の「ほぎわんが、来る」を、『告白』『渇き。』などで知られる鬼才・中島哲也監督の手で実写映画化した本作は、身の回りで起こる超常現象のなか、“あれ”に狙われた人々の心の闇を描く“最恐エンターテイメント”。主人公のオカルトライター・野崎和浩役を岡田が演じる。
中島組への参加を熱望していたという岡田は、「中島監督から『出てほしい』と手紙をもらった」と初タッグを喜ぶも、「ホラーが苦手」と明かし「台本がメチャメチャ怖くて･･･、時間がかかりました。完成度が高くて、怖くて。中島監督じゃなかったらやっていなかったかもしれませんね」と苦笑い。
役づくりについて、「中島監督のビジョンが細かくあって。ヒゲは6ミリと、ミリ数まで決まっている。他のキャストの扮装も細かい作りで、『やばい人が来た』と思ってしまう扮装もたくさんあって、ビジョンを堪能しました」と、中島監督のこだわりに言及。
『渇き。』に続き、中島組に参加した小松は霊媒師の血をひくキャバ嬢を熱演。「初めてショートにしました。髪の毛はピンクで眉毛も細くして、朝おきたとき自分の顔を見てビックリしました」と微笑みながら「中島監督とは久しぶりですが、嬉しいけど怖かった。自分がどう変わっているのかなど不安もありました」とコメント。
中島組の常連で、本作ではイクメンパパ・田原役の妻夫木は、岡田とは1980年生まれの同い年。岡田は「同じ時代を生きているので、ドック(土曜9時のドラマ)のスケジュールってこうだったよねとか、2人だけにわかるような話をしていました」と共演を喜ぶも、妻夫木から「実はいまだに気になっていることがあるんです」と切り出し、「僕は岡田くんにタメ口で話してるんですが、岡田くんはいまだに敬語。青木ムネ（崇高）にはタメ口なのに」と不満げ。岡田は「これから、じゃあタメしますか」と笑い、会見終盤には妻夫木のことを「ブッキー」と呼び、妻夫木を喜ばせていた。
この日、中島監督は作品の仕上げ作業で忙しく会見に参加できず謝罪。「でも俺の悪口は言うな」というメッセージを届けた。しかし、妻夫木は「三重県で撮影した後、リテイクするというのでまた三重に行くのかと思ったら東京で撮ると。じゃあ三重での撮影は何だったんだと」と黒木と顔を見合わす。「一番のホラーは監督でした。撮影が2カ月の予定だったのに４カ月に伸びて、リテイクの撮影が終わったら、これ以上（撮影が）伸びないように即行で髪を切りました(笑)」と伝えると、岡田も「監督は男性にはあまり興味がないのか、僕らにはすぐOKが出る。僕と妻夫木さんのシーンでは、コショウの位置をとても気にしていましたね」と言いたい放題。中島監督の半端ないこだわり話で会場を沸かせていた。
映画『来る』
公式サイト：http://kuru-movie.jp/
12月7日（金）全国東宝系にて公開
