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二宮和也、観客の力に感謝!「すみません、ナメてました」 中島健人の質問には「アイドルと俳優の違いはそんなにないんじゃないかな」と持論を展開! 映画『ラーゲリより愛を込めて』ロングラン大ヒット御礼舞台挨拶

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映画『ラーゲリより愛を込めて』のロングラン大ヒット御礼舞台挨拶を、2月20日、東京・TOHOシネマズ 日比谷にて行われ、主演の二宮和也と瀬々敬久監督が登壇した。

本作は、辺見じゅんのベストセラー小説『収容所(ラーゲリ)から来た遺書』を原作に、実写映画化。第二次世界大戦終了後、約60万人の日本人がシベリアの強制収容所(ラー ゲリ)に不当に抑留され、残酷な日々が続く状況下においても、生きることへの希望を捨て ず、ダモイ(帰国)を信じ仲間たちを励まし続けた実在の人物・山本幡男の壮絶な半生を描く。

山本幡男を二宮和也、妻のモジミを北川景子、山本と同じく抑留者となり、自らを「卑怯者」と思い悩み心に傷を抱えた松田研三を松坂桃李、足が不自由だが心優しき青年・新谷健雄を中島健人、山本らに高圧的な態度で接する相沢光男を桐谷健太、心を閉ざしてしまった山本の先輩・原幸彦を安田顕ら豪華俳優陣が熱演。瀬々敬久監督がメガホンを取った。

昨年12月9日(金)に全国352館で公開し、昨日までの73日間で観客動員184万人、興行収入24.3億円を突破。さらにアンケートの結果では満足度【96.8%】(東宝調べ)という高い評価を得て、老若男女問わず指示を受けている本作は、現在全国363館でロングラン上映中だ。

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この日の舞台挨拶は、ロングランのお礼を直接お客様に伝えるべく、二宮たっての希望で実現。大ヒットを受けて二宮は「こうやって数字を聞くと、あらためて凄いことになっているという気がします」と驚きを隠せない。公開から2か月経っての舞台挨拶にも「何をすればいいの? どうすればいいいの? これって何ヒットになるんだ!?」と戸惑いもあったようだが、「こういうこと(大ヒットロングラン)ってなかなかないことなので」と笑顔を見せ、会場からも温かい拍手が送られた。

公開から数か月たって、一番印象に残っていることを聞かれた二宮は「共演したみんなが違う作品やバラエティ番組に出ているのを見て、もう次のところに歩いているんだな、こんなに凄い人たちが出ていたんだなと思う」としみじみ。「みんなで集まろうとしても、(みんな忙しいので)できない。誰かが欠けるんですよ」と、あらためて大物揃いの共演者が集まった作品に感激する二宮。

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瀬々監督は「二宮さんだって、(次回作の)『アナログ』を撮影しながら、(本作の)活動していたんでしょ?凄いですよ」と、労っていた。

また、戦争を扱っている作品ではあるが、口コミで作品の評判が広がり、幅広い世代に指示を受けている本作。この日も多くのコメントが届いていた。実際に祖父がシベリア抑留の経験をされている二宮は、特に若い年代層に広がっていることに、「若い人に観に来てもらって安心するし嬉しいですね」と微笑み、「戦争を知らない世代にもこの映画に触れて、何かのきっかけになればいいなと思います」とコメント。「戦争映画でくくれない人間ドラマ」と評されると、「友情、絆、愛情という人間も持つ情というものは違わないということを感じてもらえたかなと思います」と感慨し、作品への思いも強い。

表現者としての二宮を瀬々監督は「この映画の素晴らしさということでは、やっぱり二宮さんの笑顔が印象的だったと思う。いろんな笑顔をしていて、ポスタービジュアルの笑顔はちょっと笑っているけど、悲しそうな笑顔。二宮さんは“1000の笑顔を持つ男”なんです」と絶賛。その言葉に二宮は記者たちに向かって「(監督が今仰ったことを)お書きください! ありがたい・・・」と照れ笑い。

また、二宮が本作で第46回日本アカデミー賞・優秀主演男優賞を受賞したことも、さらなる注目を集めている。瀬々監督は「ぜひ(二宮に)最優秀男優賞をとってもらいましょう!」と観客に声を掛けると、割れんばかりの拍手が起こった。

さらに、イベントでは事前に募集した一般の方からの質問に加えるコーナーも。「人生に大切なもの、生きる希望は?」と尋ねられると、瀬々監督は「やはり“映画”ですね。趣味は映画、仕事が映画という感じなんで、いい映画を作るということ」と回答。二宮は「普段から応援してくださっている人たちに何か新しい感覚、新鮮なものを与え続けられるような人でありたいと努力しています」と真摯に語りながら、「僕、ラブストーリーってほとんどやってなかったんです。だから、次回作(『アナログ』)は現代だし、髪の毛生えてるし、普通の服着てるし、大丈夫?って(笑)。普通の服着ていたら、娘が誘拐されたりね・・・(笑)」と、これまでの出演作を話題にして、会場を沸かす場面も。

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共演キャストから二宮への質問も届き、「同じスタッフ、キャストで次回作を作るとしたらどのような作品が良いですか?ちなみに僕はゾンビものです」という松坂桃李の質問に、監督は「『スタートレック』みたいのはどうかな?安田顕さんが隊長で。二宮さんはミスタースポック(笑)」と。二宮は「共演者に女子があまりいないので、監督も参加して『瀬々ぱち先生』は? 定時高校で」と提案すると、監督も「荒川(の土手)をみんなで歩く?」とノリノリ。

中島健人からは「アイドルと俳優の違いを教えてください」という質問が。二宮は「違いはないんじゃないかな。演じているフィルター、届けている形が違うだけ。基本的にやっていることは一緒だと思っている」とキッパリ。「あ、決して中島さんがアイドルを演じているとは思わないですよ。でも、演じないというのもちょっと信じられないけど(笑)」とジョークを挟みつつ、「キャラクターを作り上げていく作業はそんなに変わらないと思う。自分はこう思っていても、この人はこう見ている、あの人からはこう見られているというように多面的なものが必要だから。それによって勇気を与えたり希望を与えたりすることの意味が自分にとっては大事だと思うので。グループの時もそうですが、自分が呼ばれた意味を考えて行動しました」と持論を展開した。

安田顕からは「あなたにとって“映画”とはどんなものか?」と。二宮は「ありがたい存在。自分の若いころの動いている姿が残っている。動くアルバムのように」と答え、監督は「かけがえのないもの。自分自身です」と人生を映画に捧げていることを吐露。

続けて、桐谷健太は「人生最後に食べたいものは? そして、僕と二人きりで食べたい料理は?」とフランクな質問を。瀬々監督は「僕は数の子。大好きだから。桐谷さんと食べるなら鶴橋あたりで焼肉かな?」とニッコリ。二宮は「僕はもんじゃ焼き。桐谷さんは大阪なので、一緒に食べるならお好み焼きかな」と答えていた。

最後に、二宮が「皆さんの力をナメていました。こんなに続くとは思っていなくてすみませんでした。お客さんの応援していただいているパワーをあらためて感じることができました。本当に愛される作品になって良かったなと。事実に基づいた話ですが、本当にこういうことがあったんだと知っていただくことができて良かったと思っています。これからの作品でもまた皆さんと出会うことができますように。これからもどうぞよろしくお願いします」と深々と頭を下げ、観客への感謝の気持ちを伝えていた。

『ラーゲリより愛を込めて』
■原作:『収容所(ラーゲリ)から来た遺書』(辺見じゅん著/文春文庫刊)
■監督:瀬々敬久
■脚本:林民夫
■企画プロデュース:平野隆
■出演:二宮和也 北川景子 松坂桃李 中島健人 寺尾聰 桐谷健太 安田顕 ほか
■制作プロダクション:ツインズジャパン
■配給:東宝
■公開日:2022年12月9日(金)全国東宝系にて公開
■撮影期間:2021年10月下旬~2021年12月
■コピーライト:ⓒ2022映画「ラーゲリより愛を込めて」製作委員会 ⓒ1989清水香子
■公式サイト:http://lageri-movie.jp/

全国東宝系にて公開中!