映画『ラーゲリより愛を込めて』のスノーカーペットイベントが、11月8日、東京・六本木ヒルズ大階段にて行われ、本作主演の二宮和也をはじめ、共演の北川景子、松坂桃李、中島健人、桐谷健太、安田顕、瀬々敬久監督が登壇した。
本作は、辺見じゅんのベストセラー小説『収容所(ラーゲリ)から来た遺書』を原作に、実写映画化。第二次世界大戦終了後、約60万人の日本人がシベリアの強制収容所(ラー ゲリ)に不当に抑留され、残酷な日々が続く状況下においても、生きることへの希望を捨て ず、ダモイ(帰国)を信じ仲間たちを励まし続けた実在の人物・山本幡男の壮絶な半生を描く。
山本幡男を二宮和也、妻のモジミを北川景子、山本と同じく抑留者となり、自らを「卑怯者」と思い悩み心に傷を抱えた松田研三を松坂桃李、足が不自由だが心優しき青年・新谷健雄を中島健人(Sexy Zone)、山本らに高圧的な態度で接する相沢光男を桐谷健太、心を閉ざしてしまった山本の先輩・原幸彦を安田顕ら豪華俳優陣が熱演。瀬々敬久監督がメガホンを取った。
雪景色を想わせるホワイトカーペットとスモークバブルが降り注ぐ中、二宮はデニム地のスリーピーススーツに蝶ネクタイ、北川はゴールドのラメが入ったドレスなど、華やかにドレスアップした豪華登壇者たちが 華麗に登場し、晴々とした笑顔を見せた。
中島健人がそっと北川景子の手をとりエスコートをするなど、なごやかな雰囲気でフォトセッションに臨んだ登壇者たち。
二宮和也は「この映画は事実に基づいた作品になっていますが、本当にこういうことがあったんだとういこともありますが、その先にある希望であったり、絆や愛情が感じられる作品になっています」と力を込めてアピールした。
<あらすじ>
第二次大戦後の1945年。そこは零下40度の厳冬の世界・シベリア…。わずかな食料での過酷な労働が続く日々。死に逝く者が続出する地獄の強制収容所(ラーゲリ)に、その男・山本幡男は居た。「生きる希望を捨ててはいけません。帰国(ダモイ)の日は必ずやって来ます。」絶望する捕虜たちに彼は訴え続けた――
身に覚えのないスパイ容疑でラーゲリに収容された山本は、日本にいる妻・モジミや4人の子どもと一緒に過ごす日々が訪れることを信じ、耐えた。劣悪な環境下では、日本人同士の争いも絶えなかった。戦争で心の傷を負い傍観者を決め込む松田や、旧日本軍の階級を振りかざす軍曹の相沢らに敵視されながらも、山本は分け隔てなく皆を励まし続ける。更に、元漁師の純朴な青年・新谷には学問を教え、過酷な状況下で変わり果ててしまった同郷の先輩・原にも声をかけ続けた。そんな彼の仲間想いの行動と信念は、凍っていた捕虜たちの心を次第に溶かしていく。
終戦から8年が経ち、山本に妻からの葉書が届く。厳しい検閲をくぐり抜けたその葉書には「あなたの帰りを待っています」と。たった一人で子どもたちを育てている妻を想い、山本は涙を流さずにはいられなかった。
誰もがダモイの日が近づいていると感じていたが、その頃には彼の体は病魔に侵されていた…。体はみるみる衰えていくが、愛する妻との再会を決してあきらめない山本。そんな彼を慕うラーゲリの仲間たちは、厳しい監視下にありながらも、山本の想いを叶えようと思いもよらぬ行動に出る。そしてモジミに訪れる奇跡とは――
◆原作
原作は『男たちの大和』で新田次郎文学賞を受賞した女性作家・辺見じゅん(1939-2011)のノンフィクション
『収容所(ラーゲリ)から来た遺書』(文春文庫/1992年刊)。私小説・童話・詩歌など幅広い作品を生み出す中でも、関係者への丹念な聞き取りを元に構成されているノンフィクション作品で高い評価を受けており、その中でも発行部数25万部を超え、ベストセラーと謳われている作品である。当時の過酷な収容所生活を鮮烈に、虐げられ続けた日本人捕虜の心情の機微を繊細かつ詳らかに表現し、読者の心を揺さぶる珠玉の作品となっています。
『収容所(ラーゲリ)から来た遺書』(文春文庫刊)
著者:辺見じゅん
発行部数:250,000部
作品概要
■タイトル:『ラーゲリより愛を込めて』
■原作:『収容所(ラーゲリ)から来た遺書』(辺見じゅん著/文春文庫刊)
■監督:瀬々敬久
■脚本:林民夫
■企画プロデュース:平野隆
■出演:二宮和也 北川景子 松坂桃李 中島健人 寺尾聰 桐谷健太 安田顕 ほか
■制作プロダクション:ツインズジャパン
■配給:東宝
■公開日:2022年12月9日(金)全国東宝系にて公開
■撮影期間:2021年10月下旬~2021年12月
■コピーライト:ⓒ2022映画「ラーゲリより愛を込めて」製作委員会 ⓒ1989清水香子
■公式サイト:http://lageri-movie.jp/
2022年12月9日(金)全国東宝系にて公開