2011年映画『まほろ駅前多田便利軒』から3年、ドラマ『まほろ駅前番外地』になり、今回の『まほろ駅前狂騒曲』でスクリーンに戻ってきた!
10月18日(土)『まほろ駅前狂騒曲』公開初日、満席の新宿ピカデリーは上映後の熱気に包まれ、今か今かとキャストの登場を待っていた。
三十路バツイチのワケあり便利屋コンビを演じる、瑛太・松田龍平。高良健吾、真木よう子、永瀬正敏、そして大森立嗣監督が一斉に登場すると、拍手の鳴り止まぬ中、客席全員から「おかえりなさーい」とサプライズがあり、瑛太は「ありがとうございます。びっくりしました。嘘でしょって思いました」
松田龍平も「いや、嬉しいっすね。帰ってこられて嬉しい」と喜びを表していた。
大森監督は「初日を迎えられて嬉しい。こうやって観客の前に立てることも、沢山の俳優たちが参加してくれたことはとても幸せなことです。さらに言うならば、みなさんの心にこの映画が少しでも残って実家のお母さんや兄弟などに伝えてもらって、もうちょっと映画を大きくさせてください。よろしくお願いします」と挨拶をした。大森監督はポーランドから帰ってきたばかりとのことで、ワルシャワ国際映画祭で『まほろ駅前狂騒曲』が上映されたことについて「ワルシャワの方々がこの映画をいっぱい観ていました。日本の観客と変わらずに観てくれていて、帰っていく姿をみると幸せそうな顔だったので嬉しかった」と続けた。
ワルシャワでの爆笑シーンが瑛太と真木よう子のキスシーンだったそうで、それについて聞くと瑛太が「台本にはキスシーンとあったが、真木さんに近づこうと思ったら、シートベルトで引っかかっちゃって、そしたら監督がそれ面白いじゃん。キスしなくていいんじゃない?ということになって、、」と話していると、隣の松田龍平から「いや、キスした方がよかったよ。爆笑なんていらないと思います」と横槍が入り、さらに真木よう子も「私もキスされるものだと思って構えていたけど、違ったから、、まぁ爆笑してもらえたなら、それはそれでいいかと」とキャストたちのチームワークのよさがでていた。
今回、プロモーションを熱心に行っており、瑛太と松田龍平は170媒体の取材を受けたとのことで瑛太もここまでプロモーションをするのははじめてと話した。
多田(瑛太の役名)と行天(松田龍平の役名)がそれぞれどのような存在か聞くと、瑛太は「龍平ともデビューから一緒でいくつか共演もさせてもらってきていて、このまほろも僕にとって人生においても大事な作品です。今後のことはお客さんにかかってきていますよね」と。松田龍平は「いやーなんすかね。わかんないですね。どんな存在か?仕事ですね(苦笑)なんだろ、映画、ドラマ、そしてまた映画になって、長くこのシリーズをやらせてもらって、はじめての時はいろいろ不安もあって行天のイメージみたいなものをなかなか掴めなかったんですけど、そういうことじゃないところでやっていたとこがあって、それが悪くもあり、良くもあったんだなと。あまり、客観的になれていないので自分にとってどうかというのは難しいけれど、それだけ思い入れがある役だし、作品だし、それはまほろはバディもので多田と行天の話だと思うし、そこにつきる!多田ありきで作られていったんじゃないかと思います」それを受けて、2人をずっとみてきた高良健吾に聞いてみると「現場ではワンシーンしか一緒にいなくて、龍平さんとは台詞のからみはなくて」とまさかの発言に会場から笑いが。「自分は2人の後輩で10代の頃に知り合っているが、現場で後輩というのを出してしまうとおまえ何?って感じで言われてしまうので、出さないようにしてました。現場は緊張するけれど、楽しい。役も年を重ねるので、成長をみせられたらいいなと思いながらやっています」とやや緊張した様子で気持ちを伝えた。
永瀬正敏は「楽しい現場だった。仲間に入れていただいてありがとうって感じですかね。あ、仲間入ってんのかなぁ。あ、いや、仲間入ってるんですよね。ただ、雪がね。僕はバスの中が多かったんですが、ドカ雪が降ってしまって撮影できなかったり、プロデューサーさんたちが一生懸命雪かきをしている姿が非常に印象に残っていますね。」と撮影について話し、「みな、それぞれ一本で映画をやっている日本映画を支えている俳優たちで、その人たちがこうやって揃っているのはすごいこと」と続けた。
真木よう子は多田と行天2人の魅力を「怖いの。凶器みたいな2人だから、懐に入っていったらボコボコにされるし、いつも一定の距離を保ってやっていかないと、、という感じです」という発言に、「ボコボコにしないですよ」とすぐに返事を返す松田龍平に「いや、されます」と返す会話から息の合った様子が伝わってきた。そして、「大森監督や以前出演した『さよなら渓谷』の現場スタッフたちと一緒だったということで、とても安心して撮影に臨めました」と話した。
最後に監督から「来週、まほろは台湾でも公開になりますが、このまほろをここ日本から世界へ広げていきましょう。よろしくお願いします」と、挨拶があり、松田龍平の挨拶に続き、瑛太は「人それぞれ捉え方の違う世界というか、こういった映画がどんどん作られる日本になっていったらいいなぁと僕は俳優として思います。今日はありがとうございました」と挨拶し、舞台挨拶を締めくくった。
『まほろ駅前狂騒曲』は新宿ピカデリーほか全国公開中。
(C)2014「まほろ駅前狂騒曲」製作委員会
公式サイト:http://www.mahoro-movie.jp/