阿部サダヲの美容への執着ぶりに満島ひかりも驚き！ 松下洸平はネクタイが上手に結べず阿部から軽蔑される！？ 映画『アイ・アム まきもと』完成披露試写会

映画『アイ・アム まきもと』の完成試写会が、9月1日、東京・イイノホールにて行われ、主演の阿部サダヲをはじめ、共演の満島ひかり、宇崎竜童、松下洸平、坪倉由幸と、水田伸生監督が舞台挨拶に登壇した。

本作は、小さな市役所で働いている、ちょっと迷惑な男が“まき”起こす奇跡をユーモラスに描く迷惑系ヒューマンストーリー。市役所の“おみおくり係（＝お一人で亡くなった方を埋葬する）”牧本壮役を阿部サダヲ、謎に包まれた人生を送り、まきもとの近所で身寄りなく亡くなってしまった男・蕪木孝一郎を宇崎竜童、ルールを守らないまきもとの自分勝手な迷惑に翻弄され、まきもとに毎度説教を浴びせる刑事・神代亨を松下洸平が演じ、『謝罪の王様』や『舞妓Haaaan!!!』で知られる水田伸生監督がメガホンを握った。

まきもとを演じたことに、阿部は「こんな真っ直ぐな人を演じたことはないですね。今まで水田監督とは何度もご一緒させていただいていますが、こういうタイプの作品ってなかった。（まきもとは）迷惑をかけたと言われるけど、自分は迷惑をかけたと思っていなくて、それは迷惑じゃなかったと気づく人たちがいて。また新しいキャラクターをやらせていただいて嬉しかったです」と充実感をのぞかせる。

満島とは初共演となったが、「初めての共演が子豚さんと一緒だとは思わなかったよね(笑)」と満島と顔を見合わせて笑う阿部。満島は「水田組はホームだと思っていて。それだけ居心地のいい現場作りをしていただいて嬉しかったです」と振り返り、「周りには佇んでいるだけで十分なくらいの俳優さんがいて、贅沢な配役だなと思いました。私はいるだけで十分でした」としみじみと語った。

そんな満島を阿部は「とけ込むのが本当に上手。場所は養豚場なんですけど、しっかりとけ込んでいましたものね(笑)。あと、食事に行ったときも韓国料理屋の女将さんと仲良くなっていましたよ。とけ込むのが上手いんです」と、満島の人柄を絶賛。

一方、松下は「自分はクランクインの前日まで舞台（の公演）だったんです。完成作品を観たら俺だけ異常に声が大きかった･･･」と苦笑い。「いつも怒っていて、動き回っています」と続けると、阿部も「（共演は）凄く楽しかったですよ。こんなに怒られるんだ･･･と」笑いを誘い、「タップを踏んでいるのかと思うくらい動いていたよね」と松下をイジりながらも、「あんな松下さんを見たことがないと思います」と笑顔で称えていた。

イベントでは、願いが叶うかも知れないし･･･叶わないかも知れない･･･”迷惑のシンボル＝まきもと巨大スタンディ”が登場！ 登壇者たちが事前にプレートに書いた「迷惑にまつわる自分の直したいところ、周囲が直るといいなと思うところ」を発表し、巨大まきもとに貼り付けた。

阿部は「集中力」と書き、「演技中にも集中力がなくなるときがあって。違うことが気になってそっちに集中しちゃうんです。監督からも『悪いもの食べたのか？』と言われたこともあった」と説明し、会場を沸かす。

満島は「自分じゃないんですけど」と前置きをして、「サダヲ＝美容」と。阿部の美容に対する執着心に驚いているとのことで、周りからも「女優になりたいんですか？」と言われたり、松下から「さっき、満島さんから美容グッズもらって喜んでいましたよね(笑)」とバラされていた。迷惑というお題だったが、満島自身も「女子トークのようで楽しい」とまんざらでもない様子だった。

松下が「ネクタイを上手に結びたい」と伝えると、阿部が「僕は（学生の時の）制服がブレザーだったからネクタイが絶対だったので、できない人は軽蔑します！」とジョークを飛ばし、松下を慌てさせる。「手先があまり器用じゃなくて･･･折り紙とかも。絵（を描くのは）好きなんですけどね。すみません･･･」と恐縮しきりだった。

宇崎は「瞬間記憶喪失」とし、「ちょっとしたことを忘れちゃうです」と日常のエピソードを披露。坪倉は「無視しちゃう」と書き、「面白くないと無視しちゃうんですよ」と告白。監督は「本番で笑う」と答えるも、阿部は「僕は監督が笑ってくれると嬉しいですけどね。でも録音さんが怖いですよね(笑)」と監督と目を合わせて笑い、ほのぼのとした空気に包まれていた。

最後に阿部が「こういう温かい空気になれる映画だと思います。実際にはない話なんですけど、身近にあるかもしれないなと思わせるような作品でもある。そんな幅広い方たちに観ていただけるような作品に僕も出会えることができました。素晴らしい共演者の方たちとご一緒できて楽しかったです。ぜひ楽しんでください」と観客に声をかけ、舞台挨拶を終了した。

＜ストーリー＞
ある見知らぬ男の人生を“まき”戻すことになった「おみおくり係」のまきもと。
彼がたどり着いた“奇跡のさいご”とは――

小さな市役所に勤める牧本の仕事は、人知れず亡くなった人を埋葬する「おみおくり係」。故人の思いを大事にするあまり、つい警察のルールより自身のルールを優先して刑事・神代に日々怒られている。ある日牧本は、身寄りなく亡くなった老人・蕪木の部屋を訪れ、彼の娘と思しき少女の写真を発見する。一方、県庁からきた新任局長・小野口が「おみおくり係」廃止を決定する。蕪木の一件が“最後の仕事”となった牧本は、写真の少女探しと、一人でも多くの参列者を葬儀に呼ぶため、わずかな手がかりを頼りに蕪木のかつての友人や知人を探し出し訪ねていく。工場で蕪木と同僚だった平光、漁港で居酒屋を営む元恋人・みはる、炭鉱で蕪木に命を救われたという槍田、一時期ともに生活したホームレス仲間、そして写真の少女で蕪木の娘・塔子。蕪木の人生を辿るうちに、牧本にも少しずつ変化が生じていく。そして、牧本の“最後のおみおくり”には、思いもしなかった奇跡が待っていた。

『アイ・アム まきもと』
阿部サダヲ
満島ひかり　宇崎竜童　松下洸平 でんでん 松尾スズキ 坪倉由幸（我が家）
宮沢りえ　國村隼
監督：水田伸生
脚本：倉持裕
原作：Uberto Pasolini “STILL LIFE”
製作総指揮：ウィリアム・アイアトン 中沢敏明
製作：映画『アイ・アム まきもと』製作委員会
配給：ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
制作：セディックインターナショナル　ドラゴンフライ
©2022 映画『アイ・アム まきもと』製作委員会

◆公式HP：iammakimoto.jp
◆公式Twitter：@iammakimoto_JP

9月30日（金） 全国の映画館で公開！