木村拓哉、原作者東野圭吾からの告白に「もうちょっと早く教えてほしかった･･･」映画『マスカレード・ホテル』完成報告会見

in CINEMA, Report(CINEMA) · 2018/11/22

映画『マスカレード・ホテル』の完成報告会見が、11月20日、東京・ロイヤルパークホテルにて行われ、本作に出演の木村拓哉と長澤まさみ、鈴木雅之監督が登壇した。

本作は、東野圭吾の人気同名ミステリー小説「マスカレード」シリーズの第1作「マスカレード・ホテル」を実写映画化。連続殺人事件を解明するためにエリート刑事・新田浩介（木村）がホテルマンに扮し、彼の教育係を務める一流ホテルマン・山岸尚美（長澤）と共に犯人を追う。

これまで賢治、総理大臣、天才外科医など様々な職業を演じてきた木村だが、本作で初めて刑事役に挑戦する。「ようやくバトンが回ってきたなと思いました」と喜ぶ木村だったが、「でも潜入捜査なので、クランクインの次の日にはもうホテルマンになっていて（笑）。モチベーションは警察官でも容姿はホテルマン。所作はホテルマンでした(笑)」と苦笑い。「監督とは『今の新田浩介はホテルマン過ぎたんじゃないか』とか、相談しながらやりました」と明かす。そして、「ビックリしたのは、キャストの皆さんがホテルスタッフとして出来上がっていたこと」と続ける。すると長澤が「私たちは研修を受けていたので」と。木村だけがそのスケジュールを知らなかったらしいが、「それはあくまで新田は刑事なので」という監督の意思だったらしい。長澤は七三分けにしていた木村の髪型について「とても似合っていましたよ。先ほども『また短くしないんですか？』と話していたんです」と話していた。

オファーを受けた際に木村は「断る理由がなかった」ときっぱり。「『マスカレード・ホテル』という原作はすでに読んでいましたが、『マスカレード・ホテル』というタイトルよりも“東野圭吾”という原作者に目がいっていたので、嬉しかったです」とオファーを快諾。

会見では東野からのコメントも読み上げられ、「余程のことがないかぎり映像化にゴーサインは出さないでおこうと決めていました。イメージを固定されたくなかったからです。それから六年後、今回の企画に『新田浩介＝木村拓哉』とあるのを見て、激しく迷いました。というのは小説の連載中、新田を描く際に漠然と思い浮かべていたのが、まさに木村さんだったからです」と、すでに木村をイメージしていたことが明かされた。木村は「実は、その話を打ち上げの場でうかがったんです。とても嬉しかったんですけど、もう少し早く教えてほしかったな」と本音もチラリ。

一方、一流のホテルマンになるべく努力したという長澤は「所作、姿勢が大切でした。それができないと、おもてなしの説得力がないので」とコメント。長澤の姿を見た木村は「いつも完璧でした！」と絶賛。

そんな2人は本作で初共演を果たした。長澤に対して木村は「以前から自分の役を全うされる方と思っていましたが、現場でも一切逃げないし、全力。（今回）共同作業ができて良かったと思います」と言い、長澤は「いつか共演したいと思っていたので、緊張しました。でも、私がどんなにぶつかっていっても全部受け止めてくれる。2人の会話が多いんですが、目の奥の心で見てくださって、常に頼りがいがありました」とお互いを称えた。

また、タイトルの「マスカレード」が仮面舞踏会という意味にちなみ「撮影でお互いの仮面を剥がすことができたか？」という質問があがり、木村は「ある日、プライベートで車を運転していたとき、長澤さんが1人で歩いているところを目撃したんです。メガネもかけていなくて、ゆっくりと歩いていていて。そして空を見上げて笑っていました。あれが素の状態なのかなと」とエピソードを暴露。すかさず長澤も「天気が良かったんです」と弁解し照れ笑いしていた。