原田泰造、山本未來と小西真奈美に挟まれ「凄くドキマギしています」 映画『ミッドナイト・バス』初日舞台挨拶

映画『ミッドナイト・バス』の初日舞台挨拶が、1月27日、東京・有楽町スバル座にて行われ、主演の原田泰造をはじめ、共演の山本未來、小西真奈美、七瀬公、舞川みやこ、長塚京三と、竹下昌男監督が登壇した。

第30回東京国際映画祭で特別招待部門正式出品として上映された本作は、作家・伊吹有喜による直木賞候補の同名小説の映画化。バツイチ長距離運転手の利一が、元妻・美雪と年下の恋人・志穂の間で揺れながら、男として二児の父親として家族や恋人に向き合っていく姿を描き出すヒューマンドラマ。主人公・利一役を原田、美雪役を山本、志穂役を小西が演じた。

撮影のために大型自動車免許を約3カ月で取得した原田は、「最初は怖かったけれど、テイクを重ねていくうちにプロ並みの腕前になりました」と運転技に自信をみせるも「でも、バスセンターでのコーナリングはキツかった」と振り返る。「免許取得は一発OK。教習所の先生とも相性が良くて。協力してくれた新潟交通の方にも『いい腕してるね、運転手になれるよ』と言われました」と胸を張り、MCから「これでまたバスの運転手役ができますね」と言われると「トラック運転手の役もできますよ(笑)」とPRした。

元妻役の山本は原田との共演について「最高ですよ。泰造さんが演じた利一は頼りない、だらしのないような役ですが、泰造さんが演じるからこそ、魅力的な男性になったと思います」と褒め称える。

利一を支える恋人役の小西は「不器用な女性でもあり、利一さんに10年間ずっと寄り添って真っすぐに向き合っていこうとしている女性。そこがいじらしいような、もどかしいような。まっすぐに生ききれない大人ならではの状況も描かれるので、後半部分にも注目して欲しいです」とコメント。

美雪の父を演じた長塚が「なぜ原田さんがこんなにモテるのか、研究して観るのも面白いかも」と述べると、原田は「この映画では、すごくモテるんです」とニッコリ。それでも山本と小西の間に立ち、「東京で付き合っている恋人と、嫌いではないのに別れた元妻の間に挟まれて、すごく汗をかいていて、ドキマギしています。役が抜けていないですね」と苦笑いした。

利一と美雪の息子・怜司役の七瀬は、自身の境遇を重ね「自分は母子家庭で育ったので、原作を読んだ時に役と重なるところがあって。親への感謝を伝えられる役だと思ったので、自分の親を泰造さんに見立てて愛をぶつけました。泰造さんは広い心でそれを受け止めてくれました」と原田に感謝の気持ちを示した。それに対して原田は「七瀬くんは凄くぶつかって来てくれたので、ガチっと受け止めました」と微笑み、「七瀬君は本当に可愛い犬みたい。『僕、お腹減っています。僕、お金ありません』というアピールが上手い。」と目を細め、「本当に可愛くて、“人たらし”です(笑)」と、その魅力を語った。

竹下監督は、映画化まで約3年かかった道のりを振り返り、「ようやく長い夜が明けた
気がします」と東京での初日を迎え感無量の面持ち。「先週に先行公開された新潟では、7館で集客1万人を超えました」と大ヒットを報告。「キャストたちがどのような物語を紡いでいくのか観てほしいです。観客の皆さん一人一人で盛り上げていっていただければ」とメッセージを伝え、舞台挨拶を締めくくった。

映画『ミッドナイト・バス』
【物語】
バツイチ中年男の高宮利一（原田泰造）は、新潟～東京間を走る長距離深夜バスの運転手。東京で定食屋を営む恋人・志穂（小西真奈美）との再婚を考えていた矢先、息子の怜司（七瀬公）が東京での仕事を辞め、帰ってくる。娘の彩菜（葵わかな）は友人とマンガやグッズのウェブショップを立ち上げ、実現しそうな夢と結婚の間で揺れていた。
そしてある夜、利一が運転する新潟行きのバスに、十六年前に別れた妻・美雪（山本未來）が乗り合わせる。十六年の長い時を経て、やるせない現実と人生の不安が、再び、利一と美雪の心を近づける。母の出現に反発する彩菜、動揺する怜司。突然の思いがけない再会をきっかけに、停まっていた家族の時間が、また動き出す──。

出演：原田泰造　山本未來　小西真奈美　葵わかな　七瀬公　長塚京三
監督：竹下昌男／原作：伊吹有喜『ミッドナイト・バス』（文春文庫刊）
製作：竹下昌男　渡辺美奈子　小田敏三　星野純朗
プロデューサー：本間英行　遠藤日登思
脚本：加藤正人
制作プロダクション：ストラーダフィルムズ
制作協力：アミューズ
企画協力：文藝春秋
製作：ストラーダフィルムズ　新潟日報社
配給：アークエンタテインメント
（C）2017「ミッドナイト・バス」ストラーダフィルムズ/新潟日報社
公式サイト：http://midnightbus-movie.jp

2018年1月20日（土）より新潟先行ロードショー
1月27日（土）より有楽町スバル座ほか全国公開中