草彅剛×内田英治監督×音楽・渋谷慶一郎登壇!
全国137館同時生中継付き&御礼!舞台挨拶
草彅剛主演、内田英治監督オリジナル脚本映画『ミッドナイトスワン』が公開から8週目にして依然として100館近い上映を続けるロングランヒットとなり、大ヒット公開中!!
本作は、トランスジェンダーとして日々身体と心の葛藤を抱え新宿を舞台に生きる凪沙(草彅)と、親から愛を注がれず生きるもバレエダンサーを夢見る少女・一果(服部樹咲)の姿を通して“切なくも美しい現代の愛の形”を描く「ラブストーリー」。
日本映画界が注目する『下衆の愛』の俊英・内田英治監督が手掛けるオリジナル脚本に、唯一無二の存在感を放つ草彅剛が初のトランスジェンダー役として挑む。さらに、オーディションでバレエの才能を認められ、ヒロインを射止めた服部樹咲が本作で女優デビューし、真飛聖、水川あさみ、田口トモロヲが華を添える。ヒロインが躍る「白鳥の湖」「アルレキナーダ」などの名作に乗せて、主人公の母性の目覚めを“現代の愛の形”として描く、常識も性も超えた、感動作が誕生した。
11月29日、「今年一番」「ミッドナイトスワンが頭から離れません」「またこれからも追いスワンします!」などといった皆さんからの温かいご声援に応え、まだご覧になっていない方々にも思いを届けるため、9月27日に行った舞台挨拶以来、2度目の舞台挨拶を実施し、主演の草彅剛、内田英治監督、音楽を担当した渋谷慶一郎が登壇した。本作を応援してくださっているファンの前にて舞台挨拶を行い、改めて本作への思いや、撮影秘話、音楽製作の裏側などを語り、その模様を全国137館へ生中継した。
冒頭の挨拶で大ヒットとなった感想を訊かれた草彅は「本当にうれしいです。最初に監督から”全然、後ろ盾のない作品なんですよ”って後ろ向きな話をされていたのですが、出来上がったときに”サイコーですよ”って伝えたんです。ね?監督、大丈夫だったでしょ?」とコメント。「オリジナル作品でマイノリティ的な要素が多いので、(大ヒットは)難しい映画のかもしれません。でも、それがいい。大ヒット的要素がないから、むしろいいと思いました。脚本を読んだときに気づいたら涙が出ていて、自分がなんで泣いているのか分からなかったけれど、それがすごく良いって感じて。そういう気持ちを映像、演技で伝えたいと思いました。こうやってたくさんの方に観ていただけたということは、その気持ちが伝わっているんだなと思っています。監督、渋谷さん、”カムサハムニダ”」となぜか韓国語でお礼をする草彅。
ふと、渋谷のほうを見て「今日はなんか、衣装がかっこいいですね。ハードな感じで、”ミッドナイトスワン“をイメージしたのでしょうか?」と問いかけたところで、「なんだかうれしくて、僕だけ喋っちゃいました。すみません(笑)」とニコニコ顔の草彅は「どうですか、大ヒットの感想は、お二方!」と質問を投げる。内田監督は「いい感じの映画になると思いましたが、出来上がってからは、消極的な発言を繰り返していました。最初の舞台挨拶のときにも劇場でスタッフさんから”大ヒットおめでとうございます”と言われても、なんか素直に受け止められなくて。でも、ようやく最近、認識できるようになってきました」と満足の様子。
草彅は「公開10週目で大ヒット舞台挨拶なんて、芸能生活で初めてかもしれません。いや、あったかな? やっぱり、ないな。初めてです」とおどけながらも、「代表作はミッドナイトスワンになるなんて、最初冗談半分で言っていて、ハッシュタグ(#草彅剛代表作)なんてつけていたけれど、本当に代表作になった感じがします」とご機嫌な様子。渋谷は「(大ヒットについて)本当?というノリでした。サントラのお話をいただいたときにも、”サントラって売れないんですよ。ハリウッドの超有名映画でも200枚しか売れないんです”って言われて。なので、1000枚売れたらお祝いをしようって話をしていました」と明かす。
「発売日までひた隠しにしていて、いざ、発売すると告知したら1分に3枚ペースで売れ続けて。大作でも200枚しか売れないなら、1日20枚くらい梱包して出荷すればいいなんて思っていたのに、1日で1000枚売れちゃって、売り切れ状態になりました。スタッフが1人しかいないから、僕も梱包を手伝いました。でも、そういう話をすると、なんか苦労していますみたいなのを狙っている感じで嫌でしょ。なので、売れていることも、売り切れていることもひた隠しにして、追加オーダーをとっていました」と裏話を告白。さらに「スタッフ1人と僕で梱包しているから、なかなかお客様のもとに届かないこともあり、”詐欺ですか?”という発狂めいたメールも来ました(笑)。売り切れを明かすと、オーダーが止まりそうなので、だんまりとオーダーを受け続けましたが、現在は、アマゾン、タワレコなどでご購入いただけます。”追いスワン”とあわせて、”追いCD”もお願いします」と呼びかけると、会場は大きな拍手に包まれた。
「”追いスワン”という方が本当に多くて、うれしいです。みなさん、ありがとう!」と会場に向かってお礼をする草彅。この日も会場には”追いスワン”組がたくさんいることを受け、「口コミで広がっている映画です。いい言葉だと思いませんか、”追いスワン”って」とニコニコ。「監督は”追いスワン”しましたか?」と草彅がたずねる横で、渋谷がスマホを取り出し、何かしている様子。「”追いCD”していただけるように、今のやりとり、しっかり録音してストーリーにあげました」と微笑み、笑いを誘う。
内田監督が「”追いスワン”もちろんしました。それより草彅さんは最初”追いスワン”を平仮名で”おいスワン”って書いてましたよね」とツッコまれた草彅は「今度は間違えません(笑)、”追いスワン”ね」と照れ笑い。「1回目より2回目、2回目より3回目のほうが感動するという感想を多く見かけます。それが、”追いスワン”につながっているんだと思いました。観るたびに新しい感動がある。内容がわかっているのに泣くのって、本当に不思議ですよね。新しい感動が湧き出る感じなのかな」と熱弁。劇場での鑑賞が初めてという渋谷が「僕は、今日が初の”追いスワン”です」と胸を張ると「初なんだから、”追いスワン”じゃない!」と笑いながらツッコミを入れる草彅に対し、渋谷は「音楽を作るときには、映像を舐めるように観るんです。なので、作り終わったあとはしばらく観られない状態になります。試写で初めて観たときに、ぜひ映画館で観たいと思いました。ちょうど今日の舞台挨拶の話が来たので、ここで”追いスワン”しようって決めていました」と返答した。音のない映像を観るのは根気がいると明かした渋谷は、本作の音楽作りは「監督が信用してくださり、まかせていただけました。これはダメみたいな話は一切なかったです」と振り返った。
テーマ音楽が流れてくると草彅の映像が目に浮かぶという声も多い本作。草彅は「本当に印象的な音楽ですよね。メロディもすごく好きです」と笑顔を浮かべた。
ここで、MCからカイロ国際映画祭・パノラマ部門での上映決定や、台湾(12/31公開)、香港(2021年公開)での公開情報、小説の売り上げは8万部を突破し、サントラも売れている状況を改めて伝えられた3人。内田監督が「僕も梱包手伝いに行きます!」と手を挙げると、草彅が「梱包しないとね。俺たち梱包ブラサーズ! こんぽ(う)、こんぽ(う)、ブラザー、ブラザー」とノリノリ。内田監督が「小説も読んでもらえて、音楽も聴いてもらえる。全方位的な映画って本当に珍しいと思います。こうなったら、せっかくなのでたくさんの方に観てほしいと思います」と前向きなコメントをすると、草彅は「いろんなところから楽しんでいただける奇跡的な作品」と改めて『ミッドナイトスワン』の魅力をアピールした。
撮影秘話について訊かれた草彅は「取材でたくさん話したので、新しい話あるかな」と考え込む。その様子を見た内田監督は「草彅さんは、メイクのときとかよくGパン映像をチェックしていました。本当に好きなんだなって思いました」と撮影現場での草彅の様子を明かす。これに対し草彅は「監督が履いていたニューバランスの靴がカッコ良かったです。おニューでしたよね。新しい映画を撮るから、新しい靴で気合が入っているのかな?なんて思いながら見ていました」と振り返る。内田監督は「現場ではニューバランスが楽だと聞いたので、初めて買いました。草彅さんが、凪沙の赤いブーツで苦労している横で、履きやすい靴で撮影に挑んでいました」とコメントしたところで、「これって撮影秘話なのかな?」と首を傾げる草彅。「ネタに困っていそうなので、渋谷さんに音楽誕生秘話を伺いましょう」とMCが質問を切り替える。「1週間という限られた時間で作らなければいけないので、自分のスタジオに籠もって、コンピューターから流れる映画を観ながら、ピアノで作り上げました」と制作秘話を明かす。
草彅が「1週間で作ったってすごい!」と驚くと「コンビニに行くと、アイスの新商品に気を取られて集中力が切れちゃうので、コンビニにも行かず、もちろん誰とも夜ご飯も食べないような状態でした。コロナになってみんなが外でワイワイご飯を食べられない状況になったとき、不謹慎だけど”みんなも一緒になった”って思っちゃいました」と告白。メインテーマはすんなり出来上がったことを明かし「とにかく、1週間で仕上げなければいけなかったので、全体のことは覚えていません。楽譜は1枚も書いていないことだけは覚えています」という渋谷の話に、草彅と内田監督は真剣に耳を傾ける。
「最近、Twitterなどで、楽譜とか販売されているのを見かけたりするけれど、僕は書いていないんですよ。みんなが、映画を観て、音楽を聴いて、楽譜を作っているようです。そういうのっておもしろいなと思いました。演奏している動画もたくさん上がっていて、トランスジェンダーの方が弾いているのも見かけました。いろんな方が演奏している動画をたくさん見かけます。上手な人も、そうでない人もいますけどね」と悪戯っぽい笑みを浮かべ、音楽の広がりの様子も明かした。
クリスマスが近づいているということで、今年の予定を訊かれた3人。草彅は「教えないです。プライベートなことなんで」と即答しながらも、「3人ともおじさんなんで、何も予定なんてないですよ。昨年のことも覚えていない。何かやったかな?クルミちゃんの散歩かな、多分」と振り返ると、MCが「20代なら、いろいろとありそうですけど、そうですよね。こんな質問をしてすみません」と言ったところで「バカにしないで!僕、まだ、アイドルだよ」という草彅に、この日一番の大きな拍手が送られる場面も。草彅は照れ笑いを浮かべながら「ちょっとささやかだけど、スタッフの方と密にならないよう少人数で何かやりたいですね、外で。グランピングとかどうかな。風通しの良いところで、厚着して鍋。そうだ、外鍋とかいいかも。安全を考えて、やれたらいいな」と提案。
ここで今度は来年の抱負について訊かれた草彅。「アハハハ。わかんないですよね、来年のことなんて」としながらも「こういうときは、ちゃんと答えないとダメなんだよね。まだまだ観ていない人もたくさんいると思うので、来年も『ミッドナイトスワン』をよろしくというのはいかがでしょうか。新しいハッシュタグ作りましょう。公開10週目を迎えたけれど、まだまだたくさんの映画館で上映されているので、さらに広げていきたいと思います。トレンド入りを目指すためのハッシュタグは、シンプルに”#ミッドナイトスワン大ヒット”でいかがでしょうか。長いとみんな間違っちゃうでしょ、僕も含めて(笑)」と呼びかけると、会場から大きな拍手が。満席の会場を見渡しながら、草彅は「今日は、絶対トレンド入りを目指しましょう!」と気合を入れていた。
最後の挨拶で「今日、ここに足を運んでくださった方、そして、中継でご覧いただいている全国の方たちも本当にありがとうございます」とお礼をする草彅。「公開10週目を迎えることができて本当にうれしく思っています。年齢問わず(心に)訴えかけるものがある映画で、生きていくうえで大事な気持ちを、凪沙と一果を通して感じてもらえる気がしています。生きていくのは自由だよ、偏見や差別みたいなものがなくなればいいなという気持ちが込められていると感じていますし、そういったことを考えるきっかけになる作品になれたら、創った身としてはとてもうれしいです。世界に羽ばたいていってほしい作品でもあり、身近に感じてほしい作品でもあります。また今日から始まる『ミッドナイトスワン』を今後ともどうぞよろしくお願いいたします」と呼びかけ、イベントは幕を閉じた。
イベント終了後、草彅は「『ばるぼら』も公開中!稲垣吾郎代表作『ばるぼら』」と公開中の稲垣の映画もアピールしながら、上機嫌でステージを後にした。
映画『ミッドナイトスワン』
<ストーリー>
故郷を離れ、新宿のショーパブのステージに立ち、ひたむきに生きるトランスジェンダー凪沙。
ある日、養育費を目当てに、育児放棄にあっていた親戚の少女・一果を預かることに。
常に片隅に追いやられてきた凪沙と、孤独の中で生きてきた一果。理解しあえるはずもない二人が出会った時、かつてなかった感情が芽生え始める。
出演:草彅剛
服部樹咲(新人) 田中俊介 吉村界人 真田怜臣 上野鈴華
佐藤江梨子 平山祐介 根岸季衣
水川あさみ・田口トモロヲ・真飛 聖
監督/脚本:内田英治(「全裸監督」「下衆の愛」)
配給:キノフィルムズ
©2020 Midnight Swan Film Partners
公式サイト:midnightswan-movie.com
大ヒット公開中!