ポン・ジュノ監督が絶賛する日本人監督、長編初監督作
障碍をもつ兄妹が犯罪に手を染めるとき、二人の人生が動きだす――
SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2018 国内コンペ部門優秀作品賞・観客賞 W受賞
ヨーテボリ国際映画祭2019 イングマール・ベルイマン賞 正式出品
香川照之、高良健吾、池松壮亮、犬童一心、尾崎世界観…
絶賛コメントで一杯のコメントチラシ&コメント予告が一斉解禁
この度、障碍をもつ兄妹が犯罪に手を染めたことから人生が動きだす、地方都市の暗部に切り込み家族の本質を問う衝撃作『岬の兄妹』が、いよいよ来月3 月1 日より公開する。
本作の公開にあたり各界より絶賛コメントが届いた。コメントの一斉解禁と共に、コメントチラシ&コメント予告が初解禁となった。
コメントチラシはB5サイズに折り畳まれたもので、開くとB3 サイズの裏面めいっぱいにコメントが掲載されている。描かれた兄妹のイラストは漫画家の大橋裕之によるもの。コメント予告はチラシ掲載の短縮版コメントが全て掲載された。
韓国のポン・ジュノ監督の元で研鑚を積んだ片山慎三監督は、これまで『TOKYO!』(08)、『母なる証明』(09)、『マイ・バック・ページ』(11)、『苦役列車』(12)などに助監督として携わり、本作が長編初監督作。本作では脚本・編集も自身でこなし、一年間、季節ごとの撮影を繰り返し完成まで二年以上かけた、まさに心血を注いだ妥協なき骨太な傑作となっている。
『岬の兄妹』予告編
慎三、君はなんてイカれた映画監督だ!力強く美しい、ここまで大胆な作品が生まれるとは…衝撃を受けたよ。多くの論争を巻き起こす見事な傑作だ。おめでとう。
ポン・ジュノ(映画監督)
実はもっと重く、悲惨な内容を想像していたのだが、それはいい意味で裏切られた。兄妹は狡く、軽やかで、社会に対する「あっかんべー」がよく似合っていた。インディペンデントは、こうでなくっちゃ。
松江 哲明(ドキュメンタリー監督)
目を背けたく、吐き気を催すほど悲痛な傑作喜劇 菊地 成孔(音楽家/ 文筆家)
「ポンヌフの恋人」「オアシス」「息もできない」……。これまで幾人もの、強烈にもがく男女に出会ってきた。平成が終わろうとしている狭間に、まさかまた出会えるとは。生きるのみ!もう、それしかないんだ。
呉 美保(映画監督)
これを喰らったら、もうぬるいことはやってられない。すべての日本映画がぶっ潰れてしまうかもしれない。
森 直人(映画評論家)
障がい、貧困、風俗…とにかく話は暗い。でもそれは当然だ。この国の現実が暗いんだもの。これは、2019 年の日本の現実をわれわれに突きつける映画だ。この社会に生きる者、必見!
寺脇 研(映画評論家)
神は、兄妹を試されている。何故そこまで試練を与えたもうのか?答えは、風に吹かれている。岬の突端を吹き抜ける風に。期待のニューフェイス松浦祐也、和田光沙主演。名バイプレイヤー北山雅康を迎え、片山慎三監督が放つ、鮮烈のデビュー作!!惹句師ふうに言うとこんな感じ。ほんとパワフルな作品。見てね。
犬童 一心(映画監督)
『岬の兄妹』は噛みついて来る映画だ。例えばノンフィクション、またはドキュメンタリーといった格式のある正当性に。あるいは我々の中にある偽善や倫理観に。噛みつかれれば怒る人もいれば泣く人もいると思う。自分はこの映画を観ながら笑ってしまいました。そしてつくづく弱い人間だと気付かされました。皆さんもこの映画を観て自分が何者かを知ってください。
山下敦弘(映画監督)
勇気をもって差別と格差という指弾されかねない題材にぶつかっている態度にまず打たれた。試行錯誤と直感、キャストとスタッフの真摯な取り組み方がそのまま表れている映画だ。そしてラストの主人公二人の兄妹の表情はやっとここに辿り着くしかないものになっていると思った。
瀬々敬久(映画監督)
あらゆることを吹き飛ばす笑いと生命の躍動。クソみたいな世の中にクソを投げつけてでも必死に生きる兄妹の美しさよ。松浦裕也と和田光沙を見ているだけで胸が焦げついた。映画で出来る事はほんの少しかもしれないが、それでも投げつけたい。世の中!この映画みろよ!
白石和彌(映画監督)
最底辺のふたりなのに、不思議と陰鬱な感じにならないのは監督の手腕でしょうか。イ・チャンドン監督の『オアシス』やATG が好きな方には、一見の価値以上。
樋口毅宏(作家)
脳に衝撃をくらいました。重たい一撃。問題作だと思います。良い意味だけじゃなくて。 真魚(女優)自閉症の妹に売春させ生計立てる…ショックだった。救いようのないほど気分が落ちる。それだけすごく嫌なものをみてしまった。そんな中にも切ないくらいの兄妹愛がみえるんだよ。いい映画だった、ぜひ観てほしい。そう言いたいけど、そう言えないくらいの映画だった。
フィフィ(タレント)
暴力の行方、性的描写、観念の飛躍、全てが片山監督の根幹にあるポン・ジュノのカットの積み重ねを見ているようだ。ラストの岬の終焉の仕方にも大いに頷いた。処女作としては百点満点を付与する。
香川照之(俳優)
2019 年の最初にとんでもない映画を見ました。目を背けたくなるけど目を離してはいけない強烈な作品。容赦ない展開と描写の数々、そして作品の中心にいる2人の兄妹、松浦祐也さんと和田光沙さんの芝居に震えました。メジャーでは絶対に見れない作品、胸にズドンと響きました。
小路紘史(映画監督)
「正視できないほど恐ろしい設定の映画」とツイッターに書いたら、「こういう現実もあるんです!」といくつもリプライされた。役者さんたちの凄い演技に圧倒される、リアリティあふれる力強く素晴らしい作品。
佐々木俊尚(作家・ジャーナリスト)
私たちが見まいとして世界から隠そうとしているもの、目を背けようとしている現実、それを真正面から描いた力強い作品だ。貧困と障害者と性いうタブーともいえる問題を描いて、その映像には嫌悪すら感じ兼ねないが、そこには片山慎三監督の弱者への強い愛が貫かれている。この映画を観る勇気が果たしてあなたにはあるだろうか?
桝井省志(映画プロデューサー)
愛を求めて咆哮をあげる妹の肢体は異様に白く、足を引きずり彷徨う兄は手負いの獣のよう。飛ぶことはおろか、走ることさえままならない時代にあっても、僕たちは次の一歩、その次の一歩を踏み出すしかない。違う人生を生きているが松浦祐也さんの演じた兄の姿に自分自身の一端を重ねてしまった。
中川龍太郎(映画監督)
思わず目を背けたくなるような切実さが、美麗なカメラ・ワークによって丁寧に切り取られ、観る者の心を揺さぶる。久し振りに「映画」の力を確認した!
本広克行(映画監督)
これ以上ないほどハードな題材を描いた、これ以上ないほど端正で美しい作品。もう二度と観たくはないけれど、絶対に一度は観たほうがいい。
宇野維正(映画・音楽ジャーナリスト)
清貧という言葉の嘘臭さを清々しいまでの正直さで暴く兄妹から目が離せない。つまりそれは一周回って清貧な映画ということだろうか。俳優の地力を逃すことのない撮影、活かしきった脚本に拍手。
深田晃司(映画監督)
現代韓国映画の巨匠たちの遺伝子を受け継ぐ片山慎三監督が、冷徹且つユーモラスに描くのは、貧しく無知な兄妹の地獄めぐり。和田光沙演じるヒロインの、イノセントで “菩薩”のような佇まいに、心を鷲掴みにされた。
松崎まこと(映画活動家・放送作家)
「万引き家族」に続く「売春家族」?ちょっと目を背いてしまうほど演技と思えない時があります。「ジャパノロジー」では伝えられない隠された日本がありました。
ピーター・バラカン(ブロードキャスター)
いつ、誰の身に、どんな出来事が起こるかなんて誰にもわからない。それでも命があって愛があって生まれた命はどんなに厳しい環境だろうと生きていくしかないんだと、猛烈に厳しいメッセージを感じた。予定調和では終わり得ない、とんでもない作品だ。
麒麟・田村裕(芸人)
自分が必死で隠してるダメな部分を煮こごりにしたような、そんな良夫が愛しくてしょうがない。良夫が今日もどこかで生きているなら、自分も頑張ろうと思える。たとえ物語に救いがなくても、人間の肉っぽさがとても温かい。
尾崎世界観(クリープハイプ)
強烈で繊細、ストイックに研ぎ澄まされた一切無駄のない映画。切なく哀しいリアリズム。物語ることのその気迫に面食らった。あの兄妹の生命力と幻想だけが岬の街の救いだった。人間を好き過ぎる人間だけが到達する境地なのか、一作目にして凄まじい。
池松壮亮(俳優)
正解がわからない。苦しかった。ここまで曝け出すのかと、、制御できないくらいの溢れ出るパワーがある作品。観客の方と一緒に考えたい。
高良健吾(俳優)
〈物語〉
港町、仕事を干され生活に困った兄は、自閉症の妹が町の男に体を許し金銭を受け取っていたことを知る。罪の意識を持ちつつも互いの生活のため妹へ売春の斡旋をし始める兄だったが、今まで理解のしようもなかった妹の本当の喜びや悲しみに触れ、戸惑う日々を送る。そんな時、妹の心と体にも変化が起き始めていた…。ふたりぼっちになった障碍を持つ兄妹が、犯罪に手を染めたことから人生が動きだす。地方都市の暗部に切り込み、家族の本質を問う、心震わす衝撃作。
出演:松浦祐也 和田光沙 北山雅康 中村祐太郎 岩谷健司 時任亜弓 ナガセケイ 松澤匠 芹澤興人 荒木次元 杉本安生 風祭ゆき(特別出演)
監督・製作・プロデューサー・編集・脚本:片山慎三
撮影:池田直矢 春木康輔 美術:松塚隆史 録音:西正義 日高成幸 大塚学 植田中 藤丸和徳 加藤大和
配給:プレシディオ
配給協力:イオンエンターテイメント/ デジタルSKIPステーション
宣伝:太秦 宣伝協力:NEWCON
協力:≪最速・最短 全国劇場公開プロジェクト≫ 埼玉県/SKIP シティ彩の国ビジュアルプラザ デジタルSKIP ステーション/プレシディオ/イオンエンターテイメント/バップ/WOWOW/NEWCON)
【2018 年/シネマスコープ/89分/5.1ch SURROUND SOUND】
©SHINZO KATAYAMA
公式サイト:http://misaki-kyoudai.jp
3月1日(金)よりイオンシネマ板橋、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか
全国順次ロードショー