関ジャニ∞の渋谷すばるの単独初主演映画『味園ユニバース』が2月14日に全国公開される。それに先立ち、1月15日、東京・めぐろパーシモンホールにて完成披露試写会が開催され、主演の渋谷と共演の二階堂ふみ、山下敦弘監督が舞台挨拶に登壇した。
大阪を舞台に、歌うこと以外すべての記憶を失った男・茂雄(渋谷すばる)と、茂雄に“ポチ男”と名づけ自分の家に住まわせる女・カスミ(二階堂)、そして彼を取り巻く人々のドラマを描いた本作。モデルとなった“味園ビル”は、大阪・千日前に実在する昭和の雰囲気を今に残したライヴホールで独特な雰囲気をかもし出している。『リンダ リンダ リンダ』『苦役列車』などの山下敦弘監督がメガホンをとり、音楽をふんだんに使った青春エンターテインメントムービーが今、注目を集めている。
二階堂との初共演について渋谷は、「いい感じでしたね。なんかいい感じでした。ほとんど会話しなかったんだけど、『よーい、スタート!』からの関係でしかなかったけど、その距離感がよかったんです」と述べると、二階堂も「現場でたわいもない会話をするのも楽しいけれど、一定の時間だけ近づけるのは、映画の現場だなという感じで心地よかったですね」と振り返った。
撮影現場では二人だけの空気感があったと語る山下監督。「二人とも喋らないんですが、一度、雨待ちしている時に2階から楽器の音が聞こえてきたんです。スタッフが『二人が音を出してます!』って言ってきたんです。急いでメイキング映像で撮りましたよ(笑)」と明かした。渋谷との初タッグに「渋谷君は、すばらしい俳優。歌声を聞いて鳥肌がたちました」と絶賛。渋谷も「芝居の現場に慣れていないので不安はありましたが、監督が一つ一つ、『どう思う?』と聞いてくれて、みんなで作っている感じが楽しかったです」と笑顔を見せた。
二階堂は、14歳の中学生の頃から山下監督作品の出演を熱望していたという。念願の山下組に参加に感激していると語り、「共通の知り合いの結婚式の二次会で、ずっと『作品に出演したい』と監督に営業していたんです」と、エピソードも披露。監督の「14歳の少女が凄い女優になっていて感動しました」と感慨深げ。
この日、作品を鑑賞した各界の著名人からのメッセージがスクリーンで紹介されると、「すゲー!」を連発し大興奮の渋谷。ロックバンド「ザ・クロマニヨンズ」の甲本ヒロトから「すばる、愛してるぜ」の言葉に、「ちょっと泣きそうです」と喜びを表していた。
また、本作が第44年ロッテルダム国際映画祭スペクトラム部門に正式出品され、渋谷と山下監督も参加することが発表された。渋谷は「挨拶くらいは上手くできなきゃと思うので、頑張って英語を勉強しようかと・・・。あとは、がっつりライブをしてこようと。思い切り暴れてきます!」と意気込んだ。
上映後にはサプライズでミニライブが行われ、観客を熱狂させた。幕が閉じて真っ暗な舞台に渋谷率いるバンドメンバーが登場すると、会場は悲鳴にも似た歓声で包み込まれた。映画主題歌の「ココロオドレバ」と「記憶」をパフォーマンス。映画の世界そのままに会場は一つになって最後まで盛り上がった。
『味園ユニバース』
<STORY>
大阪。広場で行われていたバンド【赤犬】のライブに、若い男(渋谷)が乱入し、そこは一時騒然となる。しかし、マイクを奪った男が声を放つや、会場は水をうったように静まりかえる。圧巻の歌声! 若い男は記憶喪失で自分のことを何も覚えていないという。男の正体と歌声に興味を持った【赤犬】マネージャーのカスミ(二階堂)は、彼を“ポチ男”と名付け、バンドのボーカルに迎えようとする。しかし、男の記憶に閉ざされた過去には、大きな問題があった――。
監督:山下敦弘『リンダ リンダ リンダ』『苦役列車』
出演:渋谷すばる 二階堂ふみ
鈴木紗理奈 川原克己(天竺鼠) 松岡依都美 宇野祥平 松澤匠 野口貴史 康すおん 赤犬
主題歌:渋谷すばる「ココロオドレバ」「記憶」(インフィニティ・レコーズ)
配給:ギャガ
(C)2015『味園ユニバース』製作委員会
公式サイト:http://misono.gaga.ne.jp/
2月14日(土) TOHOシネマズ 六本木ヒルズ他全国ロードショー!