池松壮亮、役作りで抜歯を考えるも蒼井優らに必死に止められる！ 「駄作になったらどうするの！？」 映画『宮本から君へ』完成披露舞台挨拶

映画『宮本から君へ』の完成披露イベントが、8月22日、東京・新宿バルト9にて行われ、主演の池松壮亮とヒロインの蒼井優をはじめ、共演の井浦新、一ノ瀬ワタル、監督を務めた真理子哲也、原作者の新井英樹が舞台挨拶に登壇した。

新井英樹の漫画を原作に『ディストラクション・ベイビーズ』で知られる真理子哲也の手で実写映画化した本作は、熱血営業マン・宮本浩が、愛する人のために“絶対に勝たなきゃいけないケンカ”に挑む様を描く。宮本浩役を池松、宮本の恋人・中野靖子役を蒼井が演じる。

本作が完成し、観客に披露するまでに至ったことに池松は「この日を迎えられて本当に幸せに思います」と一言。「物語同様にこの日までいろんなことがありました。何かに取り憑かれられていると思うくらい逆境につぐ逆境で時間もかかりましたが、何とか平成の最後に撮影を終えることができました。二度とできないようなことを監督はじめ、キャスト一同でやりました。あの瞬間に戻ることはできないし、それだけのパワーをみんなが注ぎ込んだ作品になりました」と感無量の面持ち。さらに、真淵敬三役を演じるピエール瀧の出演についても触れ、「共演者として、近くで見ていたがあの人の目は本気でした。この作品にとんでもなく大きな力を注いでくれた。何とか立ち上がって、また映画の現場で会えることを願いっています」と振り返り、彼にエールを送った。

また、劇中では宮本の前歯が折れてしまうシーンがあるが、池松は本気で自分の歯を抜こうとしたという。「人のバイブルとなる役なので、自身も何かをささげないといけないんじゃないかと思って」と話すも、周りから「絶対にやめたほうがいい」と止められたそう。蒼井からは「母親に止められるような感じで、とても説得力があった」とし、「『駄作になったらどうするの？』って言われて思いとどまりました(笑)」と明かし、会場の笑いを誘う場面も。

そんな池松を新井は「原作は90年代に一番嫌われる漫画、宮本も一番嫌われる男として選ばれた。でも、映画の池松くんはそれ以上でした。セリフを書いている自分が『もうやめてくれ！』と言わんばかりの宮本っぷりでした」と絶賛した。

靖子の元彼・風間裕二役の井浦は「とんでもない映画。皆さん、宮本から振り落とされないようにシートにしがみついて観てください。全身で受け止めてください」とアピール。「大好きな座長二人と一緒に作品に携われて幸せでした」と微笑んだ。

宮本と壮絶なケンカを繰り広げる・真淵拓馬役の一ノ瀬は「体重の増量から始め、全力で臨みました。映画の仕事をする前は、映画を観て勇気をもらっていました。そして今回、僕も宮本から勇気をいただきました。きっと皆さんにもいいものが宮本から届くと思います」と力を込めていた。

＜あらすじ＞
文具メーカーで働く営業マン宮本浩は、笑顔がうまくつくれない、気の利いたお世辞も言えない、なのに、人一倍正義感が
強い超不器用な人間。会社の先輩の友人である、自立した女・中野靖子と恋に落ちた宮本は、靖子の自宅に呼ばれるが、そこに靖子の元彼・裕二が現れる。裕二を拒むため、宮本と寝たことを伝える靖子。怒りで靖子に手を出した裕二に対して、宮本は裕二に「この女は俺が守る」と言い放つ。この事件をきっかけに、心から結ばれた宮本と靖子には、ひとときの幸福の時間が訪れる。しかし、二人の間に、人生最大の試練が立ちはだかるのだった・・・。
究極の愛の試練に立ち向かうべく、宮本が”絶対に勝たなきゃいけないケンカ”に挑む！

映画『宮本から君へ』
原作： 新井英樹 『宮本から君へ』　百万年書房／太田出版刊
監督：真利子哲也
脚本：真利子哲也、港岳彦
出演：池松壮亮　蒼井優　井浦新　一ノ瀬ワタル　柄本時生　星田英利　古舘寛治　ピエール瀧　佐藤二朗　松山ケンイチ
主題歌：宮本浩次「Do you remember?」（ユニバーサルシグマ）
レコーディングメンバー Vocal：宮本浩次、Guitar：横山健、Bass：Jun Gray、Drums：Jah-Rah
配給：スターサンズ、KADOKAWA
（C）2019「宮本から君へ」製作委員会
■公式サイト：http://miyamotomovie.jp

9月27日（金）全国公開