第68回カンヌ国際映画祭にて女優賞を獲得した『モン・ロワ 愛を巡るそれぞれの理由』が、3月25日(土)よりYEBISU GARDEN CINEMA、ヒューマントラストシネマ有楽町にて全国順次公開となる。公開を記念して、本日3月20日(月・祝)、ブロードメディア・スタジオ試写室で叶姉妹をゲストに迎えた公開記念イベントが開催された。
二人は、恭子が“観音様”をイメージして選んだという、スパンコールが散りばめられた煌びやかな金色のドレスを揃えて登場。冒頭では、美香が恋愛に悩む女性たちの一助になればということで、ブログでも好評を博している「恭子さんによる恋愛格言」を紹介。「私はいわゆる“恋人”というカテゴリーを持ちません。男性達から『僕って何?』と聞かれたら、あなたが自分で考えて決めなさいと答えます。ですから“浮気”という概念もありません。どの瞬間もフレッシュなラブがそこにあるのですから」「結婚=幸せという考えもありません。結婚した翌日に、それ以上心ときめく人が現れたら、きっと約束を守れないでしょう。結婚という神聖な儀式も、その約束を守れないのならばするべきでない。とてもシンプルです。そもそも結婚というシステムに何の魅力も感じません」など恭子さん節が炸裂し、会場の女性客も納得の様子で真剣に聞き入っていた。そんな恭子さんの恋愛に対する願望は「心をすべて奪われ、頭がおかしくなるくらいの恋愛を経験すること」であり、いつもそこに行きつく前に相手に飽きてしまうからなのだそう。
一足早く映画を鑑賞した恭子は、恋愛に傷つく女性主人公に対し「恐らくこんなことになってはいけませんよ、という話。男性がロクデナシであることはどこの国でもありえること」と余裕の表情。美香は、「一番初めに本作を観る時に『美香さん、この映画の答えは初めに出ているのよ』と言われ驚いた。病院で先生から主人公のトニーが『人は時々自分が見えなくなって大けがをしてしまう』と諭されるシーンで、その後の展開を見ていくとなるほどなぁとすごく納得した」と明かした。さらに「作品に出てくる男性のジョルジオが姉にそっくりで、トニーの方がいつも周りにいるグッドルッキングガイのひとりのよう。男女が逆転していますね」とほほ笑んだ。
お金と女性関係にだらしない「ダメンズとの恋愛にハマってしまうこと」について、恭子は「基本的に、ダメンズやイケメンという言葉はとてもあいまいな呼び方なので使いません。ダメンズと一口にいっても、誰にとってなにがダメなのかは違うし、人によっては受け取り方が変わるかもしれません。足元を見られるような付き合い方をしてしまうのはご自身だし、相手をよく知るということが大切です」と持論を展開。
また、「結婚」について美香は、「昔はずっと結婚したいと思っていました。でも最近はだんだんそれがすべてではないと思うようになりました。心通うパートナーがいれば形式に縛られることはないのではないでしょうか」と心境の変化を告白した。
最近の恋愛事情に話が及ぶと、美香は「私はあいかわらずですが、姉は最近どういう訳か『美香さん、ちょっと禁欲してみるわ』って言いだして、いつまで続くのかなと思ったのですが3日間でした」と打ち明けた。恭子さんはなぜ禁欲しようと思ったかを問われると、「自分の体を用いて人体実験をしようと思いまして。それによって自分のボディとメンタリティのコンディションがどうなるか。新たな発見があるかなと思って」と、人体学への好奇心旺盛さを垣間見せた。
さらに、この日は特別企画として、会場に集まった女性たちから叶姉妹への恋愛相談を実施。離婚歴のある男性と付き合っている女性から「彼が元奥さんや子供に会いに行くのがつらい」との相談を受けると、美香は「そのつらいと思う気持ちと愛している気持ちを天秤にかけてみれば答えは出るはず」とアドバイス。
また、「浮気を何度も繰り返すダメ男は治りませんか?」という質問に、恭子は「治りません」とキッパリ。「男性達にも直接伝えていますが、私が彼らを“お気に入り”“まあまあお気に入り”“お気に入りでない”とランク付けするように、男性にとって相手女性のプライオリティの高さは決まっているもの。浮気というのは“癖”というか“ネイチャー”ですね」と、ここでも名言を披露させた。昨今結婚できない女性がフューチャーされることも多いことを受け、恭子は「結婚も恋愛もご自身の為にするもの。周りから認めてもらったり、祝福してもらったりすることを求める考え方自体を変えるべきでは?主語である“誰と”ということを抜きに、“結婚して子供を産んで幸せになる”という3点セットを語ってしまうのは危険なトリックですね」と語りかけた。
最後に二人は、「傷つくような恋をしていらっしゃる女性は、この映画を見ながらもう少しご自身の幸せになることを考えていただければ。私たちはいつでも女性の味方。男性に振り回されたり、悪い方向に向かうのはとても悲しい。映画から学び、さまざまなシチュエーションを楽しみながらご覧になってください」と締めくくった。
映画『モン・ロワ 愛を巡るそれぞれの理由』は3月25日(土)、YEBISU GARDEN CINEMA、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次公開。
監督:マイウェン(「パリ警視庁:未成年保護部隊」)
出演者:エマニュエル・ベルコ(『太陽のめざめ』監督)、ヴァンサン・カッセル(『美女と野獣』)、ルイ・ガレル、イジルド・ル・ベスコ
2015年/フランス/126分/仏語/日本語字幕:横井和子/原題:MON ROI/R15+
配給:アルバトロス・フィルム、セテラ・インターナショナル
© 2015 / LES PRODUCTIONS DU TRESOR – STUDIOCANAL
http://www.cetera.co.jp/monroi/
3/25(土)、YEBISU GARDEN CINEMA、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次公開