映画『ミュージアム』のジャパンプレミアが、10月13日、東京・六本木ヒルズアリーナにて行われ、主演の小栗旬をはじめ、共演の尾野真千子、野村周平、松重豊、丸山智己、田畑智子と、大友啓史監督が登壇。さらに、カエル男も登場。妻夫木聡が正体であることが明かされ、会場に集まった約1,200人のファンを驚かせた。
本作は、過激な描写と緻密に練られたストーリー構成で熱狂的なファンを集める、巴涼介の同名コミックを映画化。雨の日に限って起こる連続殺人事件を担当する刑事・沢村が、猟奇的な殺人を繰り返すカエルのマスクをかぶった殺人アーティスト・カエル男を追いながら、自らも絶望的な状況に追い詰められていく姿を描く。
大歓声に迎えられて、キャスト陣と監督が登場。一言挨拶を終えると、会場の照明が暗くなり・・・ステージ上に雨が降り出すという演出が。カエル男たちが次々と並びだし、そこに遂に劇中でカエル男を演じる本人が登場! 妻夫木が顔を見せると、会場は割れんばかりの歓声が響き渡った。「野村周平の歓声より低かったらどうしよう・・・と思ったけど、良かったです」と笑顔の妻夫木。
個性豊かな人物が登場する本作だが、役作りには苦労があったという。刑事・沢村役を演じた小栗は、「追い詰められていく役なので、撮影はとてもしんどかったです。切り替えが難しかったですね。監禁されるシーンもあったので、その時は僕も少し監禁生活を送ってました」と明かした。
カエル男は、原作の好きなキャラクターという妻夫木は、「まさかやらせていただけるとは思っていなかった。大友監督と話して、原作通りにやるというよりも映画だからできるカエル男を目指しました」と役作りに自信をのぞかせた。さらに「いっぱい特殊メイクをしているので、そこも楽しんでいただけると思います」とPR。
映画のストーリーにちなみ、「撮影中、『有罪』だと思ったこと」と問われると、小栗は「雨のシーンで、監督から『ここでは目を開けていてくれ』と言われたけど、雨が振りすぎて呼吸ができなくて、初めて雨で溺れそうになった」と監督を指摘。妻夫木は「打ち合わせで監督に『部屋の中でカエル男がこもって体を鍛えるというシーンを撮ろうと思うから、体をめちゃくちゃ鍛えてきて』と言われたんです。だから僕は週3回ジムに通って頑張ったんですけど、いざ撮影になったらそのシーンはなくなっていたんです」と答え、こちらも「監督が有罪!(笑)」と。
一方の野村は、11階ぐらいの高さでワイヤーで吊られるシーンがあるですが、お昼休みのとき以外はずっと吊られてたんです。もし切れたら死んじゃうかもしれないのにずっとそのまま。試練だと思って耐えていたんですけど・・・。なので、監督が有罪(笑)」とチクリ。大友監督は「わかった、僕が有罪でいいよ」と認めつつも「まあ吊るしたくなるからね、あいつ(野村)は!」と嬉しそうに笑った。
尾野は「私は、お化け屋敷などで出てくる“被り物”が嫌いなんですよ。追っかけられるとか大嫌い。なのにカエル男はまあ追っかけてくるんです。だからブッキーが有罪!」と答え、妻夫木をチラリ。すかさず「え~!? 一緒に記念写真撮ったじゃないですか!(笑)」と妻夫木。「まぁ、あの時はね(笑)」と微笑み、尾野にとっては妻夫木だからこそ許された被り物だったようだ。
こだわりの演出を見せた大友監督は、「全部こだわっているけど、やっぱり一番こだわったのは“カエル”。カエル男と刑事・小栗旬の闘いを観てほしい。役者陣のギリギリにぶつけ合っている芝居を観てほしいですね」と力を込めてアピールした。
その後、レットカーペットならぬ、“グリーンカーペット”を闊歩した出演者たち。ファンリーディングを行い、サインや写真撮影に応じファンとの交流を楽しんでいた。
『ミュージアム』
出演:小栗旬 尾野真千子 野村周平 丸山智己 田畑智子 市川実日子 伊武雅刀 / 大森南朋 松重豊 / カエル男
原作:巴亮介『ミュージアム』(講談社「ヤングマガジン」刊)
主題歌:ONE OK ROCK “Taking Off” (A-Sketch)
監督:大友啓史
脚本:髙橋泉 藤井清美 大友啓史
製作:映画「ミュージアム」製作委員会
制作プロダクション:ツインズジャパン
配給:ワーナー・ブラザース映画
公式サイト:http://www.museum-movie.jp
© 巴亮介/講談社 © 2016 映画「ミュージアム」製作委員会
11月12日(土)全国ロードショー!