“ねこ×イケメン×シェアハウス”をテーマに、今年の春ドラマとして話題を呼んだオリジナルドラマ「ねこ物件」。猫成分も癒しも感動もスケールアップした『劇場版 ねこ物件』がついに全国の劇場にて公開!
2 匹の猫、クロとチャーと暮らす二星優斗(古川雄輝)が、祖父の他界で仕方なく始めた"猫付きシェアハウス"。劇場版では、それぞれの夢を持つ同居人の4人がそれぞれ巣立ち、猫との生活に戻った優斗が幼い頃に離ればなれになった弟を探し出すために、再び住人を募ることになる。ドラマで成長した姿を見せた優斗が、また一歩踏み出していく姿を描く、「猫付きシェアハウス」を舞台に贈る、今夏一番のハートフル・ストーリー。
そんな優斗をサポートしようと「二星ハイツ」に帰ってきた、修、毅、丈、ファンの4人。
この度、修を演じた細田佳央太さんにインタビューを遂行! 本作への思いと、猫から動物の思い出、さらに俳優としての心構えなど、たっぷりと語ってもらった。
― 最初に出演オファーを受けたときのお気持ちをお聞かせいただけますか?
オファーをいただけて嬉しかったです。ただ、自分は猫を飼ったことがなかったので、どう接したらいいかわからないので大丈夫かな・・・という不安もありました。猫と接するのは全然苦手ではないんですが、あくまでも“猫好き”という設定なので、猫が好きな視聴者の方が「いや、そんなことはしないだろ」っていわれたらアウトかなと思って。苦手意識ではないですが緊張感はありました。
― 実際に接してみていかがでしたか?
最初は抱き方からなっていませんでしたから(笑)。古川さんから「こういう持ち方だったら頭を触れるし、お芝居もしやすいし、猫ちゃんもバランス取れるよ」とコツみたいなものを教えていただきました。
― 猫ちゃんとの共演や、役作りで苦労したことはありますか?
まず、猫を優先にして撮っていくので大変でした。猫は犬と違って、どんなになついたとしても、人間が「こうしてほしい」と思ったことをやってくれるわけではないので苦労しました。役作りで特に準備をしたことはないんですが、衣装合わせの時に監督から修は優斗の右腕的存在で、入居者全員をまとめる立場だと言われて。僕が何かを作るというより、実際その空気感に触れないと分からないと思ったので、その場その場でできる会話や雰囲気に身を任せることを大事にしていきました。
― ドラマ版と劇場版を通して最終的に猫とは仲良くなれましたか?
とにかく古川さんが凄いんです。猫との距離感の取り方が上手なので、古川さんと比べたらまだまだですね。でも、最初よりは仲良くなったつもりですけど(笑)。
― 猫と仲良くなるコツみたいなものはありますか?
余計なことをしないことでしょうか。かまってもらいたいから猫に近づいていくのではなく、猫にかまってもらうために待つ。
― 動物と共演するということで、人間だけで撮影することと違う大きな部分は?
お芝居をしていないときでも自然と猫の周りの人が集まってくるんです。撮影も物語内で入居者が徐々に増えていくのと同じように、1~2日おきにキャストが増えていって撮影する順番撮りだったんです。僕が1番で(上村海成演じる)毅が2番目というように入ってくるんですが、けっこう人見知りが多くて…。ですが、最初に猫ちゃんのことで会話ができて。猫がいてくれたおかげで、すぐに打ち解けてみんなを繋げてくれました。
― 作品において猫はどのような役割をしていたと考えますか?
今回の作品では、猫が何かをしたわけではないんです。猫が普通に生活をしているなかで、何か言われているわけではないけれど、人間側が自ら諭す・・・、そんな流れだったと思うので、猫が特別目立ったことをしたわけではない。ただ、ドラマ版では(竜雷太演じる)優斗の祖父・幸三さんが発した言葉が毎話タイトルになっていて、猫が人を繋げるというところで、“猫がそこにいる”ことが全部だったのかなと。
― 細田さんご自身はみんなをまとめるのは得意なほうですか?
あまり得意ではないですね。学級委員の書記は好きですけど(笑)。学級委員長や副学級委員長にはなりたくないです。責任もありますし、例えば文化祭で “やりたいもの”を決めるときに、「別に何でもいい」という生徒が多いなか何とか引き出さなきゃいけない・・・。そんな大変な役はやれないです。出てきた事を文字に書いて「こうなりました」という書記なら大丈夫かなと(笑)。
― 修ははどちらかというとしっかりしたタイプですが、ご自身とがリンクする部分はありましたか?
僕はこんなにしっかりしてませんが、僕自身はみんなを引っ張るのではなく、「やりたい」と言った人を支えたいタイプなので、その立ち回りは似てるかも。ただ、少人数だったらそれでもいいかもしれませんが、クラス単位になると多すぎて無理(笑)。少人数で誰かが「ご飯行きましょう」と、言ってくれれば「じゃあ、僕がいろいろセッティングするよ」というのは全然OKです。
― 今回は初めて共演する方も多かったと思いますが、細田さんがコミュニケーションを取るために心がけてることはありますか?
なるべく自分から壁を作らないということを一番に考えました。僕はつい相手の様子を伺って黙ってしまうところがあるんです。ドラマ「ドラゴン桜」のときは顕著で、クランクインのときに何人かはグループで話していたんですが僕は誰とも話さず、ずっと話してることを聞いていて。それぞれがどういうタイプの人間なのか、様子をうかがってから接するみたいな感じだったんです(笑)。なので、「あのとき怖かったよ」「何も喋らんな、この子って思った」と後から言われたことがあって(笑)。
― ドラマ版と劇場版ということで、今回何か違いを意識したことはありますか?
全くないです。ドラマを全部撮り切ってからすぐに劇場版の撮影に入りました。逆にそのままの雰囲気を保ったままじゃないとダメだと思ったので、余計なことは何もしなかったです。猫の映し方やご飯のシーンも、ドラマと同じぐらい丁寧に撮られていました。劇場版では優斗さんが自分の問題と向き合ってそれを解決するための心情の変化の過程が描かれてるので、僕らは “猫付きシェアハウス・二星ハイツ”の雰囲気だけ持っていきました。
― 猫との共演も細田さんにとって新しい体験だったと思いますが、この作品を通してご自身に影響があったことや新しい発見はありましたか?
僕はシェアハウスには向かないなと思いました。自分は他の人に凄く気を遣っちゃうので無理かなと。もちろん、シェアハウスの良さも感じました。知らない人との生活だからこそ、知らない世界がある。今回の作品で言えば、俳優だったり、ボクシングの世界って何も知らないわけで、話を聞くことができると面白いし、ドラマ版のように毅の劇中劇をみんなで見ることもできて青春を感じることもできるので、すごく魅力的だと思います。
あと、猫を長い時間近くで見ることができて、猫がどういう生き物かということがより理解できたと思います。猫はとてもマイペースなんです。僕ら人間社会の中ではマイペースということは「わがまま」とか「自己中心」というように悪い方にとられることもありますが、自分の赴くまま、気の向くままに生きている姿を見ていると、自分もそういうふうにできたらいいなと羨ましくも感じましたし、そのくらい自分を大切にしてもいいんじゃないかなと気づかされました。
― 共演されましたシェアハウスの方々の印象は?
矢澤丈(本田剛文)さんは、いつも凄く明るくてハキハキしてるんです。仕事の時は仕事、ふざけるときはふざける・・・というスイッチがあってはっきりされているので、一緒にやっていて接しやすかったです。古川雄輝さんは、年齢も僕らより少し離れていて一番大人だったので、そんなはしゃいでる面々を静かに見ていました。あと2人(上村海成と松大航也)は基本おちゃらけてるんです。ファンくんのほうが僕より年上なんですが、何でも言い合える中でしたし、凄く接しやすかったです。そこまでの関係値を作ってくれた突破口はやっぱり猫だったと思います。
― もし、ご自分がシェアハウスの管理人をするとしたらどうですか?
全責任を住む人たちに追ってもらいます(笑)。何か壊した、何か汚したと言ったら、自分たちで直してくださいね、というスタイルにします。要は「他人に迷惑かけないでね」と、「自分の部屋は自分の住んでる場所なんだから責任持ってね」ということだと思います。
― 二星ハイツには7か条がありますが、もし細田さんが管理人をするとしたら、これだけは絶対入れたものはありますか?
「部屋は、清潔にしてください」です。僕は虫が嫌いなので、ゴキブリとか見たくないんです。一緒にご飯を食べるのは実際には難しいですからね。
― ご飯を召し上がるシーンもありますが、実際に召し上がってみていかがでしたか?
本当に美味しかったです。ハムエッグがめちゃくちゃ美味しかった。カットがかかっても、みんな「美味い、美味い」と言って食べ続けてるんです。ご飯に関してはみんなガツガツしてましたね(笑)。凄く丁寧に作ってくださって、全部美味しかったです。
― 作品中にはSNSを駆使したシーンが出てきますが、細田さんもよく利用されていますか?
実は僕、あまり携帯を見ないんです。だから、「アプリを何時間開きました」っていうのがわかる表示を見ても月に10分未満くらいで(笑)。携帯電話が無くても生活できるかもしれませんね。SNS見るともちろんいいこともありますけど、悪い影響を受けたくないなという気持ちもあって、情報はテレビからもらってます。やっぱり映画は映画館で観てほしいですし。
― 猫ちゃんたちにとても癒される作品ですが、細田さんの一番の癒しは何ですか?
僕はゲームが好きなんですが、撮影に入ると睡眠時間を優先するので、どうしてもゲームをする時間が無くなってしまうんです。なので、撮影が終わってからのゲームにめちゃくちゃ癒されています。やっと解放されてできるという状態のゲームは最高ですね。仕事終わりのビールと一緒だと思いますよ(笑)。
― 古川さんが、「細田さんは凄く良い子だから、今度飲みに連れて行ってあげたい」と、仰られていましたし、お酒をプレゼントされたとお聞きしましたが。
そうなんです。雄輝さんはビールよりジャパン・ウイスキーがお好きだとお聞きしていたので。でも嬉しいですねそう言っていただけて。もう少し落ち着いたらぜひご一緒したいです。
― 細田さんご自身の動物の思い出は何かありますか?
僕が初めて触った動物はたぶんモルモットなんです。保育園のころ動物園に行く遠足で、モルモットに触ったのが初めだったという記憶があります。その時にモルモットの匂いって強烈なんだと初めて知って (笑)。動物全般にそうですけど、たぶん可愛いなって思いつつも匂いの方がインパクト強かったかもしれないです。実は、昔は犬が嫌いだったんです。今は大好きなんですが、幼いころは犬が怖かったんです。いつからか、気づいたら可愛いと思えるようになっていました。今なら、熊とかライオン系統でなければ触れます(笑)。
昔はフレンチブルドッグを飼っていました。母がブサかわ系が好きで決めたのですが、ずっとその犬を見てきたせいか、自分も今は犬の中ではフレンチブルドックとかパグが一番好きです。キャラクターでも可愛いといわれないものが可愛いいいと思っちゃうんです。
― ご自身を動物に例えると何ですか?
シャチです。シャチは人懐っこくて自分は人見知りなのでそこは全然違いますが、僕は凄く耳が良くて周りの音を拾っちゃうんです。聞こえる範囲が広いというか、例えば電車の中で全然関係ない人の話がよく聞こえてきてもやっとすることがあるので、基本的にずっとヘッドホンをしています。遠くで僕の話をしていてもよく聞こえちゃうんですよね。気にしないようにしてますが。シャチってすごく耳がいいらしいので、部位的に似ているなと思って。
― これまでも様々な役を演じきっている細田さんですが、演じることに特に心がけていることはありますか?
ひたすら一生懸命向き合うだけです。演じる脚本も世界観も人柄も違うものを演じ分けることが俳優としての仕事だし、そのキャラクターを作る仕事だと思ってるので、矛盾さえなければ求められたことを最低限絶対できるようにするために、余裕がなくなるぐらい向き合います。また、自分の中で構築した役柄に対して逆にこだわりを持たないようにしています。どんなに考えても現場で変わることもあるし、固め過ぎるとその変化に対応できなくなってしまうので。この顔がおもしろいと言われるように頑張りたいですね。
―最後にこれから本作をご覧になる方にメッセージをお願いします。
ドラマ版から観てくださった方は、ドラマ版からの伏線というものが結構元ちりばめられているので、そこもぜひ楽しんで観ていただきたいですし、劇場版から観られる方も間違いなく癒される作品になっていると思います。もちろん癒しだけではなく人間ドラマがちゃんと描かれてるので、注目していただきたいです。映画だけでも完結できる内容になっていますが、映画を観て面白いなと思ったらぜひドラマを観ていただきたいですね。内容がリンクしてるので、「こういうことだったんだ」と気付かされるところがあるので、どこも逃すことなく見てほしいです。
【細田佳央太 Kanata Hosoda】
2001年12月12日生まれ、東京都出身。
小学2年生で活動を始める。以降、ドラマや映画で活躍。『町田くんの世界』(19/石井裕也監督)では1000人超のオーディションを勝ち抜き映画初主演。近年は、『花束みたいな恋をした』(21/土井裕泰監督)、『青葉家のテーブル』(21/松本壮史監督)、『子供はわかってあげない』(21/沖田修一監督)、「ラブファントム」(21)、『女子高生に殺されたい』(22/城定秀夫監督)、「金田一少年の事件簿」(22)などに出演。また、ドラマ「ドラゴン桜」(21)では発達障がいの男子高生を、「恋です!~ヤンキー君と白杖ガール~」(21)では全盲の高校生を熱演して、話題を集めた。「もしも、イケメンだけの高校があったら」(22)でドラマ初主演を果たし、人気急上昇の注目株。
『劇場版 ねこ物件』
<STORY>
幼い頃に両親を亡くし、家族は祖父·幸三と2匹の猫、クロとチャーだけ。
祖父の他界で仕方なく始めた"猫付きシェアハウス"。
狭い世界で生きてきた二星優斗の人生は、新たな一歩を踏み出した一。
2 匹の猫、クロとチャーと暮らす二星優斗、30歳。唯一の肉親である祖父·幸三が亡くなったことから始めだ"猫付きシェアハウス・二星ハイツ"には、それぞれの夢を持つ4 人の同居人が住んでいたが、みな次のステージへと巣立っていった。不動産会社の有美から、かつての入居者たちの活躍を聞かされ、二星ハイツの再開を促されるが気乗りがしない。しかし、祖父が遺した手紙に書かれていた、幼い頃に離ればなれになった弟の存在を想い出して、探し出すことを決意する。その方法とは、“猫付きシェアハウス”と自分の存在を全国に知らしめて、再び住人を募ることだった。そんな優斗をサポートしようと入居者だった、修、毅、丈、ファンの4人が二星ハイツへと帰ってきた。そんなある日、加納直人と名乗る人物が入居希望者として現れたのだが一。
監督・脚本:綾部真弥 『おいしい給食』
出演:古川雄輝/細田佳央太/上村海成/本田剛文/松大航也/金子隼也/山谷花純/長井短/竜雷太
主題歌:『Bell』 作詞 KENNY 作曲 Face 2 fAKE
歌:SPiCYSOL(ワーナーミュージック)
企画:永森裕二
制作プロダクション:メディアンド
企画・配給:AMGエンタテインメント
配給協力:REGENTS
製作:「ねこ物件」製作委員会
(c)2022「ねこ物件」製作委員会
2022/日本/94分/カラー/ビスタ/5.1ch
https://neko-bukken-movie.com/
■公開を記念して、ドラマ「ねこ物件」一挙配信!
◎TVer https://tver.jp/series/sr67k709h1
ドラマ「ねこ物件」:7月27日(水)~8月31日(水)
◎GYAO! https://gyao.yahoo.co.jp/title/62de615f-9876-4e3e-a857-38f6bbd63b4f
ドラマ「ねこ物件」:7月27日(水)~8月31日(水)
『劇場版 ねこ物件』
8月5日(金)新宿ピカデリーほか全国公開
スタイリスト:岡本健太郎
ヘアメイク:菅野綾香
撮影:ナカムラヨシノーブ
細田佳央太さん 直筆サイン付きチェキプレゼント!
応募はこちらから