映画『猫忍』の完成披露試写会が、5月9日、東京・角川シネマ新宿にて行われ、主演の大野拓朗と、共演の船越英一郎、渡辺武監督が舞台挨拶に登壇。そして、主役猫の金時も登場!終始、大野や船越たちをメロメロにさせていた。
「猫侍」シリーズのスタッフたちが再集結して製作された本作は、生き別れた父親が変化の術で猫(金時)に化けたと思い込んでいる、霧生忍者の久世陽炎太が旅をしながら成長していく様を描く。主人公の陽炎太役を大野、陽炎太の父親で伝説の忍者久世剣山役に船越が務め、陽炎太が“父上”と慕う猫を金時が演じている。
初めて忍者役を演じたと話す大野は「忍者は普通の侍の動きとは違く、姿勢を低くしたまま走ったり、素早く動くなど、体力的にキツくて限界でした。これまでいろんなアクションをやってきましたが、忍者が一番しんどかったです」と撮影の苦労を振り返った。それでも、「他の忍者の方たちが『日光江戸村』で忍者をしているプロの方たちだったので助かりました」とニッコリ。共演者たちに感謝の気持ちを示した。
そして、猫の金時が途中から登場すると、すっかり目尻をさげ愛おしそうに抱きかかえた大野。父上(船越)の化身である猫のため、当然スクリーンの中で船越と共演することはない。「初めて金時を抱くことができた!」と船越も嬉しそう。MCから金時に似てますね?と振られ、観客からも大きな拍手が送られると、「そんなに似てますか?」とまんざらでもない様子。
映画同様、親子のように息を合わせる大野と船越だが、「デビュー当時から船越さんには大変お世話になっています」と大野。「実は、初めて連ドラ出演をしたとき、実家から通うのが大変なので部屋を探そうと思うと船越さんに話したら、『だったらウチにくればいいよ』と、船越さんがご自宅の(衣装)部屋を貸してくれたんです。あるとき、帰ったら船越さんが部屋を掃除までしてくれていて・・・」と本当の家族のような関係を明かした。その後改めてお礼を言いに行ったとき、船越から「俺にお礼を言う必要も恩返しをする必要もない。俺も先輩にしてもらってきたことだから、今度はおまえに後輩ができたときに、同じことをしてやれ」と言われたという。大野が「その言葉が今でも心に残っています」と語ると、船越も「“役者になるんです!”という彼の気持ちが愛おしかった」と照れ笑い。
また、映画の内容にちなみ、「もし、実際に変化の術が使えるとしたら何になりたい?」と問われ、大野は「金時の飼い主になりたい!」と目を輝かせるも「本当の飼い主さんがいるんです・・・」と、ちょっぴり寂しそう。一方の船越は「大野拓朗になりたいね。朝起きて鏡を見てうっとりしたい」と言って会場を沸かせた。
金時にデレデレの大野は、それゆえに撮影の苦労もあったそう。渡辺監督が「金時は大人しいから撮影自体はやりやすかったんですが、見ての通り、大野くんが・・・。親父に頬ずりするかよって・・・(笑)」とぼやくと、大野は「父上ではなく金時と接している気分になってしまって、セリフが赤ちゃん言葉になってしまい、何度か怒られました(笑)」と笑った。
さらに、本作が2017年上海国際映画祭パノラマ部門に正式招待されたことが発表されると、大野は「え~!岡田くんの『追憶』と一緒じゃないですか!凄い!」と驚いていた。
最後に、船越から「クライマックスは笑劇の大どんでん返しもあって、ドラマから見ている方はこの映画で全てがわかります」とPR。大野は「気楽に見て笑ってほっこりしてください。みんなの癒やしになる作品。日々の疲れを癒やし、明日への活力にしていただければいいなと思います」と伝え、舞台挨拶を締めくくると、再度大野と金時がサプライズ登場して会場を練り歩き、ファンを喜ばせていた。
映画『猫忍』
<あらすじ>
時は、泰平―。霧生忍者の久世陽炎太(大野拓朗)は、忍び込んだ屋敷で、生き別れた父そっくりのデブ猫(金時)に遭遇。なぜかその猫が、秘伝【変化の術】で化けた父・久世剣山(船越英一郎)だと思い込んでしまった陽炎太。青年は、父を元の姿に戻さんと抜忍となり【秘伝の巻物】を探す旅に出る。だが、抜忍となった陽炎太を追う霧生忍者の魔の手はすぐそこに迫っていた…。
大野拓朗 佐藤江梨子 藤本泉 渋川清彦 鈴木福 ふせえり 永澤俊矢 / 柄本明 麿赤兒 / 船越英一郎
語り:森本レオ
監督:渡辺武
脚本:永森裕二/黒木久勝/池谷雅夫
(C)2017「猫忍」製作委員会
企画・配給:AMGエンタテインメント
制作プロダクション:ラインバック
製作:「猫忍」製作委員会
公式サイト:http://neko-nin.info/
5月20日(土)より角川シネマ新宿ほか全国ロードショー