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井上祐貴インタビュー!映画『NO CALL NO LIFE』 「春川はどう感じるんだろう」と一つ一つ考えながら役を作り上げた

『NO-CALL-NO-LIFE』井上祐貴さん-(13)

作家・壁井ユカコによる同名小説を実写映画化した『NO CALL NO LIFE』。
本作は、親からの愛情を知らずに育った女子高校生・有海と、同じ境遇の不良少年・春川が、携帯電話に残された過去からの留守電メッセージに導かれ、恋に落ちていき・・・思春期の2人が織りなす痛いほど切ないラブストーリー。

ホリプロ60周年を記念して制作された本作。W主演はホリプロ期待の若手俳優、優希美青と井上祐貴が務めた。この度、春川の心情を繊細に演じた井上祐貴さんがインタビューに応じ、作品への思い、俳優としての熱い思いを語ってくれた。

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― 最初に原作や台本を読まれた時の感想をお聞かせください。

まず最初に難しい作品だなと感じました。過去からの留守番電話メッセージが届くということとは? というところから始まり、しっかりと物語の世界に入り込まないとついていけないなと思いました。2回目は少しずつ理解しながら読み進めていきました。でも、物語の内容は分かっても、春川真洋という少年を演じるうえで、彼の考えや思いを理解しなければいけない。そのことを自分の中に落とし込んでいくことに苦労しました。台本を読み込んで、監督やプロデューサーさんとたくさんディスカッションしながら春川真洋を作りあげていきました。

― 演じるうえで心がけたことは?

普通では経験をしない過去を持っているからこそ感じることや感性があると思うんです。春川は僕とは違う境遇で育ってきたので、いま同じことが起きても自分とは同じ感じ方はしないはず。有海みたいな子が現れたときにどのように共感するんだろうかとか、一つ一つのシチュエーションで、「春川はどう感じるんだろう」と考えて臨みました。

『NO-CALL-NO-LIFE』井上祐貴さん-(5)

― 難しい役がらだと思いますが、ご自身と似ていると思う部分や、彼に共感するようなところはありましたか?

自分と似ているところは少なかったのですが、大切に思う人のためだったら自分でやり遂げようとするところは良く理解できました。春川は有海のことをとても大切に思っているので彼女に心配をかけたくないという気持ちがある。だから自分一人で物事を決めてしまう。そういうところは僕の中にもあります。それがいい時も悪い時もありますが、僕も大切な家族や友達には心配かけたくないという気持ちが強いので、共感できました。真洋の一途なところはいいなと思います。

― 危うい心の動きを表現するのは難しかったですか?

難しいところはありましたが、17歳の高校生らしく、周りが見えなくなってしまう感じや恋に盲目になってしまうところは表現できているのかな。

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― 周りの事には興味がないように見える春川ですが、突然自分のなかの憤りを爆発させる熱いところもあります。

そうですね。基本的に周りのことには興味がないんですが、靴箱でのシーンは彼にとってどうしても許せないことだったと思うので、そこは痛いほど理解できました。

― 同年代のキャストの皆さんが集まり、とてもいい雰囲気の現場だったそうですが、特にW主演を務められた優希美青さんとの共演はいかがでしたか?

お芝居の面で凄く助けて頂きました。撮影前に自分なりに準備して現場に向かうのですが、実際に現場で演じていると自分が想像していた以上のものが生まれたりするんです。お芝居は本当に奥が深くて楽しいと思いました。

― 優希さんとの化学反応のご自身も楽しみながら演じられていたんですね。

はい。毎シーン、どう演じたらどう返ってくるんだろう・・・と。優希さんとご一緒している時は色々勉強になりました。お芝居をしているというより、本当に春川と有海として会話をしている感覚でした。

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― 本作は光と影のコントラストが映像にも映し出されていて、お母さんとの関係もそれが表現されているかと思います。

母親との対峙するシーンは一番難しくもあり、自分が好きなシーンでもあります。母親役の桜井ユキさんが現場に入られたときにご挨拶をさせていただいたのですが、その時すでに真洋と母親の関係性が生まれていました。桜井さんがとても冷たい人に感じたんです。監督曰く、桜井さんは現場に入る時点で(役を)作ってくる方だと。現場に入られたときから真洋のお母さんとしか見えなくて辛くなりました。現場ではずっとその状態でしたが、桜井さんがクランクアップされて「お疲れ様です」とお帰りになる時に、とても優しそうな笑顔をされていて、初めて素の“桜井ユキ”さんを見た気がしました。役に対しての真摯な姿勢に、なんてステキな方なんだろうと思いました。

― ところで、麻雀をするシーンが楽しかったそうですね。とても興味を持たれたようですが、その後麻雀をする機会は?

このご時世なので実際に卓を囲むことはできませんから、撮影前にはたくさん動画を見て、麻雀アプリをダウンロードして研究しました。今でもそのアプリが携帯に残っていてたまにやっています。コロナ禍が終息したら卓を囲ってやりたいですね。

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― そのほかに、今ハマっているものや興味があるものはありますか?

DIYをやってみたいと思っています。実は、自宅に置いてあるテーブルよりもう少し大きいものが欲しくて。「ここをこうしたい」というようなこだわりもあるので色々探しているんですが、ちょうどいいのがないんです。だったら自分で作ってみようかなと思って、少しずつ材料を集めています。少し落ち着いたら取り組もうと思っています。

― 完成作品を見てみたいですね! 出来上がったらぜひファンの皆さんにも披露してください。

はい。ぜひ披露したいです。僕も早く欲しいので、早く作りたいです(笑)。一人の時間を有意義に使うこともできますし、最近はその制作動画を見るのも楽しみにしています。ただ凝り性なので本気になりすぎたらちょっとマズいかなと・・・(笑)。

― 次々と作品に出演されて注目を集めている井上さんですが、今後どのような俳優になっていきたいですか?

どんな役を演じても、「こういうヤツいるよね」と思っていただけるような自然な演技ができる俳優になりたいです。そのためにたくさん人間観察をしています。作品に溶け込んでその一部になりたいし、僕の演技で感動していただいたり、その作品を観ることによっていろんな感情を得ていただけたら嬉しいです。

― 何か演じてみたい役はありますか?

アクションができる刑事役をやってみたいです。『ウルトラマンタイガ』(主演・工藤ヒロユキ役)でアクションに初挑戦しましたが、とても難しかったけれど楽しかった。完成した作品を観ると「もっとこうできたんじゃないかな?」と反省するところもありました。もちろん、もっと素晴らしいプロフェッショナルなアクション俳優の方もいらっしゃいますが、その方々に少しでも近づくことができたらいいなと思っています。

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― 今回はホリプロ60周年を記念した作品のご出演です。

最初は凄くプレッシャーを感じましたが、自分ができることを全力で精一杯やろうと思いました。僕を選んでいただいて本当に嬉しかったです。

― 最後に本作をご覧になる皆さんにメッセージをお願いします。

春川と有海の二人はとても似ていて、お互いに普通では経験しない過去があることによって共鳴して惹かれ合っていきます。恋に盲目になったり、ぶつかりあったり・・・10代ならではのヒリヒリした感情、そして親との物語もあるので、観る方にもきっとどこかに共感できるところがあると思います。ぜひこの作品を堪能していただければ嬉しいです。

【井上祐貴 Inoue Yuki】
1996年生まれ、広島県出身。
第42 回ホリプロタレントスカウトキャラバン審査員特別賞受賞(2017)。ブロードウェイミュージカル「ピーターパン」(2018)でデビュー。これまでの主な出演作品には、映画「劇場版ウルトラマンタイガ ニュージェネ クライマックス」主演(2020)、テレビドラマ「ウルトラマンタイガ」主演(2019)、「13(サーティーン)」(2020)、「ひまわりっ 宮崎レジェンド」(2020)、「ホリミヤ」(2021)などがある。また、映画『Bittersand』(2021年夏公開予定)が控えている。

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映画『NO CALL NO LIFE』
【Story】
運命と呼ぶには静かすぎる出会いで、愛と呼ぶには幼すぎる2人だった。
高校3年生の夏、携帯電話に残された過去からの留守メッセージに導かれ、佐倉有海は学校一の問題児・春川と出会い、恋に落ちた。怖いものなんて何もなかった。明日、地球に隕石が衝突して世界中の人類が滅んで2人きりになったって、困ることは何もないような気がした。無敵になった気分だった。それはあまりにも拙く刹那的で欠陥だらけの恋だった。そして、時を越えた留守電の真相が明かされるとき、有海の衝撃の過去が浮かび上がるのだった。

出演:優希美青 井上祐貴 / 犬飼貴丈 小西桜子 山田愛奈 駒木根葵汰 篠原 篤 熊木陸斗 大水洋介 和田聰宏 諏訪太朗 木下ほうか
/ 永岡 佑 桜井ユキ
脚本・監督:井樫 彩
原作:『NO CALL NO LIFE』著・壁井ユカコ (角川文庫刊)
主題歌:とけた電球「ふたりがいい」
企画・制作:ホリプロ
配給:アークエンタテインメント
Ⓒ2021 映画「NO CALL NO LIFE」製作委員会

公式サイト:https://nocallnolife.jp/
公式Twitter:@ncnl_movie #NCNL #映画NCNL
公式Instagram:no_call_no_life_movie
上映時間:107分

テアトル新宿ほか全国公開中!

撮影:ナカムラヨシノーブ

井上祐貴さん
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