5月17日、東京・有楽町スバル座にて、映画『野のなななのか』公開初日舞台挨拶が行われ、主演の品川徹、常盤貴子ほか、・村田雄浩・寺島咲・山崎紘菜・左時枝・安達祐実の豪華キャストと大林宣彦監督が登壇した。
満天の星空の下、美しい野山に囲まれた北海道・芦別市を舞台に、ひとりの老人の死をきっかけに古里へ戻ってきた家族。謎の女性が現れ、老人の壮絶な過去を炙り出し、戦争末期の樺太での歴史を繙いていく本作。
この日、大林宣彦監督が自らMCのマイクを持ち進行。アットホームな雰囲気のなか舞台挨拶が始まった。
主演の常盤貴子は、「この作品出会い撮影し、みんなで観て宣伝活動をして、あらためて“本当に人っていいなぁ”と思いました。人と人ってこんなにも優しく思い合えるんだなと思いました」「以前、大林監督が私に『映画っていうのは人生の華なんだよな』っておっしゃったことがあります。この映画がみなさんにとっての人生の華になることを願っています」と優しい笑顔を浮かべながらコメント。
品川徹は、自身の兄弟のエピソードを披露しながら、作品に対する熱い思いを語った。「実は、台本を読んでからどのように演じたらいいのかと、迷っていたんです。でも、監督から『“女々しい”という言葉は男のためにあるんだよ』と言われ、それがヒントになり心構えができました。女々しさの美学があってもいいだろうと」と悩みながら撮影を始めたことを明かし、「みなさんも勇気を出して女々しくなりましょうよ。『戦争は嫌だ』というように」とメッセージを伝えた。
一方、「今回、煙たがれる役ですが、俳優はこういうキャラターって喜ぶんですよ」と会場の笑いをさそった村田雄浩。「この映画を後期高齢者が撮った映画とは思えません！」とジョークを飛ばしながら、大林監督のパワーを絶賛した。
左時枝は、芦別の人間になりきるために地元の美容院で髪をきったというエピソードを披露。「ラストの花畑はCGでは出せないもの。本当に素晴しいです。みなさんもあっちの世界に行く前に、是非行ってみてください(笑)」と興奮ぎみに語った。
大林監督作品に出演するのが夢だったという安達祐実は、「この映画の出演が決まった時には奇跡が起きたんだと思いました」と喜び、「私がずっと前から監督の作品に出演していたかのように温かく迎え入れてくださって、その愛情と芦別の大地に包まれて撮影することができました。ただ、自分が全身グリーンに塗られて自分がグリーンバックになったことが衝撃的で･･･すごく楽しかったです(笑)。たぶん一生に一度の経験ですね(笑)」と屈託ない笑顔をみせた。
寺島咲と山崎紘菜はともに、「楽しく撮影できました。たくさんの方に観ていただいてこの映画と深く繋がってくれたら嬉しいなと思います」とPRした。
『野のなななのか』
配給：PSC TMエンタテインメント
©2014 芦別映画制作委員会／PSC
公式サイト http://www.nononanananoka.com/
一人の映画作家として未来への責任と覚悟を決めた、大林宣彦監督の渾身の最新作！
映画『野のなななのか』は有楽町スバル座ほか全国ロードショー中！
