第24回富川国際ファンタスティック映画祭
ワールドファンタスティックブルー
NETPAC Award Special Mention
映画『のさりの島』
公開決定&メインビジュアル&著名人コメント 解禁!!
主人公に注目の実力派若手俳優・藤原季節、名女優・原知佐子の遺作がついに公開!
ゆったりとした時間が流れる天草にさまよいこんでしまった、オレオレ詐欺の若者。
シャッター街の片隅ではじまった、ばあちゃんとの奇妙な生活。
“のさり”とは、いいこともそうでないことも、自分の今ある全ての境遇は、天からの授かりものとして否定せずに受け入れるという、天草の優しさの原点ともいえることば。
“のさり”の風が吹く天草で、ひょんなことから生まれる奇妙でやさしい時間。
コロナ禍により人との繋がり、生き方が見直されるようになったいまだからこそ、「のさり」のやさしさ、天草の持つ人間性が心に染み渡る。 “その土地に暮らす”ということの重みと、ひとの繋がり、心の交流が胸にじんわりと時を刻んでいく。
映画『のさりの島』が2021年5月29日(土)よりユーロスペースほか全国順次公開することが決定した。(2020年公開予定だったが、新型コロナウイルスの影響により公開が延期となっていた。)
本作は19年ミニシアターファンの心を捉え大ヒットした『嵐電』(19/鈴木卓爾)に続く北白川派の最新作となる。群れから離れるようにオレオレ詐欺の旅を続ける主人公に、映画『his』(20/今泉力哉監督)、主演映画『佐々木、イン、マイマイン』(20/内山拓也監督)にて、第42回ヨコハマ映画祭最優秀新人賞を受賞、大河ドラマ『青天を衝け』(21年)、映画『くれなずめ』(21年4月29日祝・木全国公開/松居大悟監督)など話題作への出演が続く、今最も旬な俳優・藤原季節。ふと“嘘”の日常に溶け込んでしまう、さまよえる若者を好演している。オレオレ詐欺の男を孫として迎え、奇妙な同居生活を送るつかみどころのないお茶目な老女役に、本作が遺作となった原知佐子。
『おくりびと』(08/滝田洋二郎)の小山薫堂をプロデューサーに、海外でも高い評価を得た『カミハテ商店』(12)の山本起也監督がメガホンを取った。
評論家の上野昻志(うえの・こうし)さんから、映画応援コメントが到着!
■上野昻志(評論家)
一見、とらえどころがない作品に思えるが、そこには、作り手の周到な設計が施されている。
緩やかな時間の流れ。それが、この映画をさりげなくも豊かに律しているのだ。
本作のプロデューサー・小山薫堂(こやま・くんどう)さんのコメントが到着!
■小山薫堂(プロデューサー)
新型コロナウィルスという脅威に人類が翻弄されている今。
多様な価値観を認め合うことが必要とされる今。
そんな時代に「のさり」という天草弁に出会うことで、人の心は少しだけ軽くなります。
のさりとは、良いことも悪いことも天からの授かりもの、という考え方。
それはあらゆる苦難を乗り越える力であり、自分とは違う考えを認める力であり、全てのものに愛を持って接する優しさの力です。
『のさりの島』という作品が、コロナ禍における心のサプリメントになることを信じています。
本作の監督・山本起也(やまもと・たつや)さんのコメントが到着!
■山本起也(監督)
嘘、という言葉はあまり良い意味で使われませんが、嘘の中でこそ救われる、ということがあると思ったのです。
あるいは、この映画の台詞を借りれば「まやかしでも、人には必要な時があっど(ある)」ということかもしれません。
オレオレ詐欺の男と、電話を受けたおばあさん。
二人がついた嘘が、寂れた街のシャッターの向こうで、いつしか本当になる。
ふと訪れた天草でこの映画の話をしたところ、そこに居合わせた方がこう答えました。
「監督、そん話、天草だとあるかもしれんばい」
この映画は天草で撮らねばならない、そう心に決めた瞬間でした。
■STORY
天草のシャッター街に響くブルースハープの音。
わすれたい過去と、わすれられない記憶の中で、いつしか“嘘”が心地よい日常にとけこんでいく——
「もしもしばあちゃん、俺だけど…」
オレオレ詐欺の旅を続ける若い男が、熊本・天草の寂れた商店街に流れ着いた。老女の艶子は、若い男を孫の“将太”として招きいれる。あたたかいお風呂、孫が好きな美味しい料理、そしてやさしいばあちゃん。若い男はいつの間にか、“将太”として艶子と奇妙な共同生活を送るようになり、やさしい“嘘”の時間に居場所を見つけていく。
地元FM局のパーソナリティを務める清ら(きよら)は、昔の天草の8ミリ映像や写真を集め、商店街の映画館で上映会を企画する。ひょんなことから“将太”も、上映会の企画チームに連れ込まれてしまう。賑わいのあった頃の天草・銀天街の記憶を取り戻そうと夢中になる清ら。かつての銀天街の痕跡を探す中で、艶子の持っていた古い家族アルバムに、“将太”は一枚の写真を見つける——。
本渡の大火、焼け跡を片付ける町の人々、復興後の祭りの様子…。街に流れるブルースハープの音色と共に、スクリーンに映し出された天草のかつての記憶。
「将太さん、本当はどこのひとなの…」
■「のさり」とは
天草地方に伝わる古い言葉。いいこともそうでないことも、自分の今ある全ての境遇は、天からの授かりものとして否定せずに受け入れるという、天草の優しさの原点ともいえることば。
藤原季節 原知佐子
杉原亜実 中田茉奈実 宮本伊織 西野光 小倉綾乃 水上竜士 野呂圭介 外波山文明 吉澤健 柄本明
プロデューサー:小山薫堂
監督・脚本:山本起也
撮影:鈴木一博
音楽:谷川賢作 小倉綾乃 藤本一馬
©北白川派 2020年/ DCP/5.1ch/129分/ビスタサイズ/日本
公式サイト:https://www.nosarinoshima.com
2021/5/29(土)よりユーロスペース他全国順次公開!