映画『音量を上げろタコ!なに歌ってんのか全然わかんねぇんだよ!!』の完成披露試写会が、東京・よみうりホールにて行われ、主演の阿部サダヲとヒロインの吉岡里帆をはじめ、共演の千葉雄大、ふせえり、松尾スズキ、三木聡監督が舞台挨拶に登壇した。
本作は、4オクターブの音域とすべての人を虜にする声量をもつ一方、“声帯ドーピング”というオキテ破りな秘密を抱えるロックスター・シンと、異様に声が小さく何事にも逃げ腰なストリートミュージシャン・ふうかが出会いミラクルを起こしていく様を描くハイテンション・ロック・コメディ。シン役を阿部、ふうか役を吉岡が扮する。
舞台挨拶は、明治大学応援団12名による応援歌&文字切りの披露によりスタート! 続いて登場したキャストたちも、それぞれ応援団風に大絶叫で体をそらし自己紹介。会場は拍手喝采で盛り上がった。
三木監督作品に初めて参加した阿部は、「三木ワールドに溶け込めるかどうか緊張しましたが、初日にいきなり溺れかけまして。この現場は自分で自分の命を守らないといけないんだと思いました」と暴露。「降ってくる雨に溺れそうになって(笑)。ずっと口を開けて雨を受けとめていたら死にそうになった。人ってこうやって死ぬんだなと・・・」と苦笑い。死にかけた現場は初めてではないそうで、「撮影前に石膏で固められたときも、口に石膏が入っていって死にそうになった」と明かした。
吉岡も“口”繋がりで「カメラさんが棒の付いたカメラを持って走ってくるのを口を開けて待つという撮影がありました。特殊な撮影が多くて、それを皆さんと一緒に過ごしたから今の強さがあると思ってます」と無邪気な笑顔を見せる。
レコード会社でシンを担当する坂口役を演じた千葉も「僕は鼻からチーズが出てくるという体験をしました」と。「撮影の2日後くらいにずっとピザの臭いがするなと思って、フンッと鼻をかんだら、チーズが出てきた」とエピソードを明かし、三木ワールドを体感。
デビルおばさん役のふせは、隣に立つデビルおばさんの夫・ザッパおじさん役の松尾に向かい「松尾くんとは若い頃から色々とやったよね。盆踊りの営業とか、少年刑務所の慰問とかさ」と話すも、松尾は「それはやってない、行ってないし」と冷たい答え。松尾は、吉岡に対して「劇団にいたんだって? 小劇場にこんな可愛い人はいない!」と断言。「吉岡さんのお陰で劇団にもこんな綺麗な方がいるんだなと、夢をもらいました」と満面の笑みを浮かべていた。
また、映画の内容にちなみ、「ドーピングするとしたら何でドーピングしたい?」という質問が。阿部は「役者なので、太ったり若返ったり、歳をとったり若くなったりをドーピングでできたら。よく(<大人計画>主宰の)松尾さんに『そこ飛べない?』『横に歩けない?』とか言われるから、それもドーピングでできたら」とコメント。
吉岡が「気の利いた返しができるようになりたい。皆さんのように面白おかしく答えたいです。皆さんはどういうドーピングされてるんですか?」答えると、すかさず松尾が「それは、ある意味批判だよね(笑)」とツッこむ場面も。
千葉は「ananのセックス特集で表紙を飾らせてもらえるなら、ギリギリまでドーピングして筋肉をつけたい」とぶっちゃけ、会場から悲鳴にも似た歓声があがる。
最後に阿部は「なかなか観られないコメディで、平成最後のロックコメディです。次の時代に残ってもらいたいと思います」。三木監督は「今どき珍しい映画です。こんなことできるんだって、映画館で体験してほしいです」とメッセージを伝え、舞台挨拶を終了した。
<ストーリー>
何かと息がつまる現代社会に、猛烈なエネルギーを注入する爆音!爆上げ!ハイテンション・ロック・コメディ!!
驚異の歌声を持つ世界的ロックスター・シン(阿部サダヲ)と、声が小さすぎるストリートミュージシャン・ふうか(吉岡里帆)。正反対の二人が偶然に出会い、シンの歌声が『声帯ドーピング』によるものだという“禁断の秘密”をふうかは知ってしまう! そんなシンの喉は『声帯ドーピング』のやりすぎによって崩壊寸前…。さらには、シンの歌声をめぐって二人は追われるハメに!? リミット迫る“声の争奪戦”が今、はじまる―!!!!
出演:阿部サダヲ 吉岡里帆
千葉雄大 麻生久美子 小峠英二(バイきんぐ) 片山友希 中村優子 池津祥子 森下能幸 岩松了
ふせえり 田中哲司 松尾スズキ
監督・脚本:三木聡(『俺俺』、「時効警察」シリーズ)
製作:映画「音量を上げろタコ!」製作委員会
制作プロダクション:パイプライン
配給・制作:アスミック・エース
ⓒ2018「音量を上げろタコ!」製作委員会
公式HP: http://onryoagero-tako.com/
公式Twitter: @onryoagero #音タコ
10月12日(金)ロードショー