映画『音量を上げろタコ!なに歌ってんのか全然わかんねぇんだよ!!』の公開記念舞台挨拶が、10月13日、東京・TOHOシネマズ 新宿で行われ、主演の阿部サダヲとヒロインの吉岡里帆、共演の千葉雄大、ふせえり、田中哲司と三木聡監督が登壇した。
本作は、4オクターブの音域とすべての人を虜にする声量をもつ一方、“声帯ドーピング”というオキテ破りな秘密を抱えるロックスター・シンと、異様に声が小さく何事にも逃げ腰なストリートミュージシャン・ふうかが出会いミラクルを起こしていく様を描くハイテンション・ロック・コメディ。シン役を阿部、ふうか役を吉岡が演じる。
前日の12日(金)に公開した本作。冒頭、阿部は「今週公開の映画の期待度2位という好成績で・・・。1位ではないのがこの映画っぽくて素晴らしいと思います(笑)」と挨拶し、会場の笑いを誘うも「原作ありきの作品が多い中、完全オリジナルの脚本なのでそこに期待して観てほしいです」としっかりアピール。
吉岡は本作で歌とギターに初挑戦しており、「半年前から準備しました。長く時間をかけて準備したので、とても思い入れが強い作品です」と作品への思いを口にした。
さっそく、劇中で、ふうかがシンから受け取ったメッセージにより運命が変わってくことにちなみ、「今まで背中を押された一言は?」という質問が登壇者たちに向けられた。阿部は「中学生のとき、同級生のお母さんから『阿部くんは30(歳)ぐらいになったら売れるよ!』といきなり言われたんです」と明かし、「そのときはまだ役者目指してなかったけど(笑)。あと、社会人のときに『辞表の書き方って本あるから、その通りに書け!』って言われて。やっぱり背中を押されていましたね(笑)」と続け、「それが、今こうして主役やってるんですもん。びっくりしちゃいますよね」と感慨深げ。
吉岡は劇中のセリフである「いいのいいの、ブライアン・イーノ」を挙げ、「前向きというか、大変なことも『ま、いいか』と思えて、観た人が『明日からまたがんばろう』という気持ちになれる言葉だと思います」と答えた。
千葉は「役じゃないときは本当に色気ないよね」と俳優仲間から言われたそうで、「でも逆を返せば、役のときは多少は色気が出てるんだ!と勝手に自信を持ったんです」と力強く語るも、心配そうに「今回、出てますか?」と周りの登壇者たちに尋ねてみる。皆「出てるよ!」と口を揃え、阿部は「そうじゃなきゃこんなにファン来ていないよ」と言って千葉を安心させていた。
ふせも劇中のセリフ「まぁいいや、いいし」を挙げ、「諦めるんじゃなくて、自分にピリオドを打つ言葉。『いいし』という言葉にそれが現れているんです」と吐露。
さらに、「最近テンションが上がったことは?」と問われると、阿部は「昨日公開されて、観てくれた人が『面白かったよ』と連絡をくれたことです。まあ、警官役で映画に出てる人なんだけど(笑)」と話すと、吉岡はフルーツポンチの村上健志が「(村上が投稿している)Instagram で投稿している“密着”シリーズで『音タコ、観てきます』とアップしてくれて嬉しかった。めちゃくちゃテンション上がりました」と満面の笑みを浮かべた。すると、三木監督も「石塚英彦(ホンジャマカ)からも連絡があった。彼とは同学年で隣の小学校なんです」と地元の友達からの感想を喜んでいた。
千葉は、本作で阿部&吉岡が歌う主題歌「体の芯からまだ燃えているんだ」を先日カラオケで歌ったことを明かし、「テンション上がりました! キーが高くて、(カラオケの音を)低く設定すると上手く歌えなくなるからそのままのキーで歌ったけど大変だった。あらためてこれを歌っている吉岡さんは凄いなと思いました」と感心しきり。すると、阿部が「千葉くん、俺のパートは・・・?」と寂しそうに尋ねると、「もちろん歌いましたよー! 阿部さん一番大好きッ」と阿部を見つめ、阿部も嬉しそうに見つめ返していた(笑)。
田中は「(自分の子供)赤ちゃんのおむつ替えをするとき、うんちしているのを見て『生きてるんだな、俺を頼っているんだな』と思うし、大きなゲップをするとテンションあがります」と、終始我が子にデレデレの様子だった。
最後に阿部は「なかなかロック・コメディーという映画はない。今後もこういう映画は出てこないと思います。ふざけてはいますが、こんなに真面目にやったことはない。ちゃんとリハもやって、ほとんどアドリブもないんです。ぜひ、心に焼き付けて帰ってください」と観客に声をかけ、阿部と吉岡直筆の特性くす玉を登壇者全員で割り、映画の公開を祝った。
<ストーリー>
何かと息がつまる現代社会に、猛烈なエネルギーを注入する爆音!爆上げ!ハイテンション・ロック・コメディ!!
驚異の歌声を持つ世界的ロックスター・シン(阿部サダヲ)と、声が小さすぎるストリートミュージシャン・ふうか(吉岡里帆)。正反対の二人が偶然に出会い、シンの歌声が『声帯ドーピング』によるものだという“禁断の秘密”をふうかは知ってしまう! そんなシンの喉は『声帯ドーピング』のやりすぎによって崩壊寸前…。さらには、シンの歌声をめぐって二人は追われるハメに!? リミット迫る“声の争奪戦”が今、はじまる―!!!!
出演:阿部サダヲ 吉岡里帆
千葉雄大 麻生久美子 小峠英二(バイきんぐ) 片山友希 中村優子 池津祥子 森下能幸 岩松了
ふせえり 田中哲司 松尾スズキ
監督・脚本:三木聡(『俺俺』、「時効警察」シリーズ)
製作:映画「音量を上げろタコ!」製作委員会
制作プロダクション:パイプライン
配給・制作:アスミック・エース
ⓒ2018「音量を上げろタコ!」製作委員会
公式HP: http://onryoagero-tako.com/
公式Twitter: @onryoagero #音タコ
全国公開中!!