2016年1月9日に公開を控えている、NEWS加藤シゲアキ原作の映画『ピンクとグレー』の完成披露試写会がTOHOシネマズ新宿で行われた。
本作は、NEWS加藤シゲアキが現役アイドルながら、芸能界のリアルと嘘を描いた問題作『ピンクとグレー』(2012年発刊)を原作とし、主演は加藤の後輩でもある、Hey!Say!JUMPの中島裕翔が、日本アカデミー賞を受賞した『GO』(2001年)『世界の中心で愛を叫ぶ』(2004年)を手がけた行定勲監督がメガホンをとった注目の作品。
会場は、主題歌のASIAN KUNG-FU GENERATIONの『Right Now』が鳴り響く中、タイトルにちなんだレッドカーペットならぬピンクカーペットの上を歩いて、主演の中島裕翔、菅田将暉、夏帆、岸井ゆきの、柳楽優弥、行定勲監督が、ファンの歓声が響き渡る中で登壇した。
グレーのタイト目のスーツにピンクの蝶ネクタイを締めた中島裕翔、ピンク色に髪を染めた菅田将暉の二人は終始にこやかだ。夏帆もピンクのシャツを着て、タイトルにちなんだ装いでこの映画に対しての思い入れを感じさせた。
主演の白木蓮吾役の中島より「お忙しい中ありがとうございます。この後はですね、国民的な赤と白で有名な番組の記者会見があると思うんですけど、その前にピンクとグレーをどうぞよろしくお願いします!」とちゃめっけたっぷりに挨拶。
蓮吾の親友河田大貴役の菅田より「菅田将暉です!短い時間ですが宜しくお願いします!」と短めの挨拶が。
蓮吾、大貴の幼馴染サリー役夏帆より「こんにちは夏帆です。今日は最後まで楽しんでいってください」と優しくも凜とした表情で挨拶した。
本作の内容にかかわるという事で、役どころの紹介が出来ない岸井ゆきのより「今日はお寒い中足を運んでいただきありがとうございます。岸井ゆきのです。今日は楽しんでいってください」と、可愛らしい表情を見せた。
岸井と同じく役どころを明かさない柳楽優弥より「本日はありがとうございます。楽しんでいってください」とつづいた。
最後に「撮影したのが約一年前でやっとここに辿り着けました。楽しんでいってください」行定勲監督より挨拶があった。
ピンクのカーペットを歩いてみての感想は?と問われると、中島は、「ピンクとグレーならではのカーペットなので、嬉しいですね!人生初のピンクカーペットですか・・・レッドカーペットも歩けたらよかったんですけどね、ちょっと(釜山国際映画祭の時の)天気の問題とかがあって、それはそれで深い思い出になって、それでピンクのカーペットを用意していただいて、ありがとうございます!」と照れくさそうに笑った。
続いて、映画初主演を祝われると、「映画が初なのに、それに被せて初主演もしちゃうのか!と言う心境だったんですけど、とにかくそういう緊張感もありつつ、監督が行定さんでいらっしゃって、なおかつ先輩の加藤シゲアキくんの原作と言うことで、やっぱり責任重大な部分があったんですけど、その分若い俳優さんに囲まれて、僕も頑張らなくては!と言うちょっとした闘争心も芽生えて刺激的な映画になったと思います。」と、この映画にかける意気込みを語った。
中島ととても仲良くなったという話だが?と問われると菅田は「(中島と見つめ合って、中島に対して)なに!その目は!!!(「いやいやいや、こっちの台詞だよ」と中島)可愛い裕翔の可愛いエピソードをひとつ(中島が「やめろよ・・・」と小さい声でつぶやく)ちょいちょいLINEとかで写真とか、砂肝とかが送られてきて、どうやら寂しそうだなと。何してるの?とか、遊ぼう!とか言ってこないんですよね。なのに、古着屋連れてってとか、まだ探ってくるところが可愛いな」と中島が照れまくるエピソードを披露した。
現場での中島の様子を聞かれると「すごくハートフル!やるたびにエンジンが増してきて、ギアが上がっていく感じで、僕も付いていくというか、裕翔が尽きるまで戦い続けなきゃ!みたいな感じでした。」と言う言葉を受け、中島から「付いてきてくれてありがとう」と、二人の絆の深さを感じた。
それを見てきたという夏帆は「私が現場に入ったときには本当に二人が仲よくて、この二人本当にできてるんじゃないかな?って思うくらい、それくらい仲が良くて、その中に入るのがドキドキでした。」と二人の仲の良さを裏付けた。
役どころの説明が出来ないという岸井は「こんな経験ないです!」とキッパリ。「友達にもどういう映画なの?ときかれても何もいえないので、友達にキレられてるのですが、それでも言わないほうが面白いと思って対抗しています。」と言う言葉を受けて、監督が「悪魔の役なんですけどね」と、注釈をいれ、他俳優陣から「え??そうなんですか?!」と戸惑いの声が。
また、同じ立場で役どころについて触れられない柳楽は、「いや、ホント、ここで多く喋ったら墓穴掘るんじゃないかって、ネタバレしちゃったらまずいですもんね。だから、喋らないようにします。って決めてます」と、会場の笑いを誘うと、またも監督から「柳楽くんは、殺し屋の役です。」と。ところが、中島が「そうだったんだ・・・そういう話だったんだ・・・おかしいな・・・」と言う戸惑いを見せると、菅田が「(自分たちの)理解が足りなかったね。」と、反省の弁を述べ、笑いを誘った。
中島が柳楽を“ラスボス(ゲームでいうところのラストボス)」”だと語っているところに及ぶと、「そうですね、それに匹敵するくらい、ドンと決めてくる方なので、すごくキーパーソンになっているので、本当に楽しみにしてください。」と言う言葉に、柳楽は、「嬉しいですね。最高のタイマン勝負でしたよね。(「そうですね、あれは・・・」と中島)コレはネタバレじゃないですよね!そういうシーンがあるんです」と、早く本編が見たくなるような、気になる言葉を残した。
この俳優陣を起用しての撮影について、行定監督は「僕にとっても『GO』と言う15年前の映画なんですけど、窪塚や柴崎を撮ってた時と同じような感覚で楽しく撮れたんですよね。ひょっとしたらコレは面白くなるんじゃないかなと、楽しく見ていられるというのは貴重で、久々に楽しい現場をやらせてもらったと思ったし、年を取ってたのもり、若い頃は主観で見て格闘していたのだけど、ちょっと距離を置いて見ると、もー、中島裕翔をいじめたくなるっていうね、どれだけいじめられるかなぁっていう事を考えると、面白いし、追い込めば追い込むほど響いて返してくるから、それが凄く良かったなーと思うし、後半になればなる程、力が入ってくる場面があるので、楽しみにしてもらたらと思います。」と、中島の俳優として高い評価を示した。
追い込まれた件に対して中島は、「クランクインして次の日くらいから、重めの芝居があったりして、気持ちがおっつかなくて、その日は誰とも話したくなくて、追い込まれました。でも、それが監督の“策”だったんでしょうね」と、振り返った。
幕開けから62分後の衝撃と言うキャッチコピーについて、中島に問うと「やっている側なのに、改めて映像で見てみると、ホントにこんな風になったんだという驚きと、見た下さる皆さんみんなビックリするのは間違いないなと思って、そういう仕掛けを考えられた行定さんの脳みそどうなってるんだ?って思いながら、それに参加できたのが楽しかったし、こういう映画見たことないですね」と。続いて、菅田は「ずるいです、あんなもん。ホントずるいです。その一言に尽きる演出だなと思います」と、益々どんな演出が待ち構えているのかを見たくなる言葉を残した。
衝撃により「世界が変わる」にちなんで、世界が変わったときとは?と言う質問に中島は、「そうですね、やっぱりコンサートやったときですかね。横浜アリーナだったり東京ドームでやらせていただく機会があるんですけど、5万5千人のお客さんがいっぺんに視界に入ってくる世界というのは、視覚的に世界が変わったのも、踊り仕方や演出も変わるという意味では、ドームだったりコンサートというのは世界が変わる瞬間の一つですね」とダンスのふりを交えながら語った。
また、柳楽にも同じ質問をすると「結構変わってるんですけど、その一つで、変わって周りの目が変わったTOP1は、太ったとき(会場笑い)まず、周りの目が違うんですよ。それから痩せたとき。“頑張ったね”みたいな。世界が変わるんですよ。ま、今そんなことくらいしかいえないです。」会場が笑いに包まれた。その言葉を受け、菅田が「何キロくらい太ったんですか?」と聞くと「25キロくらい」と答え会場も驚きの声があがった。
全員そろってのフォトセッションの後、中島の「ピンクとグレー!」の声にあわせて、主題歌と共にピンクとグレーのテープが会場を舞った。
最後に中島から「僕の事なんですけど(映画)初出演、初主演という事なので、至らぬところも沢山あるとおもうんですが、ただのアイドルが出ている、ただの映画ではないということは分かっていて欲しいなと思うのと、青春群像劇なので、ここにいる若手の俳優皆さんのエネルギッシュな芝居が見られると思いますので、そこを注目していて欲しいなと、あと、絶対62分後に、え?!となると思うので、覚悟しておいて下さい。今日はみなさんありがとうございます」と力強く話し深々と頭を下げた。」
行定監督より、「この企画を頂いて、原作の加藤シゲアキくんに感謝をしています。彼の原作の独自性というか、芸能界の、もしかしたら彼が反映されているのか、そうじゃないかもしれない、そういうメタフィクション的な面白みがこの小説にはあって、それに負けじとバトンを受け取った限りは、精一杯映画に成長させようという風に、ここにいるキャストとスタッフで頑張りました。ぜひコレをたぶん気に入ってくれる。もしくは、もう一回見たいと思うはずなので、もう一回見に来てください。それで気に入った方は沢山の人に伝えてもらって、口コミでこの映画がどんどん広がっていくことを期待しています。本日はありがとうございました。」と締めた。
退場するとき、中島は会場に来てくれているファンに向って満面の優しい笑顔で手を振り帰った。
沢山の謎を含んだ、舞台挨拶で、早く見たい!と言う衝動に駆られるものであった。62分後、一体何が起こるのか、岸井、柳楽の役どころも気になるところ、1月9日が楽しみだ。
<ストーリー>
大人気スター俳優・白木蓮吾が、突然、死んだ。
第一発見者は幼い頃からの親友・河田大貴。
蓮吾に何が起きたのか?
動揺する大貴は、6通の遺書を手にする。
遺書に導かれ、蓮吾の短い人生を綴った伝記を発表した大貴は、一躍時の人となり、憧れていたスターの地位を手に入れる。
初めてのキャッチボール、バンドを組んで歌ったこと、幼馴染のサリーをとりあった初恋・・・。
いつも一緒で、いつも蓮吾が一歩先を進んでいた―。輝かしい青春の思い出と、蓮吾を失った喪失感にもがきながらも、その死によって与えられた偽りの名声に苦しむ大貴は、次第に自分を見失っていく。
なぜ、蓮吾は死を選んだのか?なにが、誰が、彼を追い詰めたのか?
蓮吾の影を追い続ける大貴がたどり着いた“蓮吾の死の真実”とは―。
出演:中島裕翔 菅田将暉 夏帆 岸井ゆきの 宮崎美子/柳楽優弥
監督:行定勲 脚本:蓬莱竜太・行定勲 原作:加藤シゲアキ「ピンクとグレー」(角川文庫)
音楽:半野喜弘
製作:「ピンクとグレー」製作委員会
配給:アスミック・エース
(C)2016「ピンクとグレー」製作委員会
公式サイト:http://pinktogray.com
公式Facebook: :pinktogray
公式Twitter:@@pinktograymovie
2016年1月9日(土)全国ロードショー