Open Close

奥野壮インタビュー! 竹財輝之助のテンポに苦労も!? 『劇場版 ポルノグラファー~プレイバック~』ナチュラルな演技を目指す俳優・奥野壮に期待大!

『劇場版ポルノグラファー』奥野壮さん148

丸木戸マキのBL漫画原作を実写化し、大きな反響を呼んだ話題のドラマ「ポルノグラファー」シリーズ。大ヒットを続けるなか、原作の三作目で最終章となる「續・ポルノグラファー プレイバック」をもとに『劇場版ポルノグラファー~プレイバック~』 として実写映画化!

現在絶賛上映中の本作は、官能小説家の木島理生と新社会人の久住春彦がお互いを思いながらもすれ違い、二人の未来について葛藤する姿を描いた愛と人生の物語。映画『植物図鑑 運命の恋拾いました』や映画『弱虫ペダル』などヒット作を手掛ける三木康一郎がドラマ版に続いて監督を務め、木島役の竹財輝之助、久住役の猪塚健太らメインキャストも再結集。映画から新たに松本若菜、奥野壮、小林涼子、前野朋哉らが出演し物語に深みを与えている。

木島理生が男女の喧嘩に巻き込まれ怪我を負ったことがきっかけで一緒に暮らし始めることとなる明実親子。この度、息子の静雄を演じる奥野壮さんが取材に応じ、本作の出演を振り返り俳優としての思いを語ってくれた。

『劇場版ポルノグラファー』奥野壮さん101

― 本作の出演オファーを受けた時のお気持と、原作を読んだ時の感想をお聞かせください。

まず、ドラマから続いているこの世界観に僕がどのように入っていくのだろうと考えました。静雄はどこにでも居るような、少し不思議な家庭の子供だという印象でした。物語についてはBL作品というよりも人と人の恋愛ストーリーだと受け止めました。

― 完成作品をご覧になった感想はいかがでしたか?

物語をとてもステキに描かれていると思いました。男女の交際間でも「こういうことある」とか「こんなもどかしい感じある」と多くの方に共感していただけるような内容だと感じました。そして、映像美が凄く綺麗! 特に冒頭の「ポルノグラファー~プレイバック~」という文字が出てくるシーンのカットがステキで、ふとした場面の映像美に心が動かされました。

『劇場版ポルノグラファー』奥野壮さん112

― 奥野さんはイケメンで爽やか!というイメージですが、今回はちょっと影のあるような青年役を演じられました。

僕は『仮面ライダージオウ』(常磐ソウゴ / 仮面ライダージオウ役)の方が自分とは似ていないと思っていて、静雄の方が自分自身に近しいものを感じました。僕も母子家庭で育っていますし、地元が大阪でちょっとヤンチャな子が周りにいたり、母親がスナックを経営している友達もいたので、静雄を身近な存在に感じました。役柄の年齢も近いし、少しヤンチャなところはイメージして演じましたが、すんなりと入っていける役でした。

― 静雄の心の内を表現するのは難しくなかったですか?

静雄は自分の感情を表に出さないタイプです。その中で一番わかりやすく感情を出したのは春子が倒れた時のシーン。感情を出さずに演じながらも、その中で観てくださる方に受け取ってもらえるものがあると思うので、それをどう表現して伝えようかということを常に意識していました。

― 本作は木島理生と久住春彦の物語ではありますが、映画では静雄と春子の親子愛も大きく描かれています。母親・春子役の松本若菜さんと共演されていかがでしたか?

すごく綺麗な方というのが第一印象でした。こんなに若くて綺麗なお母さんがいたらいいなあ・・・って(笑)。松本さんは本当にそこにいる春子を演じられて、そのナチュラルな存在感がありました。だからこそ、僕も自然に春子のことを認識することができたし、とてもスムーズに春子との親子との関係が出来上がっていきました。

『劇場版ポルノグラファー』奥野壮さん055

― 竹財輝之助さん演じる木島理生の印象は? 共演されていかがでしたか?

竹財さん(演じる木島理生)のテンポに合わせるのが大変でした。ゆっくりしたテンポのセリフに飲み込まれそうになってしまって。僕はもともと早口のほうなので、調子が狂うというか(笑)。竹財さんはとても不思議な魅力を持たれた方だなと感じました。

― 木島先生の代筆をするシーンは大変でしたか?

あのシーンは面白かったです。ドラマでもありましたが、「あ~ん」「や~ん」というのをあの木島先生独特のテンションで言われると笑いそうになってしまって。静雄はいたって真面目に書いているので笑いませんが、本当に面白いんです。あまり経験することがないことなので楽しかったです。

『劇場版ポルノグラファー』奥野壮さん079

― 理生と春彦が激しく対峙するシーンを目の前で見られていかがでしたか?

爆発的な感情を生むようなシーンを目の前で見ていると、二人の仲をもう一度取り戻そうとする静雄の立場を再認識することができました。お二人のとてもリアルなお芝居が静雄として大切な何かを思い出させてくれるものになっていたと思います。

― 静雄をとてもナチュラルに演じられていましたが、今作に出演して特に得たことはありますか?

三木監督と一緒にお仕事できたことは僕にとってとても大きかったです。監督の言葉は、(監督が)意図するものがすんなり自分の中に入ってくるのです。とても自由に演らせていただきました。長回しの撮影が多いので自分の感情も持っていきやすかったし、そこに自分が生きて立っている感覚になるので、撮影していて楽しかったです。

― 特に印象に残っているシーンはありますか?

静雄が自分の母親(春子)と関係を持った男を指さしていくシーンです。とんでもないですよね、「春子、あいつとも、あいつともやったよ」って。当然だというトーンで言っていますが、自分で演じながら「こいつ、何言ってんだよ・・・」と思いましたね。でも、そういうことを受け入れられる親子関係だということが不思議で面白かったです。静雄と春子の明実家のちょっと異様な空気が伝わるシーンだと思うので、僕は好きです。

『劇場版ポルノグラファー』奥野壮さん094

― 最初は周りの人に関して少し冷めたような静雄でしたが、木島と久住と関わり、最後に見せる笑顔がとても素敵です。

最後に二人と別れていくシーンは、撮影の序盤で撮ったので、そこに感情を持っていくのが難しかったです。静雄が登場したころはわりと暗いイメージなので、いろんなことを超えて最後に見せる静雄の笑顔になっていればいいなと思いました。

― 今作では奥野さんのまた新しい一面を見せてくださいます。今後はどのような役に挑戦してみたいですか? 憧れの俳優さんはいらっしゃいますか?

今はどんな役でも挑戦してみたいと思っていますが、本当にその場所に存在していそうな役をナチュラルに演じられるようになっていきたいです。まるで素の自分でいるような自然体な演技ができる役をやってみたいです。好きな俳優さんはたくさんいますが、妻夫木聡さんや安藤サクラさん、尾野真千子さんのような演技が好きです。

『劇場版ポルノグラファー』奥野壮さん134

― まだ20歳。これからがとても楽しみですね。ずっと俳優を目指していたのですか?

いえ、子供のころは全然俳優には興味なかったです。ずっとプロのバレエダンサーを目指していたので。でも、クラシックバレエを続けていくのには、体格や体の柔軟性など色々な面で自身の努力だけでは克服できないものがあるんです。その点を妥協していけばバレエ教室の先生やバレエに関する仕事に就くことはできるかもしれませんが、僕がなりたかったのはその世界の一番。それにはなれないとわかったので辞めることを決めました。

― そんな大きな決断をして、俳優を目指すことになったのはどうして?

たまたま父親がジュノンボーイ・コンテストに応募したことがきっかけでした。僕がバレエをやめて何もやりたいことがなくなってしまい、「高校を辞めたい」と言っていたら、父から「何か他にやりたいことを見つけたら辞めなさい」と言われたんです。そこで芸能界は?という話が上がってきて。そこからお芝居に興味を持つようになりました。タイミング良く『仮面ライダージオウ』の出演が決まり、だんだんお芝居のことを知っていくと、芝居とバレエが似ているなと感じるようになりました。人の人生を表現すること、毎日の積み重ねで自分を作り上げていく地道な作業など、とても共通するところがあってどんどん芝居が好きになっていきました。

― なるほど。ますます奥野さんの今後が楽しみになってきました。それでは最後に本作をご覧になる皆さんにメッセージをお願いします。

木島先生と春彦の関係性がより深くなっていく物語です。もどかしくも、ちょっとほっこりするような大人の恋愛をぜひ劇場でご覧いただきたいと思います。そして、木島先生と春彦をメインに見据えながら、静雄と春子の親子関係もちょっと気にしていただければ嬉しいです。

【明実静雄役:奥野壮】
2000年8月21日生まれ。大阪府出身。第30回ジュノン·スーパーボーイ·コンテストでフォトジェニック賞&明色美顔ボーイ賞をW受賞。「仮面ライダージオウ」でテレビ初出演にして主演し、同シリーズ劇場版でも主演を務めた。ドラマ「柳生一族の陰謀」「ピーナッツバターサンドウィッチ」、映画『私がモテてどうすんだ』等に出演。
2021年、主演映画「灰色の壁へ~歯車~」公開予定。

『劇場版ポルノグラファー~プレイバック~』メインビジュアル

『劇場版ポルノグラファー~プレイバック~』
<ストーリー>
官能小説の「口述代筆」。奇妙な出逢いをへて恋人になった、官能小説家・木島理生と大学生・久住春彦。
木島が田舎へ里帰りしてからも、文通で遠距離恋愛を続けていた二人だったが就職したての久住とすれ違い、気まずい空気に…。そんな折、奇しくも再び腕を負傷した木島はかつてを思い出すように、地元で知り合った青年・静雄にペンを握らせる。そこへ久住がやってきてしまい………。
君と生きていきたいから—こじらせ作家の人生と愛をめぐるものがたり。

出演:竹財輝之助 猪塚健太 松本若菜 奥野壮 小林涼子 前野朋哉 / 吉田宗洋 大石吾朗
監督:三木康一郎
原作:丸木戸マキ「續・ポルノグラファー プレイバック」(祥伝社 on BLUE comics)
主題歌:鬼束ちひろ「スロウダンス」(ビクタ-エンタテインメント)
音楽:小山絵里奈
製作:松竹開発企画部
配給:松竹映画営業部ODS事業室/開発企画部映像企画開発室
企画・制作:フジテレビジョン
公式ホームページ:https://pornographer-movie.jp
公式twitter:@pgpb_movie
© 表 記 :©2021松竹株式会社 ©丸木戸マキ/祥伝社

2月26日(金)より新宿ピカデリーほか全国映画館にて3週間限定上映中

撮影:ナカムラヨシノーブ

奥野壮さん
直筆サイン付きチェキプレゼント!

応募はこちらから

『劇場版ポルノグラファー』奥野壮さん191