映画『かぞくいろ―RAILWAYS わたしたちの出発―』の完成披露試写会が、10月18日、東京・新宿ピカデリーにて行われ、主演の有村架純をはじめ、共演の國村隼、桜庭ななみ、歸山竜成、木下ほうか、筒井真理子、板尾創路、青木崇高と、吉田康弘監督が登壇した。
本作は、鉄道に関わる人々の人生をつづった「RAILWAYS」シリーズの第3弾。鹿児島県～熊本県を結ぶ（肥薩おれんじ鉄道）の美しく彩り豊かな九州の西海岸を舞台に、愛する人を失った3人の家族の再出発を描くヒューマンドラマ。シングルマザーの奥薗晶を有村が扮し、亡き夫の故郷である鹿児島で運転士を目指す。
今作で、母親役に初挑戦した有村は「私自身も、晶自身も母親がどういった役割をしているのかわからなかった。そこは晶の気持ちに寄り添って演じられたらと思っていました」と役作りについて語る。「映画では、ある出来事が起きてからの人生が描かれすに始まるので、それまで晶がどういった人生を歩んできたかはわからない。そのバックボーンを監督と共有しながら作らせていただきました」と明かし、手探りで役を作り上げていったようだ。
晶の義父・奥薗節夫役を演じる國村は「節夫に限らず、物語に登場するのはどこか不器用な人たち」と表現し、「節夫はぶっきらぼうではなく、不器用で頑固なんです」と説明した。ベテラン運転士という役がらについて、「プロの人が見ても違和感を感じないよう神経を使いました」と言いつつ、「車より大きなものを運転するのはとても気持ちが良かった。次は飛行機か船がいいかな」とご満悦。
鹿児島出身の桜庭は「地元の言葉で話すことができて、とてもリラックスできました」とニッコリ。「小さい頃から見ていた景色だったので、撮影中は心も体も元気になりました」と撮影時を振り返っていた。
親子役を演じる青木崇高と歸山竜成は、肩車をして登場。青木は「撮影時には、カレーを作ったり、電車に乗ってデニーズい行ったりしてました。な！」と歸山と目を合わせ、自然に演じられるように役作りとして親子関係を作っていったという。
また、劇中でそれぞれが新たな人生を歩み出すことから、登壇者たちに「もし、別の職業で生きていくとしたら何をしたい？」という質問が投げかけられた。有村は「私自身も健康面や体調管理を気にしているんですが、体に対する悩みや改善に対する相談できるところがあれば良いな、と思っていて。知識や技術を勉強して、そういった人たちを助けたい」と答えた。桜庭も「小さい頃からナースになりたかったです」と話し、「今の事務所からスカウトされてこのお仕事をしているんですが、その（スカウト）時に『ナースの役ができるから、やってみない？』と言われたからなんです」と告白し、皆を驚かせる場面も。
本作は吉田監督自身が手がけた完全オリジナルストーリー。吉田監督は「大切な人を失った悲しみにどう向き合っていくのかが1つのテーマですが、『下を向くな、前を向け』と声高に言う映画ではない。その悲しみを抱えて一緒に生きていく、悲しみに寄り添った映画を作りたいと思っていました」と本作に込めた思いを伝えていた。
映画『かぞくいろ―RAILWAYS わたしたちの出発―』
《STORY》
わたしたちにしか描けない、 家族のカタチ。
晶（有村架純）は、夫・修平（青木崇高）とその連れ子・駿也（歸山竜成）と東京で幸せに暮らしていたが、修平の突然の死で生活は一変。残された駿也と共に夫の故郷・鹿児島へ向かい、まだ会ったことのない義父の節夫（國村隼）を訪ねる。節夫は、運転士の仕事一筋で家族を顧みずに生きてきたが、突然やってきた晶たちを戸惑いつつも受け入れ、母としてまっすぐに生きようとする晶の姿に次第に心を動かされていく。そして晶は、亡き修平の子供の頃の夢でもあり、電車好きな駿也のため、鉄道の運転士を目指すことに。温かい人々との出会いや絆が、晶・節夫・駿也の３人を“かぞくいろ”に染めていく―。
有村架純 國村 隼
桜庭ななみ 歸山竜成／木下ほうか 筒井真理子／板尾創路 青木崇高
監督・脚本：吉田康弘
音楽：富貴晴美 主
題歌：「カラー」 斉藤和義（スピードスターレコーズ）
エグゼクティブ・プロデューサー：阿部秀司
配給：松竹
2018年/２時間/カラー/ビスタ/5.1ｃh
公式HP：http://www.railwaysmovie.jp/
©2018「かぞくいろ」製作委員会
11月30日（金）より、全国ロードショー！！
