映画『静かなるドン』の完成報告会見が、4月19日、東京・新宿さんパークにて行われ、主演の伊藤健太郎をはじめ、共演の本宮泰風、筧美和子が登壇した。
「週刊漫画サンデー」にて1988年~2013年まで連載され、累計発行部数4500万部を突破している大人気漫画、「静かなるドン」が令和版で映画化!
昼はサラリーマンの草食系男子で夜は暴力団総長の二つの顔を持つが、カタギでい続けることを願い奮闘する姿を描く本作。大ヒット人気シリーズ「日本統一」の本宮泰風が出演・総合プロデュースを務め新鮮組の組員としても出演。近藤静也役を伊藤健太郎、静也が思いをよせる同僚・秋野明美役に筧美和子、新鮮組の若頭・鳴戸竜次役に深水元基、新鮮組ナンバー3の生倉新八役に三宅弘城、新鮮組ナンバー4・肘方年坊役に坪倉由幸、鬼州組四代目の妻・坂本龍子役に内田慈、新鮮組の姐さんで静也の母・妙役に筒井真理子、そして、静也と対立する鬼州組の組長・坂本健役に寺島進ら、錚々たる顔ぶれが揃った。
昭和~平成の名作漫画を令和版作品として挑戦した伊藤は「僕は『静かなるドン』という作品に触れてはいなかったけれど、名前は知っていました。その世代ではない僕も知っているような有名な作品に、今回主役として出させていただけると聞いて、素直に凄く嬉しかったです。気合いを入れて現場に向かいました」と本作に参加できたことを喜び、「本宮さんには色々な細かい部分や所作を教えていただき、本当に頼らせていただきました」と今回初共演となった本宮に感謝する。
本宮は「劇中では静也の教育係みたいなことをしていますが、プライベートでは伊藤健太郎の教育係をしようと思っています(笑)」と挨拶し、会場を和ませると「まず、伊藤健太郎がどういう俳優なのかというところから始まったんですが、役者としてのセンスが素晴らしくてびっくりしました。それをどう生かしていくのかがこの作品のテーマでもあって。上手いこと映像に出ていると思うので、僕も仕上がりを楽しみにしています」と、俳優・伊藤健太郎に太鼓判を押した。
特に、静也の昼の顔と夜の顔のギャップを絶賛する本宮と筧。令和の時代に合わせて何度も打ち合わせを重ねて台本を作り上げたという本宮だが、「原作では静也は下着メーカーに勤めていて、令和版はデザイン会社に勤めていますが、違和感なく観られると思います」と自信をのぞかせる。
“夜の静也”と“昼の静也”を別日にまとめて撮影したそうだが、「昼の静也はちょっと猫背にしてビジュアルとしてギャップがあればあるほど面白いんじゃないかなと思って。テンションマックスでやらせていただきました」とニッコリ。夜静也については「スーツもそうですが、サングラスのインパクトが凄い。夜の近藤静也をやっているなと思いました」と、サングラスでスイッチが入っていた様子。周りには役がら的に強面の俳優もずらり。伊藤は「カメラが回る前から“この人には敵わないな”という人ばかり。後ろから話かけないようにしました(笑)」とお茶目な笑顔を見せる場面も。
本宮も「健太郎が、こいつ病気なんじゃないかとっていうくらいの振り幅をつけてくれて成功しました」と満足気。「立ち回りで刀を振り回すシーンがあるんですが、夜でサングラスをかけて刀を振り回すのってどれだけ大変なことか。よく頑張ったと思いますし、健太郎の運動神経の良さには目を見張るものがありましたね」と、称えていた。
筧は「長年愛されている作品に参加させていただき、プレッシャーもありましたが、あまり臆せずに自分自身の明美を作っていければいいなと思って臨みました」と述懐。静也に恋をするという役がらを演じるが、自身は夜と昼のどちらの静也が好みか問われると、「撮影時には刺激的な“夜静也”と答えていたんですが、今は可愛くてピュアな“昼静也”がいいなと思ってきて。どっちも魅力がありますね」と答え、「伊藤さんは本当に撮影がハードなのに、いつも元気にスタッフさんにも声をかけていて。座長として頼りにしていました」と続けると、伊藤は記者たちに向かって「(そこ)いっぱい使ってください(笑)」と照れ笑いを浮かべていた。
プロデューサーとして本作に携わった本宮だが、「自分に話があったのは、任侠作品に精通しているところです。そこに熟知したうえでフィクションを作りたいということだったので、自分が力になればと思って参加させていただきました。任侠ものは基本的に群像劇。寺島進さんに一番最初に声をかけたら、作品の概要と伊藤健太郎という俳優に興味があったようで、二つ返事で引き受けてくださいました」と経緯を吐露。
最後に、本宮は「いろんな制限がある中で、精一杯やりました。キャスト、スタッフも過酷な状況の中一生懸命撮影しました。いいものが出来上がったと思います。この作品が盛り上がればどこまでも続くような気がします」と期待に胸を躍らせ、筧は「熱い力が届けられるような作品になっていると思います」と目を輝かせる。そして、伊藤が「令和ならではの内容だったり、良さももちろんありますが、根底にある変わっていない部分もあって、原作ファンの方にも楽しんでいただけるような作品になっていると思います。ちびっこから大人まで楽しめるような、いろんな感情を巻き起こしてくれる面白いエンターテイメント性の詰まった作品です。たくさんの方々に観ていただきたいです」と力を込めてメッセージを送り、会見を締めくくった。
『静かなるドン』
【あらすじ】
関東最大規模の暴力団新鮮組のひとり息子近藤静也。けれど、彼は「ヤクザなんて嫌い、カタギとして平和に生きたい」と願い、デザイン会社で働き、イマドキの草食系男子として生きている。仕事ができないと怒られながらも、同僚の秋野さんに淡い恋心を抱き、普通に働く毎日。それが静也の幸せ。
しかし、そんな静也の生活が一変する事件が起きるのだった・・・。
普通に生きたいだけなのに、新鮮組の危機に直面した静也。いったいその危機とは!?そして新鮮組の行く末は・・・!?
伊藤健太郎
筧美和子 深水元基 本宮泰風
三宅弘城 坪倉由幸 内田慈 朝井大智
小西貴大 藤井陽人 今野杏奈 宮崎吐夢 金橋良樹 飛永翼 香川幸允
御子柴彩里 鈴木裕樹 兒玉宣勝 斉藤天鼓 舘昌美 中村公隆 本田広登 川﨑健太 喜矢武豊
筒井真理子 寺島進
監督/脚本:山口健人
総合プロデュース:本宮泰風
原作:「静かなるドン」新田たつお(実業之日本社 刊)
脚本:吉﨑崇二(QueenB)
音楽:formusic records
製作:英田理志 人見剛史
エグゼクティブプロデューサー:前田利洋 鈴木祐介
プロデューサー:河野博明 丸田順悟
制作プロデューサー:菅谷英一
配給:ティ・ジョイ
© 2023「静かなるドン」製作委員会
公式サイト:reiwaoutlaw.com
Twitter:@reiwa_outlaw
5月12日(金)より全4話/2話ずつ2週連続公開決定!