羽村仁成「学びが多かった現場」成長ゆえに意外なエピソードも！　映画『リボルバー・リリー』インタビュー！　

ハードボイルド作家の長浦京が描く第19回大藪春彦賞受賞作『リボルバー・リリー』を行定勲監督がメガホンをとり実写映画化。本作は、大正時代末期の東京を舞台に、美しき元諜報員・小曾根百合が、消えた陸軍資金の鍵を握る少年・細見慎太との出会いによって、彼女を戦場へと還らせ、2人を追う謎の男たちとのバトルを描き出すハードボイルドミステリー。

綾瀬はるか演じる百合と運命を共にする少年・細見慎太を演じるのは、本作で映画初出演を果たした羽村仁成(Go!Go!kids)。弱冠16歳（撮影時は15歳）でその存在感を示した、今後の活躍にも期待がかかる少年だ。等身大の演技で魅了する彼に、本作への思いと今後の意気込みを聞いた。

― まず、本作の出演が決まったときの率直なお気持ちを教えてください。

オーディションを受けてから3ヶ月ぐらい何もお返事がなかったので、たぶんもう駄目だったのかなって思ってたときに、マネージャーさんから「オーディション合格したよ」と聞いたんです。凄くびっくりしました。もう駄目だと思っていたので、めちゃくちゃ嬉しかったです。

― 最初に台本を読んだときの感想は？

とても重要な役だと知って、自分にできるだろうかと少し不安にもなりましたが、凄く面白い内容だったので楽しみでもありました。

― 本作は陸軍と海軍の背景や謎の男、百合の過去など、複雑なエピソードが多いです。内容を理解することは簡単だったのでしょうか？

いえ、なかなか難しくて、何回も繰り返し読んで理解しました。オーディションは細見慎太役で受けたのですが、作品の中でも役割はそこまではわかってはなかったので。オーディションでは渡されたセリフを動きながら5回ぐらいやりました。行定監督から「もうちょっとこうしてみて」とか言われたりして。

― 慎太は物語のキーになる役柄ですが、演じるにあたってどのように役を捉えて演じましたか？

本当に大事な役だったので、慎太の心の変化や成長していく姿を表現できるように意識して演じました。

― 演技に対して行定監督から具体的なリクエストはありましたか？

セリフの間、セリフの早さとか、あと「ここをもう少し張ってほしい」「ここはあまり張らずに」ということはよく言われました。具体的に仰っていただいたのでやりやすかったです。

―アクションシーンも見どころ本作ですが、その中でも特に大変だったところはありましたか？

百合と慎太が一緒に銃を持ちながら、霧の中を一緒に歩いていくというシーンがあるのですが、行定監督から「ダンスのステップを踏んでるような感じで2人で進んでいってほしい」と言われて。途中で綾瀬さんが上で構えて僕がその下にしゃがんで一緒に回ったり･･･というのをやるのですが、その練習を何度もしました。タイミングもあるのでけっこう難しくて大変でした。

― 綾瀬さんはじめ、ほかの共演者も実力派俳優の方々が顔を揃えています。共演者の方の演技を見て勉強になったところはありましたか？

皆さんのその表情、セリフの言い方など、本当にたくさんのことを学ばせていただくことができました。僕は綾瀬さんと一緒のシーンが多かったのですが、迫力あるセリフ回しは本当に凄いなと感じました。

― 綾瀬さんとは空き時間に雑談したり、コミュニケーションを取ったりしましたか？

「コンサートとかやってるの？」とか聞いてくださったり、休みの日や学校の話をしました。綾瀬さんが優しく話しかけてくれてくださいました。

― 劇中では緊迫なシーンが続きますが、現場の雰囲気はいかがでしたか？

アクションシーンを撮ってるときは、皆さん本気で集中していました。現場を離れると、一転して和気あいあいとしていました。

― 綾瀬さん以外のキャストさんでどなたかよくお話された方とか、思い出に残ってる方とかいらっしゃいますか？

ジェシーくんと連絡先を交換させてもらって、撮影終わってからも連絡をしていて、食事に誘ってくれてご飯を2人で行ってきました。優しくしてくださるので感謝しています。

― ジェシーさんとは以前から交流はあったのですか？

それほどではありませんでした。ジャニーズ入る前に「お兄ちゃん、ガチャ」というドラマがあって、その最終回にジェシーくんが出演されましたが、そのときは挨拶したくらいです。そのあとにNHK紅白歌合戦で（SixTONESの）バックで踊ったこともありましたが、特にお話したことはなかったです。

― 今回お話しされていかがでしたか？

テレビなどで見ているときは、もうめちゃくちゃボケてる面白い方だなって思っていて。今回はご一緒するシーンがあまりなかったですし、シリアスなシーンが多かったので、実は現場ではあまり話していなかったんです。でも、ご飯行ったときに、すぐボケてすごい面白かったです。

― ジェシーさんがボケたら羽村さんが突っ込む？

僕はどちらかというと、“ボケ”のほうなので、あまりツッコミはできなかったです(笑)。僕はただ爆笑していました。

― 完成作品を観て、ジェシーさんの演技についてどう思われましたか？

終盤で慎太に詰め寄ってくるシーンは、本当に怖いと思いながら演じていました。それが大きい画面で見るともっと迫力があって、目チカラや話し方が凄すぎました。普段のボケているイメージはもう全然なかったです。

― 慎太と羽村さんご自身が似ていると思ったところ、あと自分とは違うと思ったところがあったら教えてください。

あれだけ軍人たちに囲まれて、隣で銃を撃っていたり、周りで人が撃たれて血を流して苦しんでいたりするところを見て、それでも戦っていこうという強い気持ちを持っているところは、僕と違って本当に凄いと思いました。憧れました。

― 難しい役だったと思うんですけれども役に入るのはとき、羽村さんご自身の中での切り替え気持ちの切り替えはスムーズにできましたか？

演じるときには、すんなりと役に入ってきくことはできました。でも、シーンによっては難しい部分もありましたが、撮影が終わってから役を引きずることもなかったです。

― 役を演じるうえで、自分なりに考えたり準備したことはありましたか？

慎太は足を引きずるという設定があったので、その動きを頑張って練習しました。

― とても、自然な動きでしたが、それも監督と相談して作っていったのでしょうか？

ありがとうございます。監督と相談しながら作っていきました。衣装合わせのときに、靴の片方に中敷を入れて少し左右の高さに差をつけて、歩きにくくしてみたり。あとは自宅でも足を引きずって生活していました。私生活でも意識して、やりにくいこととかあるのかなと考えてみました。

― 階段が上りづらいとか？

階段はめちゃくちゃ歩きにくかったんですけど、劇中で階段を登るシーンがなくて･･･(笑)。走るシーンでは、足を引きずる意識もありましたが、もともと中敷きを入れていたので、それだけでかなり走りにくかったです。

― この作品は、“大正ロマン”という言葉があるように、ノスタルジーな世界観も素敵です。羽村さんが感じたこの作品の魅力は何でしょうか？

やっぱりアクションシーンが一番凄いなと思いました。色々な銃も出てきますし、綾瀬さんのカッコいいアクションシーン。僕はアクションシーンの緊張感、スリルが見どころだと思っています。

― 羽村さんも拳銃を持つシーンがありますが、いかがでしたか？ 緊張しましたか？

緊張しました(笑)。銃の扱いは、銃の扱い方を教えてくださる専門の方がいたので、その方から握り方を教わりました。周りの方々がずっと横で撃っているのを見ていたので、撃ってみたいなとちょっと楽しみにしていたので、実際に撃てた時は凄く楽しかったです(笑)。

― この作品を通してご自身が成長できたと思う部分は？

成長ですか･･･（しばし考えて）身長が伸びました(笑)。何センチか正確にはわからないんですけど、川沿いで百合と慎太が銃を構えるツーショットの撮影が、かなり終盤にあったんですが、「慎太がでかい！」って言われて。スコップで穴を掘ってちょっとちっちゃくしていました(笑)。

― 幼い頃からいろんな役を演じてこられた羽村さんですが、この『リボルバー・リリー』でも色んな面で成長されたことと思います。今後やってみたい役などありますか？

学園ものみたいな作品にチャレンジしてみたいです。あとは、ホラー系の作品も参加してみたい気持ちもあるんですが、僕はビビリなので、あまりホラー映画とか観られないんけれど･･･、ちょっとやってみたいなって最近思い始めています。

― Go!Go!kidsの活動を含めて、これからの目標はありますか？

もっともっとGo!Go!kidsという名前をいろんな方に知ってもらって、コンサートもたくさん開催して、8人全員でデビューにしたいです。

― それでは、最後にこれからご覧になる皆さんに向けてメッセージをお願いします。

やはり綾瀬さんのカッコいいアクションシーンと、最後まで緊張感があるバトル、手に汗握るようなスリリングな展開で、映像もとても綺麗です。ぜひ劇場に足を運んで観てくださったら嬉しいです。

【羽村仁成 (Go!Go!kids /ジャニーズ Jr.)】Profile
本作が映画初出演。近年の主なドラマ出演作に、「俺の家の話」（21／TBS）、「ナイト·ドクター」（21／CX）、「二月の勝者 – 絶対合格の教室 -」（21／NTV）等がある。

映画『リボルバー・リリー』
出演：綾瀬はるか 長谷川博巳
羽村仁成（Go！Go！kids／ジャニーズJr.）／ シシド·カフカ 古川琴音 清水尋也 ／ ジェシー（SixTONES）
佐藤二朗 吹越満 内田朝陽 板尾創路
橋爪功 ／ 石橋蓮司 ／ 阿部サダヲ
野村萬斎 豊川悦司
監督：行定勲
原作：長浦京『リボルバー・リリー』（講談社文庫）
配給：東映
コピーライト：©2023「リボルバー・リリー」フィルムパートナーズ
映画公式サイト：https://revolver-lily.com/

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