シーズン史上最大のスケールで贈る、豪華ラインナップ!
女王陛下に、愛と感謝を込めて
ロイヤル・バレエきっての人気演目『くるみ割り人形』公開!
バレエ団を代表するスターとなった金子扶生、
未来のスター候補・前田紗江、注目の日本人ダンサーたちが多数登場!
©2018 ROH. Photograph by Alastair Muir
世界最高の名門歌劇場「英国ロイヤル・オペラ・ハウス」で上演されたバレエとオペラの舞台を、特別映像を交えてスクリーンで体験できる「英国ロイヤル・オペラ・ハウス シネマシーズン」。
この度、『英国ロイヤル・オペラ・ハウス シネマシーズン2022/23』より、6作目となる『くるみ割り人形』が2月24日(金)~3月2日(木)まで一週間限定にて全国公開する。
『くるみ割り人形』の魅力、見どころを、舞踊評論家・森菜穂美氏が徹底解説!
冬の風物詩として、最も愛されるバレエ作品である『くるみ割り人形』。E.T.Aホフマンの「くるみ割り人形とねずみの王様」をもとに1892年に誕生した本作は、チャイコフスキーの切なく美しい旋律と幻想的な雪の場面や華麗なディヴェルティスマン、クリスマスを舞台にした少女のファンタジックな成長物語が人気を呼び、様々な振付作品が誕生してきした。
©-2015-ROH.-Photograph-by-Tristram-Kenton
ロイヤル・バレエで上演されているピーター・ライト版は、1984年に初演以来550回も上演されており、この『くるみ割り人形』なしではクリスマスは迎えられない、とチケットもすぐにソールドアウトになる、バレエ団きっての人気演目。その秘訣について森氏は、「物語性がはっきりしていることと、ロイヤル・バレエならではの演劇性とハッピーエンド、大きくなるクリスマスツリーのドラマチックな演出、女の子の夢を具現化したような、甘く豪華絢爛なお菓子の国と金平糖の精の華麗な踊りが観客を幸福感で包む。子どもから大人まで誰もが夢と冒険の世界でワクワクできること。」と解説。
2020年の世界的なパンデミックで試練を迎えた「くるみ割り人形」も、今回は3年ぶりにフルバージョンで上演‼
さらに嬉しいのが日本人ダンサーたちの活躍ぶり。
©-2015-ROH.-Photograph-by-Tristram-Kenton
今回のシネマ上映で、主役の金平糖の精を演じるのは金子扶生。登場場面は短いけれども、10数分の中で圧倒的な輝きを見せてクララの夢を体現する役。彼女の演技について森氏は、「往年の大スター、ダーシー・バッセルに指導を受け、エレガントな中にもダイナミックでスピード感も感じさせる華やかさと豊かな音楽性を見せ、今やロイヤル・バレエを代表するスターとなった。世界のバレエ少女たちは金子の金平糖の精に憧れるに違いない。」と高く評価。
©-2018-ROH.-Photograph-by-Alastair-Muir-
一方、『くるみ割り人形』の物語上のヒロイン、少女クララ役を演じているのが前田紗江。2014年にローザンヌ国際バレエコンクールで2位に輝き、2018年にロイヤル・バレエに正団員として入団し、『白鳥の湖』ではジークフリート王子の妹、『眠れる森の美女』ではフロリナ王女など主要な役への抜擢が続き、クララ役には2021年にデビュー。「伸びやかな表現と正確な技術、明るい笑顔がチャーミング。クララ役は未来のスターが演じることが多い役で、現在プリンシパルとして活躍するフランチェスカ・ヘイワード、アナ=ローズ・オサリヴァンらも演じてきた。まだ20代前半の前田のこれからの活躍に期待したい。」とコメント。
©2015-ROH.-Photograph-by-Tristram-Kenton
ふたりの他にも、別公演で金平糖の精役に抜擢された佐々木万璃子が今回は花のワルツのソリスト役を、若手の中尾太亮が1幕でドロッセルマイヤーの助手役、2幕ではダイナミックな跳躍など超絶技巧を見せる中国の踊りを踊っている。日本出身のダンサーの他にも、ロイヤル・バレエの魅力的なダンサーが多数出演。お楽しみがいっぱいの『くるみ割り人形』、お見逃しなく。
◆森 菜穂美(舞踊評論家)『ロミオとジュリエット』解説全文
http://tohotowa.co.jp/roh/news/2023/02/22/kaisetsu_nutcracker2022/
<ロイヤル・バレエ『くるみ割り人形』>
【STORY】
手品師で発明家のドロッセルマイヤーは、王室でねずみをやっつける罠を発明したが、ねずみの女王は復讐のために彼の甥ハンス・ピーターに呪いをかけ、くるみ割り人形の姿に変えてしまった。呪いを解くためには、くるみ割り人形がねずみの王様を倒し、そして外見に関わらず彼を愛してくれる娘が現れなければならない。
シュタルバウム家のクリスマス・パーティに招かれたドロッセルマイヤーは、この家の娘クララにくるみ割り人形を贈る。夜中に目覚めたクララは、ドロッセルマイヤーによって魔法の世界に招かれ、ねずみの王様とおもちゃの兵隊たちの戦いを目撃する。クララの助けによりねずみの王様が倒され、くるみ割り人形の魔法が解かれてハンス・ピーターの姿に戻る。クララとハンス・ピーターは雪の王国へと旅し、さらにドロッセルマイヤーに導かれてお菓子の国へ行き、金平糖の精や王子に出会う。クララの勇敢さによって救われたとハンス・ピーターは金平糖の精に伝え、ドロッセルマイヤーはお礼として美しく賑やかな祝宴を二人に贈る。夢から醒めたクララは外に出ると、見覚えのある若者とすれ違う。そしてドロッセルマイヤーの部屋に、ハンス・ピーターが元の姿で帰ってきた。
(2022年12月8日上演作品/上映時間:2時間39分)
【振付】:ピーター・ライト
【原振付】:レフ・イワーノフ
【音楽】:ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー
【美術】:ジュリア・トレヴェリャン・オーマン
【原台本】:マリウス・プティパ(「くるみ割り人形とねずみの王様」E.T.A.ホフマンに基づく)
【プロダクションとシナリオ】:ピーター・ライト
【ステージング】:クリストファー・カー、ギャリー・エイヴィス
【指揮】:バリー・ワーズワース ロイヤル・オペラ・ハウス管弦楽団
【出演】
ドロッセルマイヤー:ベネット・ガートサイド
クララ:前田紗江
ハンス・ピーター/くるみ割り人形:ジョセフ・シセンズ
金平糖の精:金子扶生
王子:ウィリアム・ブレイスウェル
ドロッセルマイヤーのアシスタント 中尾太亮
シュタルバウム博士:ギャリー・エイヴィス
クララのパートナー:ジャコモ・ロヴェロ / キャプテン:テオ・ドゥブレイル
アルルカン:レオ・ディクソン / コロンビーヌ:ミカ・ブラッドベリ
兵士:ジョンヒュク・ジュン / ヴィヴァンデール; レティシア・ディアス
ねずみの王様:デヴィッド・ドネリー
スペイン:ミカ・ブラッドベリ、トーマス・モック、マディソン・ベイリー、アメリア・タウンゼンド、ハリス・ベル、ケヴィン・エマートン
アラビア:メリッサ・ハミルトン、ルーカス・ビヨルンボー・ブレンズロッド
中国:ジュンヒュク・ジュン、中尾太亮
ロシア:フランシスコ・セラノ、ジャコモ・ロヴェロ
葦笛:カタリーナ・ニケルスキ、レティシア・ストック、シャーロット・トンキンソン、ユー・ハン
ローズ・フェアリー(薔薇の精):マヤラ・マグリ
ローズ・フェアリーのエスコート:レオ・ディクソン、デヴィッド・ドネリー、テオ・ドゥブレイル、カルヴィン・リチャードソン
花のワルツのソリスト:佐々木万璃子、レティシア・ディアス、ジュリア・ロスコ―、ジーナ・ストーム=ジェンセン
天使と子供たち:ロイヤル・バレエ・スクールの生徒たち
【『くるみ割り人形』メイン・コピーライト】©2018 ROH. Photograph by Alastair Muir
■公式サイト:http://tohotowa.co.jp/roh/
■配給:東宝東和
2月24日(金)より TOHOシネマズ 日本橋 ほか全国公開!