映画『最後まで行く』の大階段スペシャルフォトセッション&完成披露舞台挨拶が4月26日、TOHOシネマズ 六本木ヒルズにて行われ、主演の岡田准一をはじめ、共演の綾野剛、広末涼子、磯村勇斗、柄本明が登壇した。
本作は、2014年に公開された韓国映画『最後まで行く』を『新聞記者』、『ヤクザと家族 The Family』、『余命10年』の藤井道人監督によってリメイク。ひとつの事故を発端に、極限まで追い詰められていく刑事の姿を描く絶体絶命、極限の4日間の物語。
次々に災難が降りかかる“最低”な刑事・工藤祐司を岡田准一、工藤を追う謎のエリート監察官・矢崎貴之を綾野剛が演じ、工藤の別居中の妻・工藤美沙子を広末涼子、本作の鍵を握る謎の人物・尾田創を磯村勇斗、工藤の上司で刑事課の課長・淡島幹雄を杉本哲太、仙葉組の組長・仙葉泰を柄本明が扮し、圧倒的な緊張感とスピード感、そして思わず笑ってしまうコミカルさをスパイスにしたノンストップ・エンタテインメント。
この日は朝からあいにくの雨模様だったが、イベントが始まる頃には少しずつ天気が回復。TOHOシネマズ前の大階段にキャスト陣が現れると集まった報道陣のフラッシュが一斉に焚かれた。小雨がパラつく中、フォトセッションに笑顔で応じると、岡田は「『最後まで行く』という、僕たちにとって会心の一撃が出たような喜びにあふれる作品が出来上がりました。観ていただければ本当に面白い作品だと思っていただけると自負しております。ぜひ映画館でご覧ください」とアピールした。
その後、場所を劇場に移し、完成披露舞台挨拶に登壇したキャストたち。さらに、藤井監督が台湾からリモートで参加した。
岡田は「ここにあがった瞬間に綾野さんが『やっぱ、嬉しいっすね』って皆さんの顔を見て僕に語りかけてくださって。自分としても、チームとしても映画としての自信作を皆さんに届けられることを嬉しく思います」と感慨深げに挨拶。
今作で、藤井組初参加となった岡田は、モニターに映る藤井監督に、「監督、髪型かな? 中学生の男子みたいで可愛くなっちゃてる(笑)」とイジりつつ、「僕(のほう)が少し年上になるんですが、これだけ芝居を愛していて、映画を愛している監督で、自分以上にこんなに考えている監督には信頼しかないし、チーム藤井組のスタッフ全員が面白い。それをまとめきれている藤井監督の在り方に、新しい映画の作り方、Newジェネレーションの映画監督の映画界の光と希望を感じられた」と絶対的な信頼感を寄せていた。
続けて、「台本のときから言うことがない。アクションには『教えてください』というので口を出したけど、それ以外は考え抜かれた台本で、これまで自分が出演した『木更津キャッツアイ』や『SP』とか『永遠のゼロ』のように、やる前から面白いものできそうだなといういい匂いを感じた作品でした」と撮影前から期待を込めて臨んだ様子。
同じく、藤井組初参加の広末も「勢いのあるチームで、スピード感、熱量、若さ、どれを取ってもキラキラしていて、皆さんがプロフェッショナルでカッコ良かったです。ここ数年こんなにハードな現場を見たことないです。凄く過酷だったと思います」と、チームを労っていた。そして、「岡田くんと綾野くんじゃなかったら、生還不能なくらい。現在に生還してくれていて良かったなと思うくらいでした」と興奮気味に語ると、思わず「僕ら、最後まで行けてました?」と尋ねる岡田だった。
藤井組の常連となる綾野は「藤井監督の魅力は説明不要だと思います。シンプルにカッコいい。妥協なく、全部にリスペクトを持って、誰よりも楽しむことを忘れない。そうやってワンチームになっていく藤井組を見てきました。今回、准一さんや広末さんが参加してよりアップデートしていく姿を見てワクワクしました。藤井組がどこまでいくのか個人的にも楽しみ。一緒に色んな景色を皆さんと共有したいなと思わせてくれる監督ですね」と、改めて藤井監督の魅力を伝えた。
磯村も以前から藤井組に参加しているが、「藤井さんがとても愛のある方なので、それがスタッフの皆さんにの受け継がれている。だからこそ、人に対しても、作品に対しても愛を持つことができる理想的な現場だと思っています。監督は尊敬できるカッコいいお兄ちゃん。参加するごとに成長させてくれる力のある現場です」としみじみ。
柄本は「実はうちのガキどもと藤井監督が小学生か中学生のとき、渋谷の金王道場という剣道の道場に一緒に通っていて一緒のチームで戦っていたんですよ。それで、この人強いんだよ、剣道で世界一になってるんだよ。優男なんだけど、凄い強いの。危険なんですよ(笑)。だから、岡田准一と一度戦ったらいいんですよ」と、監督の意外な一面を明かし、会場を驚かせた。
本作を制作するにあたり、藤井監督は「あまり最近の日本映画にはない企画をお声かけいただいて凄く興奮しました。アクションだったり喜劇などにも挑戦したいと思っていたところだったので、いいタイミングで企画をいただいた。またとないチャンスだと興奮したことを覚えています」と回顧した。
岡田のキャスティングは監督の希望だったそうで、「10代のころから憧れの存在でキュートなイメージだった。最近は日本代表の岡田さんが多いなと。今回はキュートな岡田さんを撮りたいと思って。現場では若いスタッフを引っ張っていってくれるような兄貴のような存在で、夢のような時間を過ごさせてもらいました」と岡田へ感謝の気持ちを口にした。
さらに、13年ぶりに共演となった岡田と綾野。お互いの印象について、岡田は「やっと(再)共演が実現した。共演は面白かったですね。彼は薄皮一枚剥いで立っているような、敏感に仕掛けてくる俳優。役者の匂いがする役者です」と絶賛。
対する綾野は「1つ成長した姿を見せることができて、夢を叶えてもらえて嬉しかった。演じているときに、(岡田への)リスペクトが漏れて出てはしまわないかと心配しました。目の前で准一さんの芝居を見ることができて幸せでした」と万感の思いで語っていた。
緊迫するシーンもあるなか、笑いのシーンも散りばめられている本作。綾野が「とにかく准一さんがチャーミングで面白いんです。思わず笑ってしまう」とこぼすと、磯村も「皆さん、息しながら笑っていただければいいなと思います」と思わせぶりも。
最後に岡田が「今回“最後まで行けたぞ”と思っていただけたら。ぜひ、映画館で見てもらいたいです」と観客にメッセージを送り、舞台挨拶を終了した。
映画『最後まで行く』
<ストーリー>
年の瀬の夜。刑事・工藤(岡田准一)は危篤の母のもとに向かうため、雨の中で車を飛ばす。
心の中は焦りで一杯になっていた。
さらに妻から着信が入り、母が亡くなった事を知らされ言葉を失う。
――その時。彼の乗る車は目の前に現れた一人の男をはね飛ばしてしまった。
必死に遺体を車のトランクに入れ立ち去る。そして母の葬儀場に辿り着いた工藤は、
車ではねた男の遺体を母の棺桶に入れ、母とともに斎場で焼こうと試みた。
――その時、スマホに一通のメッセージが。
「お前は人を殺した。知っているぞ」 腰を抜かすほど驚く工藤。
「死体をどこへやった?言え」
メッセージの送り主は、県警本部の監察官・矢崎(綾野剛)。
追われる工藤と、追う矢崎。果たして、前代未聞の96時間の逃走劇の結末は?
Based on the film ‘A HARD DAY’ directed by Kim Seong-hun
Producer:Cha Ji-hyun, Billy Acumen
監督:藤井道人
脚本:平田研也 藤井道人
音楽:大間々昂
出演:岡田准一 綾野剛
広末涼子 磯村勇斗
駿河太郎 山中崇 黒羽麻璃央 駒木根隆介 山田真歩 清水くるみ
杉本哲太/柄本明
製作幹事:日活・WOWOW
制作プロダクション:ROBOT
配給:東宝
コピーライト:© 2023映画「最後まで行く」製作委員会
公開:2023年5月19日(金)
公式サイト:https://saigomadeiku-movie.jp/
公式Twitter:@saigomadeiku_mv
公式Instagram:@saigomadeiku_mv
2023年5月19日(金)全国公開!