第28回東京国際映画祭の中での目玉イベント「歌舞伎座スペシャルナイト」が10月26日(月)に行われました。第28回東京国際映画祭で発表された第2回SAMURAI(サムライ)賞の受賞者は、山田洋次監督とジョン・ウー監督。SAMURAI(サムライ)賞とは比類なき感性でサムライのごとく常に時代を切り拓く革新的な映画を世界に発信し続けてきた映画人の功績をたたえて送られる賞で昨年の受賞者は北野武とティム・バートンという錚々たる面子。本年は山田洋次とジョン・ウーという唯一無二のお二方が受賞となりました。
授賞式には山田洋次監督の『母と暮せば』で主演をつとめる吉永小百合がゲストで参加。監督に感謝の言葉をかけ、場内は温かい拍手に包まれました。
~受賞時の模様~
MC:SAMURAI(サムライ)賞とは比類なき感性で「サムライ」のごとく常に時代を切り拓く革新的な映画を世界に発信し続けてきた映画人の功績を称える賞です。昨年の受賞者は「北野武」監督と「ティム・バートン」監督でした。第二回目となるサムライ賞の受賞者は……
山田洋次監督、ジョン・ウー監督です!
山田洋次監督:東京国際映画祭には第一回目から『幸福の黄色いハンカチ』で参加させてもらって、28年の歳月を経て素晴らしい賞をいただけて光栄です。私の作品は“サムライ”というような勇ましいものではないので、ジョン・ウー監督の方がふさわしいかもしれません。彼にもおめでとうと言いたいと思います。
ジョン・ウー監督:最も尊敬する映画の師匠山田洋次監督と共にこのような素晴らしい賞をいただきとても名誉なことで興奮しています。これからも全力を注いで映画を創っていきたいと思います。
MC:山田洋次監督の代表作「男はつらいよ」ではシリーズ初の二回登板マドンナとして大きな話題を呼び、近年では08年の『母べえ』、10年公開の『おとうと』、そして今年の12月12日(土)に公開となる『母と暮せば』で5度目のタッグを組みます、吉永小百合さんがスタッフを代表して駆けつけてくれました。どうぞ拍手でお迎えください。
MC:それではお話をお伺いしたいと思います。吉永小百合さんにとって山田洋次監督はどのような存在でしょうか。
吉永小百合:先ほどジョン・ウーさんが映画の師と仰いましたが、私にとっては山田学校の校長先生であり、人生の師といった感じです。撮影の合間に楽しいお話をたくさん聞いたりすることができて、映画の仕事をしていて改めて良かったと思います。価値観が素敵で、監督について行こうという思いが自然とあふれてくるんです。
MC:山田監督にとって吉永小百合さんの魅力とはどんなところですか。
吉永小百合:一緒にいると大事なところを言わないと、話さなければという気持ちにさせてくれるところでしょうか。ご一緒させていただくととても励みになります。