『探偵はBARにいる』シリーズ、『リーガル・ハイ』シリーズなど、今や稀代のヒットメーカーとなった人気脚本家・古沢良太が書き下ろした予測不能な異色の謎解きミステリー、映画『スキャナー 記憶のカケラをよむ男』が4月29日(祝・金)より公開。主演・野村萬斎をはじめ、ともに事件解決に奔走する安田章大と杉咲花、雪絵の同僚の音楽教師・ちすん、金子修介監督が初日舞台挨拶に登場した。
ーーお1人ずつ初日を迎えたお気持ちとと共にご挨拶をお願いします。
野村萬斎(以下、萬斎):今日は皆さんありがとうございます。この作品は僕のひと夏の青春が凝縮している思いです。よろしくお願いいたします。
安田章大(以下、安田):ありがとうございます。今日から公開で、皆さん忙しくなりますね!(笑)毎日観てください!
杉咲花(以下、杉咲):ありがとうございます。やっと皆さんに観てもらえることができて嬉しいです。
ちすん:こんにちは。朝早くから観に来てくださってありがとうございます。天気にも恵まれて、最高の初日です!
金子修介監督(以下、監督):初日の最初のお客様、ありがとうございます。こんなにたくさん観に来てくださって本当に嬉しいです。
ーー初日を迎え、改めてご覧になったお客様を前にしてみていかがですか?
萬斎:腰抜けましたか?(笑)誰も予想できない結末だったかと思います。大事なことは秘密にしていただきつつ、ぜひ感想を広めていただきたいです。
ーーネタバレはできないですが…安田さんはファンの皆様も見たことがない新たな一面を見せるような役だったと思いますが、演じられていかがでしたか?
安田:変態的な役でしたね(笑)脚本を読んだ時、驚きましたよ。なかなかない役なので、一生懸命お手入れさせていただきました(笑)
ーーちなみに、萬斎さんが演じられた役は少し癖のある役だったかと思いますが、監督いかがでしたか?
監督:難しい役を真摯に演じてくれました。早く多くの方に観ていただきたいです。
ーー杉咲さんは安田さんが怖くなかったですか?
杉咲:怖かったですけど…少し笑ってしまいました。
ーー初日を迎えた、今だから言える現場で苦労したところはございますか?
萬斎:30℃のアスファルトに手をつけたりして焼けちゃうんじゃないかと思いました。
杉咲:やっぱり…安田さんが怖かったんですが…面白かったです。
安田:それ今さっき言ったばっかりのやつ!(笑)
ちすん:”蝉待ち”があったことでしょうか…夏場の撮影だったので、蝉の鳴き声が止むまで待つ時があって、初めての経験でした。
ーー仙石が新たな一歩を踏み出す側面もある本作ですが、皆様が新たな一歩を踏み出して挑戦したい役はございますか?
萬斎:この作品のように、現代劇をもっとやりたいですね!
安田:逆に僕は時代劇をやってみたいですね。萬斎さんじゃないですが、池の舟の上で踊ってみたいです(笑)
杉咲:特殊メイクをしてみたいです。角とかしっぽとかを付けてみたい。
ーー怪獣みたいな役ですかね!?
安田:角としっぽつけたからって、怪獣とは限らんで!
ちすん:萬斎さんたちのように芸人の役を演じたいです。マイティーズはアドリブで撮影していたと聞いて、大変そうですが挑戦するならそうゆう役をやってみたいです。
ーーマイティーズのシーンはアドリブだったんですよね?
萬斎:そうですね。その場のノリでやっていましたよね、監督?
監督:いいコンビネーションでしたよ。ただ、相性はいいんですが、2人の仲は悪いんです。そこを杉咲花ちゃんが間を引っ掻きまわしてくれるのがよかった。
だから3人コンビというか…
萬斎:じゃあ僕たちはトリオコンビだったのかな…?
杉咲:トリオでした!
ーー仙石は残留思念をスキャニングできる特殊能力の持ち主でしたが、今、皆様が仙石にスキャニングされるとしたら、自分の思念が一番残っている物や場所はどこだと思いますか?
萬斎:稽古場かなと思います。舞台には僕の血と涙と汗があるので… そこまで大げさじゃないですけど(笑)
安田:メンバー用の車ですかね。今は専用の車がありますが、昔はメンバーみんな相乗りしてライブ会場へ向かったりしていたので、2時間ずっと乗ってる時とかありました。今が本当にありがたいです!
杉咲:カキ氷屋さんです。好きすぎていろんなお店に行くので…
安田:だそうです、今のでわかりますね?
ーーはい……もう少し詳しく…(会場笑)
杉咲:好きって本当にそれだけなんです(笑)
ちすん:家のソファです。あまり外出しないので、家のソファがちすんのことは一番わかっているのではと。
監督:映画館ですね。頻繁に映画を観に行くので。ただ、読まれた時にカメラ男しか出てこなかったら困りますけどね(笑)
ーー本日よりゴールデンウィークがスタートしましたが、皆様のゴールデンウィークで思い浮かべる一番の”記憶”を教えてください。
萬斎:人が休みの時に働くので、忙しいですね。移動が多いんですが、道が混んでいるので、悪い思い出が多いです。
安田:ライブに立つことが多いです。でも小さい頃の思い出では、家族と動物園に行って、草っぱらでおにぎり食べたことです!
杉咲:渋滞しているイメージです。あまり出掛けないのですが、今年はお休みなので、『スキャナー 記憶のカケラをよむ男』を観に行きたいと思います!
ちすん:本当に混むので、実家の大阪に帰る時なんかは、新幹線の通路で2時間立ちっぱなしだったり…あまりいい思い出がないので、今回のGWは花ちゃんと同じく、『スキャナー 記憶のカケラをよむ男』を観たいですね!
監督:皆さん、GWって実は映画会社が作ったって知ってました?興行を盛り上げるためなんですけど、日本映画が集中して公開する時期なんです。
今回のGWもいろんな作品がぶつかっているので、ぜひ『スキャナー 記憶のカケラをよむ男』をよろしくお願いいたします!
ーー劇中では根暗の役柄ですが、実際の萬斎さんってどうなんでしょうか?
萬斎:じっとしていないですね(笑)そんなに明るくはないと思うんですが…
監督:いや、萬斎さんは明るいですよ!現場が萬斎さんが来るだけで、とっても明るくなるんです。
ーー安田さんや杉咲さんは萬斎さんの印象いかがでしたか?
安田:初めは少し近寄りがたかったんですが、一度お話したら本当にええ人でした。
萬斎:花ちゃんは結構現場でいろいろやってたよね(笑)
杉咲:そうですね…イタズラをたくさんしてました。でも、萬斎さんには緊張してできなかったです…
萬斎:2人が遊んでいるのをみて、実は僕も中に入りたかった(笑)
監督:また現場でマイティーズを見たいです!またマイティーズの2人を撮りたい!!
萬斎:そうですね、この後仙石がどうなっていくのか知りたいですね。再結成するといいですが、きっとまた喧嘩するんでしょうね(笑)
ーー実は本日、”記憶”がテーマということもあり記憶に関するクイズをお答えいただこうと思います。萬斎さん、会場のお客様をご覧になって、何かお気付きですか?
萬斎:はい!皆さんが持っている風船に描いてある手の色が変わった!赤から青になりましたね!
ーーさすが!!仙石役の萬斎さんは記憶には騙されませんでしたね!
萬斎:すごいですね、いつの間に…びっくりしました。
ーー最後に皆さんを代表して萬斎さんよりメッセージを。
萬斎:今日はありがとうございました。この作品は面白く、おかしく、怖いところもあります。仙石に限らず、いろんなものを背負った人々が描かれている。才能や生き甲斐だったり、深いテーマが描かれているので、ぜひもう一度観ていただけたら、その深いテーマも見えてくると思います。周りの方にも広めていただきつつ、ご自身ももう二度三度観ていただいたら嬉しいです。
【STORY】
元・お笑い芸人の異色の新コンビが、モノに宿る想いを大切に読み解く!!
残留思念(物や場所に残った人間の記憶や感情など)を読み取ることができる特殊能力を持った男・仙石和彦(野村萬斎)。かつて、その能力を使いマイティーズというコンビで日本中を湧かせたが、その能力の代償に精神をすり減らし、コンビ解散。以来、マンションの管理人として人目を避けた生活を送るように・・・。一方、相方の丸山竜司(宮迫博之)もマイティ丸山としてピン芸人になるものの、鳴かず飛ばずでクビ寸前の状態。
そんな時に秋山亜美(杉咲 花)という一人の女子高生が仕事の依頼で丸山の所属する芸能事務所・峠プロダクションを訪れる。その依頼とは解散したマイティーズに、行方不明となったピアノ教師・沢村雪絵(木村文乃)を探して欲しいというもの。この仕事を機にマイティーズ復活を目論む社長の久美子(高畑淳子)は、仙石に事件の捜査を手伝わせるよう丸山に命じる。
クビになるのを避けるため、しぶしぶ亜美と共に仙石のマンションを訪れる丸山だが、10年ぶりに出会った仙石は外の世界と関わるのを頑なに拒否をする。そんな中、無理矢理、部屋に押し入る丸山と亜美。仙石に行方不明の雪絵の持ち物から残留思念を読み取るように迫るものの、能力は失われたと仙石は二人に冷たく言い放つのだった。
二人が諦めてマンションを去った後、一人、黙々と部屋の片付けをする仙石。すると、突然、見たことのないビジョンが浮かぶのだった!!
「うあああああ!」
ハッとし、手を離す。転がり落ちる見覚えのない爪やすり・・・。
思念の中で、現れた沢村雪絵は、美しく、どこか謎めていた。
その姿が頭から離れなくってしまった仙石は、とうとう丸山、亜美と共に雪絵の行方捜しを始める。
雪絵の立ち寄った場所で手をかざし、集中する仙石。
「迫るトラック!轢き逃げ!?子供が生まれたばかりなのに!しかも、四匹!?」
時に道で車に轢かれた親猫の思念を読み取ってしまうなど久しぶりに使う能力に悪戦苦闘・・・。
そんな中、なんとか読み取った雪絵の思念は、仙石たちだけではどうしようもないものを示すのだった。
そこで、警察の力を使おうと考え、読み取った思念を手紙にしたため送る三人。
が、まさかの仙石と丸山が連行されしまうことに!!思念を読み取ったという二人の話に、刑事たちは疑惑の目を向けるのだった。そんな中で、若手刑事の佐々部悟(安田章大)だけは、唯一、その能力に興味を示し、事件解決のために、上司の野田直哉(風間杜夫)に内緒で、仙石たちに力を貸すこととなる。
雪絵の残した思念を必死に読み取り続け、その行方を追う仙石たち。果たして雪絵はどこに?そして、仙石が読み取った思念が導くものとは?
新たなコンビが開けた扉は、誰しもが予想だにしない事件の入り口だった。
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映画『スキャナー 記憶のカケラをよむ男』
野村萬斎 宮迫博之
安田章大 杉咲 花 木村文乃 ちすん 梶原 善
福本愛菜 岩田さゆり 北島美香 峯村リエ 嶋田久作
風間杜夫 高畑淳子
脚本:古沢良太
音楽:池 頼広
監督:金子修介
配給:東映
©2016「スキャナー」製作委員会
公式サイト:http://www.scanner-movie.jp/
絶賛公開中!!!