映画『セトウツミ』の初日舞台挨拶が、7月2日、東京・新宿ピカデリーにて行われ、池松壮亮、菅田将暉、中条あやみ、大森立嗣監督が登壇した。
本作は、「別冊少年チャンピオン」に連載中の同名コミックを原作に映画化。『セトウツミ』というタイトルは、主人公二人の名前、瀬戸(セト)と内海(ウツミ)を組み合わせたもの。クールな塾通いの内海役に池松壮亮、元サッカー部のお調子者・瀬戸役に菅田将暉。
特別なことは何も起きない、ありふれた毎日。全くタイプの違う男子高校生が放課後に河原でダラダラとただ喋っているだけの新しい形の青春ムービー。
菅田は「僕と池松くんが座ってしゃべっているだけの映画です。DVDで観るようなこの映画を、こんなに大きなスクリーンで観に来てくれたお客様が大好きです!」と挨拶。池松から「それ、言う?」と、いきなりツッコまれるも「みなさん次第で続編も可能かもしれません」と言うと、会場から大きな拍手が送られた。
撮影当初は「本読み以外ではほとんど口をきかない」と監督も二人を心配していたというが、徐々に仲よくなっていったと明かす、菅田と池松。他の作品でも共演が続き、池松は「他の映画でもこんな感じでうるさかったかも」と反省する様子を見せると、「某映画で東出くんも困ってたもんね」と菅田も苦笑い。「菅田くんとは今年けっこう続いたので、『あいつらしばらく離せ!』みたいになりそう」とポツリ・・・。菅田も「1年で同じクラスだったやつらみたいにね」と合わせていた。
また、二人のマドンナ的存在役の中条が、「安心してください!(二人は)仲いいですから・・・(笑)」とコメントすると、「なに笑ってんねん。とにかく、明るくやってくれ!」と菅田。絶妙なツッコミに会場も大笑い。
さらに、池松が撮影現場に菅田の祖父が見学に来ていたことを明かす。人気俳優二人が撮影しているとあってギャラリーも多く集まったそうだが、通りかかった菅田の祖父は、差し入れの代わりに2万円をはためかせ「将暉~!」と、一般のギャラリーたちに混じって応援していたという。「ファンのみんなが『菅田くん~!』って呼んでも菅田くんが見ないもんだから、おじいちゃんが菅田くんを呼んでギャラリーの子たちを喜ばせていた」と、エピソードも披露。菅田も「おじいちゃん、接客業だからサービス精神が旺盛なんですよ(笑)」と、祖父の応援を喜んでいた。
本作のキャッチコピー“喋るだけの青春”にちなみ、「高校生時代の○○だけの青春は?」の問いに、「ずっとチャリンコ通学でした」中条。菅田は、「9割5分、『仮面ライダーW』でしたが、残りの5分は、1年間のアメリカンフットボール。でも1年生は部室に入らせてもらえなかったので、『体育館裏の青春』でした」と振り返り懐かしんでいた。
一方の池松は「野球漬けの毎日だった」と話すも、「協調性のないメンバーが集まってしまい、練習に行かず部室にずっといました。練習が始まる前も、休憩中も、夜遅くまで部室にいましたね」と告げると、「『部室だけの青春』ですか?」と司会者から指摘され、「そういうことですかね」と恥ずかしそうに笑った。
最後に、大森監督が「日本を代表する若手スターが、人を殴ったりもせず、セックスもせず、ただ座って喋っているだけのもの凄くぜい沢な映画です」と伝えると、菅田は「(映画は)75分です。気軽に周りの人も誘ってサクッと観にきてください」と声をかける。池松も「この映画、座っているだけなのであまりお金も時間もあまりかかっていません。漫画原作なので、まだまだ題材があるし、お客さんの入り次第でいくらでもできると話しています」と続編を期待させていた。
映画『セトウツミ』
監督:大森立嗣 『まほろ駅前狂騒曲』『さよなら渓谷』
原作:此元和津也 (秋田書店「別冊少年チャンピオン」連載)
出演:池松壮亮 菅田将暉 中条あやみ
鈴木卓爾 成田瑛基 岡山天音 奥村 勲 笠 久美 牧口元美 / 宇野祥平
配給:ブロードメディア・スタジオ
公式サイト:www.setoutsumi.com
(C)此元和津也(別冊少年チャンピオン)2013 (C)2016映画「セトウツミ」製作委員会
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