夏木マリ、ライブハウスでフェンダー片手に熱唱!
「今が一番楽しい!一人より二人がラクチン!」
60(ロクマル)過ぎて自分らしく生きる
ヒロイン、メリル・ストリープに共感!
メリル・ストリープがロックミュージシャン役として生歌を披露し、実娘と親子役で共演することも話題の映画『幸せをつかむ歌』が、3月5日より公開する。
昨年『イントゥ・ザ・ウッズ』で美しい歌声を披露し、アカデミー助演女優賞、ゴールデングローブ助演女優賞にノミネートされたメリル・ストリープが、この最新主演作『幸せをつかむ歌』ではミュージシャン役に挑戦、エレキギターを手に数々の名曲を生声で披露する。
このメリル演じるミュージシャン“リッキー”の生き方、<自分らしくカッコよく生きる>勇姿にちなんで、俳優でもあり歌手でもあり、その生き方の格好良さから幅広い世代の女性に絶大な指示を得ている夏木マリを迎えて、2月24日、東京・四谷LOTUSにて、本物のライブハウスでライブ&トークイベントを開催した。夏木は、愛用のフェンダーを片手に大熱唱!さらに、人生の酸いも甘いも経験し、愛も仕事も手に入れている夏木マリだからこその、波乱万丈の主人公の心情と<女の人生>を大いに語った。
自身のバンド“ベイビーバンド”を引っ提げてステージに颯爽と登場した夏木は、黒のロックTにタイトな黒ジーンズ、真っ黒なルブタンという劇中のリッキーを彷彿とさせるハードないでたちで、自身の楽曲であるロックチューンHappy Togetherを披露。その手には、愛用の赤のギター、フェンダー・ムスタングが。
メリル・ストリープの本作での演技について、夏木は「メリルにはいつもやられますね。『マディソン郡の橋』では普通の田舎の主婦、『プラダを着た悪魔』ではファッション誌編集長と全く違う役を演じてきたけど、今回はロッカーそのもの。声もロッカーの声になっていましたね。90年に半年ぐらいNYに行っていた時に、たまたまTVでチャリティーイベントをやっていて、色んなアーティストが出てくる中で、一番最後に出てきたのがメリルだったんです。詩を読んだ後で歌もバッチリ歌っていて、“この人歌も歌えるんだー!”って。そのうまさにびっくりしました!」とメリルと歌を結びつける貴重なエピソードを披露。その上で、「今回は本当にやられましたね。立ち振る舞いから全てが本格的で、さすがメリルと思いました」と感心しきり。
劇中での好きなセリフについては、「“女は自分の人生、音楽と幸せの両方を求めちゃいけないの?”というセリフにグッときました。女は幸せも美しさも欲しがるし、何でもやってみたいんですよ。人生後半になっても夢を捨てきれない感じがすごく伝わってきました」とコメント。
自身が挫折するようなことはあるのか?という質問には、「もう毎日が挫折ですから(笑)」と答え、「本当は歌だけ一年中歌っていたいけど、それだけの才能はなかったから、色んなことをやりながら発見しながらやってるんです。でも、私は歌を歌うことをまだ余り知ってもらえていない。だから、リッキーじゃないけどライブツアーを始めたんです」と、語る。さらに、「元気になりたい時はロック、癒されたい時はブルース・・・と聴く音楽を分けています。聴く曲によってテンションが変わってくることもあるし、音楽に助けられているところは大きいと思います」と言い、さらに「自分が好きな音楽を聴くと笑顔になれるから、皆にもそう感じてほしい。」とリッキーが劇中人々の前で楽しそうに演奏しているシーンに心底共感したようだ。
「私には子供はいないけど、リッキーの気持ちは分かるところもあります。やりたいことをやり遂げていないし、彼女自身、娘とした再会した時に、自立した大人同士、自分が伝わらないともどかしさを感じているところが感じられました。でも、母親がキラキラ輝いていることで変わっていった部分もあるんじゃないかしら」と母、娘ジュリー(メイミー・ガマー)それぞれの視点に共感したよう。
リッキーのバンド仲間で恋人でもあるグレッグ(リック・スプリングフィールド)との関係にちなんで、ご自身のパートナーである斉藤ノヴさんとの関係について、「若い時に会ってたら3日で別れたんじゃないかと思う(笑) お互い、あんなこともあったこんなこともあったということを承知で出会ってるから、 リッキーもグレッグと一緒で楽なんじゃないかと思います。グレッグに守られているリッキーの顔は幸せそうに見えました」と自身の体験をふまえて語ってくれた。
最後に、自分が輝きたいと思っている女性に向けて、「自分らしくいられる場所を見つけることが大事で、リッキーはそれができてると思います。私もライブハウスで自分らしくいられるから。私もリッキーもたまたま同じ音楽だけど、自分らしくないと心が折れてしまうから・・・」とアドバイスを贈ってくれた。
<夏木マリ プロフィール>
73年デビュー。80年代から演劇にも活動の場を広げ、芸術選奨文部大臣新人賞など受賞。93 年よりコンセプチュアルアートシアター「印象派」をスタートし、その功績に対しモンブラン国際文化賞を受賞。09年支援活動「One of Loveプロジェクト」を設立。ライブ、舞台、支援活動など様々なフィールドで活躍の場を広げながら2015年、ライブハウスツアーをスタートさせ、また今年、全国11箇所にて「MAGICAL MEETING TOUR Live & Talk 2016」を決行予定。
映画『幸せをつかむ歌』
<STORY>
歌を愛し、ミュージシャンになるために私たち家族を捨てた母親。数十年後 私は結婚したけど、旦那に捨てられ、またしても一人になった。自暴自棄に陥っていたそんな時、あの母親が帰ってきた。大っ嫌いな母親、大っ嫌いな彼女の歌声・・・だけど、私を孤独から救ってくれたのは、彼女の勇気と愛情と、魂の歌声だった―――。
監督:ジョナサン・デミ
脚本・製作:ディアブロ・コディ
[2015年/アメリカ/101分]
出演:メリル・ストリープ、ケビン・クライン、メイミー・ガマー、リック・スプリングフィールド 他
配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
公式サイト:www.shiawase-uta.jp
3月5日、Bunkamuraル・シネマ、
ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次公開