岡田健史、阿部サダヲの狂気ぶり「どんな生活をしているのか見てみたい」、岩田剛典は「本当に殺されるかと思った･･･」 映画『死刑にいたる病』完成披露試写会

映画『死刑にいたる病』の完成披露試写会が4月12日、東京・イイノホールにて行われ、W主演の阿部サダヲと岡田健史をはじめ、共演の岩田剛典、中山美穂、宮﨑優、鈴木卓爾、佐藤玲、赤ペン瀧川、大下ヒロト、音尾琢真の豪華キャスト陣と、白石和彌監督が舞台挨拶に登壇した。

『凶悪』『彼女がその名を知らない鳥たち』『孤狼の血』などで高い支持を得ている、今日本映画界で最も注目される白石和彌監督が、注目の作家・櫛木理宇の最高傑作を映画化した本作は、１件の冤罪証明を依頼した連続殺人鬼・榛村と真相解明に奔走する大学生・雅也の姿を描く驚愕のサイコサスペンス。榛村大和を阿部サダヲ、筧井雅也を岡田健史が演じ、謎の男・金山一輝を岩田剛典（EXILE/三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE）、雅也の母・筧井衿子を中山美穂のほか、宮﨑優、鈴木卓爾、佐藤玲、赤ペン瀧川、大下ヒロト、音尾琢真ら新鋭若手から白石組常連のベテラン個性派俳優まで集結。

初共演となるキャストもいるというフレッシュな現場に、阿部は「（共演できて）嬉しかったけど、役がら的にあまり話をすることができませんでした」と撮影当時を振り返る。

阿部とW主演で共演シーンも多い岡田は「阿部さんの家に行きたいなと思いました。阿部さんがどんな生活をしていて、どんな役作りをして、どんなものを食べているのかを知りたいなと」と狂気の演技を受け、阿部の素の部分に興味深々の様子。その言葉に阿部は「実際に家に呼んだら、僕が殺すと思っているんじゃないですか？」と苦笑い。

岩田も「僕は1日だけ共演させていただきましたが、現場でお会いした時の阿部さんが、映画のポスターの写真の、あの目のまんまなんです。目に全く光が宿っていない。本当に殺されると思いました。怖いなと･･･」と述懐。それでも「今は気さくな阿部さん。白に合ってらっしゃって(笑)」と白色のスーツで決めている阿部を茶化し和やかな雰囲気に。

中山は「私も少ない時間で残念だったので、また（共演の）機会があればいいなと思っております」と阿部に視線を向けつつも、「本当に凄い作品なんですが、爽やかにコマーシャルとか出ていらっしゃって、お客さんが困らないかなと」と、阿部の役への徹底ぶりに驚愕。中山の発言に思わず「これは役なので、分かっていただかないと･･･」と失笑する阿部だった。

白石組参加は11作品となる音尾は「白石監督が作品を撮るともれなくついてくるおまけのような存在になってきましたが、やはりこれも毎年お歳暮を贈っているから。気持ちは形にしたほうがいいと思いますよ。」とジョークを飛ばし会場を湧かし、「こんなに素晴らしいキャストの皆さんと素晴らしい映画に出ることができて、監督ありがとうございます。今年も･･･」とさらなる参加を希望し、監督もニッコリ。

厳しい描写のシーンもあるが、現場は和気あいあいとしていたそうで、白石監督は「殺されてします役の子たちも血まみれになりながら最後は阿部さんと記念写真を撮って楽しそうに帰っていったのでよかったなと(笑)」と安堵の顔を浮かべ、滝川、佐藤、宮崎、大下らも監督と共演者たちに感謝の気持ちを口にしていた。

監督としても活躍する鈴木は「それぞれの自由な演技でやらせていただいて、帰り道すごく幸せでした。なので私もお歳暮を贈るのでぜひ次も俳優として参加させていただきたい」とコメントし、白石監督を喜ばせる一幕も。

昼は優しいパン屋さん、夜は殺人鬼という二面性をもったキャラクターを演じた阿部だが、「撮影中、岡田、岩田、中山にギャップを感じた瞬間はあったか？」と問われ、阿部は「岡田くんはギャップしかない」と答える。「タメ口じゃないけど、なんか友達になりましょうと言われて」と岡田のフレンドリーな一面を明かすと、岡田が「LINEで友達になってくださいとお願いしましたが、無視されました。返事はなかったです(笑)」と説明し、ちょっぴり寂しそう。そんな岡田に阿部は「既読はしましたよね」と返し岡田をいじり、仲の良さをうかがわせた。

岩田については「ツアー中で、他のドラマの撮影中だったんですよ」と労いつつ、「EXILEってレモンサワーをたくさん飲むイメージがあるけど、（岩田は）あまり飲まないですよね」と驚く。

中山へは「ギャップはないです！」とキッパリ。「ずっと中山美穂さんです。ずっと素敵な方ですよね」と目を輝かせながら中山を見やると、中山は「いえいえ、掘り下げると多面性なところが出てきますよ」と恐縮しきり。すかさず阿部が「掘っていいですか！？」と食い気味に話しかけるも「もう時間がないようなので･･･」とやんわりと断られ、会場の笑いを誘っていた。

最後に白石監督は「ジャンルとすればスリラーサスペンスになりますが、よーく会話を聞いていると「おや？」と思うところがあるので、よく噛みしめて楽しんでいただければ」と言い、岡田は「この映画の撮影では、インターンの人たちが入っていました。一番肝となるシーンでチーフカメラマンの方がインターンの方に撮影を任せたんです。凄いなと思ったし、このような人格ある方々と一緒にできたことで、これからの生き方を教えられました。今後もその教訓をこの身に宿して生きていきたいです」とエピソードを披露。

阿部は「映像にアイディアが詰まっています。ぜひ雅也と気持ちを重ね合わせて本当の犯人を想像してご覧ください。帰ったら榛村大和から手紙が届いているかもしれません」とメッセージを送り、舞台挨拶を締めくくった。

【STORY】
理想とは程遠いランクの大学に通い、鬱屈した日々を送る雅也（岡田健史）の元にある日届いた1通の手紙。それは世間を震撼させた稀代の連続殺人事件の犯人・榛村（阿部サダヲ）からのものだった。24件の殺人容疑で逮捕され、そのうちの9件の事件で立件・起訴、死刑判決を受けた榛村は、犯行を行っていた当時、雅也の地元でパン屋を営んでおり、中学生だった雅也もよくそこに通っていた。「罪は認めるが、最後の事件は冤罪だ。犯人は他にいることを証明してほしい」。榛村の願いを聞き入れ、雅也は事件を独自に調べ始める。そこには想像を超える残酷な事件の真相があった――

出演：阿部サダヲ、岡田健史
岩田剛典　／　宮﨑優　鈴木卓爾　佐藤玲　赤ペン瀧川　大下ヒロト　吉澤健　音尾琢真　／　中山美穂
監督：白石和彌
脚本：高田亮
原作：櫛木理宇「死刑にいたる病」（ハヤカワ文庫刊）
配給：クロックワークス
©2022映画「死刑にいたる病」製作委員会
HP：https://siy-movie.com/
twitter：@SIYmovie

５月6日（金）全国公開！