構想25年。映画監督・園子温が、本当に撮りたかった、
むきだしの作家性をぶつけた珠玉の野心作
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異端児、問題児、風雲児!
鬼才映画監督の生態に迫る376日のドキュメント
園子温、珠玉の野心作&手掛けた彼そのひとに迫るドキュメンタリー
この春、最注目の2作品の予告編が一挙に解禁!
常に時代を挑発し、世の常識に疑問符を投げかける映画監督・園子温。構想25年を経て結実したモノクロームのSF作品である監督最新作『ひそひそ星』。鬼才・園子温という人物の生態に迫るべく376日に渡って彼を追い続けたドキュメンタリー映画『園子温という生きもの』。両作品は、5月14日より新宿シネマカリテほかロードショーとなる。
この春、最注目の2作品の予告編が劇場での上映に先駆けて一挙に解禁!
『ひそひそ星』は、鬼才自ら2013年に設立したシオンプロダクションの第一回制作作品で、『地獄でなぜ悪い』(13)『ラブ&ピース』(15)と同じく、園子温が20代の時に書き留めていたオリジナルの物語が、“いま”を映す映画として、満を持して産声を上げた。アンドロイド・鈴木洋子“マシンナンバー722”(神楽坂恵)は昭和風のレトロな内装の宇宙船に乗り、滅びゆく絶滅種と認定されている人間たちに大切な思い出の品を届けるために、宇宙を何年も旅をしている。
解禁となった予告編で描かれるのは、星から星へと移動する宇宙船の中の、蛇口の水滴やマッチの点火といった様々な“音”や、お茶をすすり丁寧に掃除をし、ぼんやり外を見るなどして過ごす鈴木洋子の宇宙空間での暮らし。届けるのは、1枚の写真やフィルムの切れ端といったささやかなものばかりだ。そして、いくつもの星に降り立ってはかつて人々でにぎわった街や海辺に荷物を届けていく。そして、“30デシベル以上の音を立てると人間は死ぬおそれがあります”というナレーションで紹介される“ひそひそ星に降り立つ。
昨年のトロント映画祭では“ミニマリスト・サイファイ(Minimalist Sci-Fi)が現れたと絶賛された本作だが、静けさとたおやかさと深い哀切と独特の詩的表現に満ちた本作の魅力が伝わる映像になっている。
『園子温という生きもの』は、2014年にMBS「情熱大陸 映画監督・園子温」を手掛けたドキュメンタリー監督・大島新が、テレビには収まりきらない規格外のその人物の魅力を描きたいという想いで放送後の2014年9月から一年にわたって撮影を敢行。これまでテレビ、雑誌で取り上げられることもあった園の密着ドキュメンタリーとは期間の長さ、濃密さも一線を画すものだ。
解禁となった予告編でまず映されるのは、自身のアトリエで自由奔放な絵を手に「人間っていうものは “いい”とか“悪い”じゃないんです」と熱弁をふるう姿。そのほか目を閉じ考え込む姿、ライブハウスでのパフォーマンス、渋谷駅のハチ公像前で警官に事情聴取される姿など、映画監督にとどまらない園の活動をつぶさに追っていく。『ひそひそ星』の撮影の舞台裏にも迫り、「いい映画になるかな・・・」とスタッフに不安げにつぶやく様子も確認できる。また、「若い頃の園子温役とか絶対やりたい」と熱く語る染谷将太や、「自分のことをよくやったなと思う」と涙ながらに語る妻・神楽坂恵といった、関係者による貴重な証言もこの映像に収められた。この作品で描かれるのは普段見せない園の様々な表情で、“園子温という生きもの”の記録として、園子温を語る上で見逃せない作品であることが伝わるパワフルな映像になっている。
また、ついに完成&お披露目となる『園子温という生きもの』のポスタービジュアルでは、園が上方を強く睨み付ける園本人を大きく捉え、自身を彷彿とさせる情熱たぎる力強いデザインとなった。
<ひそひそ星 作品情報>
【STORY】
主人公はアンドロイドの女性。鈴木洋子“マシンナンバー722”は、昭和風のレトロな内装の宇宙船レンタルナンバーZに乗りこみ、静寂に包まれた宇宙を何年も旅している。いくつもの寂しい星に降り立っては、すでに滅びゆく絶滅種と認定されている人間たちに日用品などの荷物を届けるために……。
監督・脚本・プロデュース:園子温
プロデューサー:鈴木剛、園いづみ
企画・制作:シオンプロダクション
出演:神楽坂恵、遠藤賢司、池田優斗、森康子、福島県双葉郡浪江町の皆様、福島県双葉郡富岡町の皆様、福島県南相馬市の皆様
撮影:山本英夫 照明:小野晃 美術:清水剛 整音:小宮元 編集:伊藤潤一 衣装:澤田石和寛 制作:山内遊 助監督:綾部真弥 キャスティング:杉山麻衣 ラインプロデューサー:船木光
配給:日活 宣伝:ミラクルヴォイス
© SION PRODUCTION 2016/日本/モノクロ(パートカラー)/ビスタ/100分
公式HP: http://hisohisoboshi.jp
<園子温という生きもの 作品情報>
【INTRODUCTION】
2015年には『新宿スワン』『ラブ&ピース』『リアル鬼ごっこ』『映画 みんな!エスパーだよ!』と4本の新作が公開され、日本で最も多忙な映画監督となった園子温。多くのメディアで数奇な運命をたどった半生が取り上げられ、時には過激な発言が物議を呼ぶ。しかし、それは園子温の一面でしかない。本作で描かれる園子温の“いま”は、新たな映画企画の打ち合わせに忙殺されながら、アトリエで自由奔放な絵をキャンバスに描き、時にはミュージシャンとして破天荒なライブを行い、路上パフォーマンスで警察に事情聴取されながらもアーティストとして独創的な個展を開催し、自宅では妻との時間を過ごす姿だ。そして、4半世紀前に書いた脚本『ひそひそ星』の映画化を自主制作でようやく実現させようとしていた。
2014年10月、『ひそひそ星』がクランクインを迎えた。園はオリジナル脚本の設定を尊重しつつ“いま”映画にするにあたって、福島県富岡町・南相馬・浪江町でロケーションすることを選んだ。『ヒミズ』(12)『希望の国』(12)で震災、原発をいち早く描いてから4年。地元の人々の声に耳を傾け、荒涼とした風景にカメラを向ける園子温は何を思うのか。
監督:大島新
出演:園子温 染谷将太 二階堂ふみ 田野邉尚人 安岡卓治 エリイ(Chim↑Pom) 神楽坂恵
プロデューサー:小室直子、前田亜紀 撮影:髙橋秀典 編集:大川義弘 整音・効果:高木 創 音楽プロデュース:菊地智敦
企画・製作:ネツゲン 日活 制作プロダクション:ネツゲン 配給:日活 宣伝:ミラクルヴォイス
©2016「園子温という生きもの」製作委員会 (2016/日本/カラー/ビスタ/97分)
公式HP:http://sonosion-ikimono.jp/
ひそひそ星/園子温という生きもの
5月14日(土)新宿シネマカリテほかロードショー