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阿部純子、桜色の着物で登場! ガリュチェンコらからのサプライズプレゼントに「スパシーバ!」 映画『ソローキンの見た桜』初日舞台挨拶

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映画『ソローキンの見た桜』の公開記念舞台挨拶が、3月23日、東京・角川シネマ有楽町にて行われ、主演の阿部純子と共演の斎藤工、イッセー尾形、ロデオン・ガリュチェンコ、アレクサンドル・ドモガロフと、井上雅貴監督、井上イリーナプロデューサーが登壇した。

本作は、日露戦争時代の愛媛県松山に設けられていたロシア兵捕虜収容所を舞台に、日本人看護師のゆいとロシア兵将校であるソローキンの恋、そして彼らを中心に歴史に翻弄された人々を描いた物語。阿部は、ロシア将校ソローキンと恋に落ちる武田ゆい役と、現代を生きる高宮桜子役の一人二役を演じる。

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桜の花色の着物姿で登壇した阿部は「日本とロシアで楽しく撮影でき、また皆さんとお会いし一緒に壇上に立てて嬉しいです」と晴れ晴れとした笑顔を見せる。日露合作、二役、ほぼ英語のセリフという難しい作品に挑んだ阿部は「オファーを受け、こんな大役にプレッシャーもあり、強い責任感も感じましたが、現場に向かうと素敵なキャストやスタッフ、監督に助けていただいたので、私も一人で頑張りすぎないようにしようと、気持ちを切り替えることができました」と感謝の気持ちを表した。

さらに、ロシアでの撮影について「ロシアでは、俳優は芸術家で、監督は判断する人という考え方があり、撮影で俳優同士が話し合い、次に監督が判断し、最後はスタッフも一緒に話し合うという3段階で進めていくんです。常に現場では意見を求められてとても新鮮でした」と振り返った。

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一方、ロシア兵将校・ソローキンを演じたガリュチェンコは、松山に捕虜収容所が実際にあったことは、作品のオファーを受けて初めて知ったという。「第二次世界大戦の時にあった収容所とは違い、とてもキレイで大事にされていたということが分かり驚きました。その感情を伝えられればと」と語り、「日本での撮影をはじめ、海外で国際的なプロジェクトに参加するのは初めてです。阿部さんとの共演は楽しく、忘れられない経験になりました」と充実感を滲ませた。

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ボイスマン大佐を演じたドモガロフは、共演シーンが多かった収容所の所長・河野役のイッセーについて「昔の友達みたいです」とニッコリ。「イッセーさんから多くのことを学ぶことができ、深く感謝します」としながらも、「でも、イッセーさんは日本でとても有名な俳優と伺っていたので、お会いする前は緊張していました(笑)」と明かした。イッセーは、「彼(ドモガロフ)が来るだけで空間を支配していることがわかって、僕は家来になっちゃいました。彼が屋台骨になるんだとすぐに分かりました。とても貫録がある。撮影しているとこの人の目に僕はどう映っているのかとても興味があり楽しかったです」と絶賛。その言葉を受けドモガロフは、イッセーの腕に手を添えて大照れ。

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現代パートで、桜子の先輩ディレクター・倉田史郎役を務めた斎藤は、井上監督とイリーナプロデューサーが夫婦であることを紹介しつつ、「日本とロシアの国際恋愛を描けるのは井上監督しかいないと心から思いました。お二人がこの作品のモデルであり、お二人だからできた作品だと思います。ロシアの方々の才能をひしひしと感じましたし、阿部さん、イッセーさんたちの才能が融合した作品に関われて誇らしく思います」と感慨深げに語った。

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井上監督は「日本とロシアの優秀な俳優に出演していただきました。言語の問題はありましたが、皆さんが映画が好きで映画を愛していたので、何も弊害はありませんでした。“いいものを作る”という気持ちで作品作りに臨みました」と胸を張り、「言葉ではない、それ以前に人である!ということを伝えている映画です」と作品への思いを吐露。

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舞台挨拶の終盤には、ロシア人キャストを代表してガリュチェンコより、キャストの似顔絵とサインが書かれた色紙をプレゼントされた阿部。「スパシーバ! ありがとうございます!」と喜びながらも「サプライズに慣れてなくて(笑)」と驚きを隠せない様子。最後に阿部は「ちょうど桜の自棄ですが、桜とともにこの作品が全国に咲いてくれますように」と願いを込め、舞台挨拶を締めくくった。

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なお、フォトセッション時には、共演のロシア人キャストのイワン・グロモフとアンドレイ・ディンチェフも駆けつけ公開を共に祝った。

ソローキンの見た桜、ポスター

【STORY】
2018年、駆け出しTVディレクターの桜子(阿部純子)は、ロシア兵墓地の取材を皮切りにロシアに行くことが決定していたが、興味を持てずにいた。しかし祖母(山本陽子)から自身のルーツがロシアにあることを知り、さらにロシア兵と日本人看護師の、二人の日記を紐解いていくうちに衝撃の事実を知ることに——
日露戦争時代、傷ついたロシア兵将校ソローキン(ロデオン・ガリュチェンコ)の手当てをすることになったゆい(阿部純子、二役)。日本はハーグ条約を遵守し、ロシア兵捕虜はアルコールの購入や外出などの自由が許されていた。兄弟を戦争で亡くしたゆいは、ソローキンを憎みながらもいつしか惹かれ、愛し合う。だがソローキンが捕虜になったのはある密命のためだった。ロシア革命に参加する為、収容所を脱走しロシアへ帰ることにしたソローキンは、ゆいも一緒に連れて帰ろうとするが・・

『ソローキンの見た桜』
監督・脚本・編集:井上雅貴
出演:阿部純子 ロデオン・ガリュチェンコ
山本陽子(特別出演) アレクサンドル・ドモガロフ 六平直政
海老瀬はな 戒田節子 山本修夢 藤野詩音 宇田恵菜 井上奈々 杉作J太郎
斎藤工 イッセー尾形
配給:KADOKAWA
コピーライト:©2019「ソローキンの見た桜」製作委員会
公式HP:https://sorokin-movie.com/

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