映画『そして僕は途方に暮れる』の公開直前イベントが、1月7日、東京・スペースFS汐留にて行われ、主演の藤ヶ谷太輔(Kis-My-Ft2)をはじめ、共演の前田敦子、中尾明慶、が登壇した。
本作は、2018年にシアターコクーンで上演されたオリジナルの舞台を脚本・監督の三浦大輔と主演・藤ヶ谷太輔で再タッグを組み映画化。平凡なフリーター・菅原裕一がほんの些細なことから、恋人、親友、先輩や後輩、家族…と、あらゆる人間関係を断ち切っていく、人生を賭けた逃避劇。
ばつが悪くなるとすぐに逃げ出してしまうクズ男・菅原裕一を、6年ぶりの映画主演となる藤ヶ谷太輔。前田敦子、中尾明慶が、舞台と同じ役柄で続投。映画からの新たなキャストとして、豊川悦司、原田美枝子、香里奈、毎熊克哉、野村周平ら個性的な実力派俳優が集結。さらに本作のエンディングでは、1984年に大ヒットを記録した大澤誉志幸の伝説の楽曲「そして僕は途方に暮れる」を起用し、大澤本人が本作のための新アレンジで歌唱している。
この日、新年を祝い凛々しい晴れ着姿で登場した三人。今日が仕事初めという前田と中尾。先に新年から仕事を始めていた藤ヶ谷は「そうなんですか、お二人は今日が仕事初めですか」とイジリながら、今年の元旦は、自宅に家族や友人を招き、母親のお節料理を楽しんだようで、「毎年、母がお節とお雑煮を作ってくれるので、みんなで食べてのんびりと過ごしました」と笑顔を見せる。
前田も「子供とダラダラしました。寝て食べて、寝て食べて(笑)。着物を着ると背筋が伸びます」とニッコリ。中尾も「妻の実家に行って、釣りをしたりしてのんびり過ごしました」と報告した。中尾が「休み中に髭も伸びちゃって、なんだか今日の僕、ヤンキーの成人式みたいじゃないですか?(笑)」と自虐すると、藤ヶ谷も「確かにこういう人いますよね(笑)」と同調し、会場の笑いを誘った。
2008年に舞台上演された本作だが、藤ヶ谷は「僕も人間関係を見つめ直しました。また今回の映画は2008年の舞台とは違う感覚でしたね」と振り返る。自身が演じた裕一について「彼は(彼なりに)一生懸命生きている。その一生懸命さが笑いにもなるが、2回3回と回ると”逃げる“こともカッコいいのかなと思ってきて、僕もヤバイことがあったら携帯の電源を切ろうかなと(笑)」と言って笑った。
前田も「裕一だけが悪いんじゃなくて、もしかしたら5年同棲していた里美のせいだったりして?」と。中尾は「友人・今井としてはうちに来た時の裕一は本当にクズ!」と断言。それでも「面倒見のいい今井も(付き合いの)時間が長くなると『これは言ってあげなきゃいけないな』と思ってくるのかも。男同士の友達のあるあるですよ」と分析。
裕一と彼を取り巻く人々の関係も見どころだが、藤ヶ谷は「それぞれのキャラクターも癖があるので面白い。とにかクズでしかない映画ですので・・・」と笑い飛ばしていた。
また、本作の見どころについて藤ヶ谷は「裕一の逃げている表情や逃げ方が違うんです。不思議と相手が追いかけてこられないような感じを出すのが上手くて愛くるしいところがある。逃げられた側の気持ちも感じていただきたいです」と吐露。
前田は「私は”夢か現実か・・・”みたいなシーンが好きです。特に裕一とお父さんのシーン」とおすすめ。中尾は「北海道のシーン」を挙げ、「景色もいいし、やっぱりロケはいいなと。あと、個人的に洗濯物をたたむシーンがあるんですけど、僕めっちゃ上手いんです。もう何度たたんだことか。ぜひ観てほしいです」とアピールした。
さらに2023年の抱負を聞かれ、フリップに書いて回答。中尾は「料理したい」、前田は「充実」と書き「充実した毎日を送りたい」と。藤ヶ谷はウサギ年にかけて「映画が跳ねますように」と発表した。
続けて、本作で逃げて逃げて逃げまくる裕一とかけて、「2023年は逃げません!」と宣言した3人。その内容は?「ピーマン」と答えた中尾は「妻の実家で出たサラダの中のパプリカを避けていたら、それを義理のお父さんがバレないように全部食べてくれていて。お義父さんに気を使わせてしまったので、なんとしても克服しないいけないと思って」と理由を述べた。前田は「毎日日焼け止めをつけます」と美容に気をつけることから逃げないと。
藤ヶ谷は「うさ耳」と書き、年末のジャニーズカウントダウンコンサートでは、うさ耳カチューシャを着けた姿を披露したが、「着けてというより、着けられて・・・」と渋々の行動だった様子。「宣伝の方が『うさ耳をつけて映画のPRをしてほしい』と言われたので、1回みんなで着けました。1人の時もTwitterなどで“着けてくれ”と言われましたが、『大丈夫です』と言い続けてきました」と苦笑い。しかし、「あまり言う(断る)のもあれなので、PR期間中に1回はつけないといけないかな」と装着を約束。「1回ですよ。それで今年は終了。その後は12年後に・・・つけるか、つけないかです」と断言していた。
最後に中尾は「舞台の時から(映画公開の)こういう日が来てくれたらと思って全力でやってきたので、作品を届けられることが嬉しい」としみじみ。前田は「2年前に撮影した作品の公開は感慨深いです。ぜひ映画館で堪能して」とPR。藤ヶ谷は「人間関係や絆を感じるパワーがある映画。たくさんの方の心に刺さる作品だと信じています。生きていく中で感じたことのある感情や、言葉にできなかったものが詰まっている。何度も言いますが、永く愛される作品になると思います。損はさせないのでぜひ観ていただきたい」と熱く思いを伝え、イベントを終了した。
映画『そして僕は途方に暮れる』
【ストーリー】
自堕落な日々を過ごすフリーターの菅原裕一(藤ヶ谷太輔)は、長年同棲している恋人・里美と、些細なことで言い合いになり、話し合うことから逃げ、家を飛び出してしまう。その夜から、親友、大学時代の先輩や後輩、姉のもとを渡り歩くが、ばつが悪くなるとその場から逃げ出し、ついには、母が1人で暮らす苫小牧の実家へ戻る。だが、母ともなぜか気まずくなり、雪降る街へ。行き場を無くし、途方に暮れる裕一は最果ての地で、思いがけず、かつて家族から逃げていった父と10年ぶりに再会する。「俺の家に来るか?」、父の誘いを受けた裕一は、ついにスマホの電源を切ってすべての人間関係を断つのだが――。
藤ヶ谷太輔
前田敦子 中尾明慶 毎熊克哉 野村周平 / 香里奈
原田美枝子 / 豊川悦司
脚本・監督:三浦大輔
原作:シアターコクーン「そして僕は途方に暮れる」(作・演出 三浦大輔)
製作:映画「そして僕は途方に暮れる」製作委員会
制作プロダクション:アミューズ映像企画製作部 デジタル・フロンティア
企画製作・配給:ハピネットファントム・スタジオ
©2022映画『そして僕は途方に暮れる』製作委員会
公式サイト:https://happinet-phantom.com/soshiboku/
Twitter:@soshiboku_movie #そし僕 #そして僕は途方に暮れる
2023年1月13日(金)TOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー