映画『そして僕は途方に暮れる』の公開記念舞台挨拶が、1月14日、東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズにて行われ、主演の藤ヶ谷太輔(Kis-My-Ft2)をはじめ、共演の前田敦子、中尾明慶、香里奈、毎熊克哉、野村周平と、三浦大輔監督が登壇した。
本作は、2018年にシアターコクーンで上演されたオリジナルの舞台を脚本・監督の三浦大輔と主演・藤ヶ谷太輔で再タッグを組み映画化。平凡なフリーター・菅原裕一がほんの些細なことから、恋人、親友、先輩や後輩、家族…と、あらゆる人間関係を断ち切っていく、人生を賭けた逃避劇。
ばつが悪くなるとすぐに逃げ出してしまうクズ男・菅原裕一を、6年ぶりの映画主演となる藤ヶ谷太輔。前田敦子、中尾明慶が、舞台と同じ役柄で続投。映画からの新たなキャストとして、豊川悦司、原田美枝子、香里奈、毎熊克哉、野村周平ら個性的な実力派俳優が集結。さらに本作のエンディングでは、1984年に大ヒットを記録した大澤誉志幸の伝説の楽曲「そして僕は途方に暮れる」を起用し、大澤本人が本作のための新アレンジで歌唱している。
映画公開を迎え、藤ヶ谷は「公開して嬉しい気持ちもありますが、舞台から映画まで長い時間だったので寂しくもある」と本音をこぼしながらも、「こんな藤ヶ谷くんを見たことなかった・・・という言葉を聞けて嬉しかった。三浦監督が引き出してくれました」と感慨深げ。舞台から共演の中尾も「僕、最低ですよねぇ~(笑)」とネタバレを気にしつつ上映後の観客に声をかけ、映画の公開を喜んでいた。
今回、三浦組初参加となった毎熊は「辛かったです。僕が逃げ出したくなるくらい辛かった」と振り返り、初共演となった藤ヶ谷について「二人芝居をずっと演じましたが、監督も藤ヶ谷さんも“初めまして”だったので、どんな方か分からなかったし」と不安もあったそう。それでも「藤ヶ谷さんの追い込まれかたが凄くて。僕らの撮影は序盤だったので、この先1か月半以上あるので、この人(藤ヶ谷)生きていけるのか?と心配になりました。今日はちゃんと生きていてくれてよかったです」と振り返り、「なかなかない経験でした」と充実感を滲ませた。
前田も藤ヶ谷の追い込まれる姿を見て、「久しぶりに北海道ロケで会ったら、びっくりするくらい痩せていて。子鹿のように痩せてげっそりしていました」と心配していた様子。
皆の言葉に「かわいそうです(笑)」とお茶目に笑う藤ヶ谷だったが、「どのシチュエーションが逃げやすかったか? 逃げづらかったか?」と問われると、「毎熊さんから逃げ出すのは楽勝でしたね」と逃げるプロのような言いよう。「逆に、里美から逃げるのは、これから逃げ続けるスタートを切るために大事だったので、気合が入りました」と答えていた。
監督は、「この映画がヒットしたら次回作に繋がるかも。藤ヶ谷くんは『ホノルルだったらやります』と言っていた」と明かすと、登壇者は(国内だったら)全員次はやりたくないと。すると、野村が「僕はやりたいです。是枝監督だったらやりたいです」と言い出す始末。三浦監督は「それじゃ、僕が脚本を書きますので、演出は是枝監督にお願いします」と言って、続編制作を希望した。
最後に監督は「現実逃避型エンターテイメントという新しい形で、共感と反感が行ったり来たりするようなあまりないような映画です。最後は皆さま一人ひとりの代わりになるものになっていただけたら。若い方から年配の方まで幅広く楽しめる、人間関係を描いた映画になっています。そしていつかまた続編でお会いできたら嬉しいです」と思いの丈を伝え、藤ヶ谷は「僕たちの新しい一面、新しい表情を引き出してくださった三浦監督に感謝します。多くの方に観ていただきたい映画です。そして、観てくださった方の人生の中で映画ベストテンこの映画が入ったらいいなと思っています。この映画を長く愛してあげてください」とメッセージを送り、舞台挨拶を締めくくった。
映画『そして僕は途方に暮れる』
【ストーリー】
自堕落な日々を過ごすフリーターの菅原裕一(藤ヶ谷太輔)は、長年同棲している恋人・里美と、些細なことで言い合いになり、話し合うことから逃げ、家を飛び出してしまう。その夜から、親友、大学時代の先輩や後輩、姉のもとを渡り歩くが、ばつが悪くなるとその場から逃げ出し、ついには、母が1人で暮らす苫小牧の実家へ戻る。だが、母ともなぜか気まずくなり、雪降る街へ。行き場を無くし、途方に暮れる裕一は最果ての地で、思いがけず、かつて家族から逃げていった父と10年ぶりに再会する。「俺の家に来るか?」、父の誘いを受けた裕一は、ついにスマホの電源を切ってすべての人間関係を断つのだが――。
藤ヶ谷太輔
前田敦子 中尾明慶 毎熊克哉 野村周平 / 香里奈
原田美枝子 / 豊川悦司
脚本・監督:三浦大輔
原作:シアターコクーン「そして僕は途方に暮れる」(作・演出 三浦大輔)
製作:映画「そして僕は途方に暮れる」製作委員会
制作プロダクション:アミューズ映像企画製作部 デジタル・フロンティア
企画製作・配給:ハピネットファントム・スタジオ
©2022映画『そして僕は途方に暮れる』製作委員会
公式サイト:https://happinet-phantom.com/soshiboku/
Twitter:@soshiboku_movie #そし僕 #そして僕は途方に暮れる
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