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「蒼井優さんには華がある」「高橋一生さんは舌を巻くほど上手い!」黒沢清監督、俳優陣を次々に大絶賛! 『スパイの妻<劇場版>』舞台挨拶

第77回ヴェネチア国際映画祭 銀獅子賞(監督賞)受賞!
第68回サン・セバスチャン国際映画祭 パールズ部門正式出品
第25回釜山国際映画祭 ガラ・セレクション正式出品

主演 蒼井優 × 名匠 黒沢清

タイトル

<劇場版>

「蒼井さんには華がある」「高橋さんは舌を巻くほど上手い!」
黒沢清監督、俳優陣を次々に大絶賛!

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蒼井優の主演最新作であり、黒沢清監督がメガホンをとった映画『スパイの妻<劇場版>』が、10月16日(金)より全国公開した。「本年度邦画暫定1位!」「すごいものをみた」など既にSNSでは熱い感想が並ぶ中、本日17日(土)に新宿ピカデリーにて、蒼井優、高橋一生、東出昌大、坂東龍汰、黒沢清監督による、舞台挨拶登壇を行った。

太平洋戦争前夜。愛と正義に賭けたふたりがたどり着くのは、幸福か、陰謀か——。
1940年、神戸で貿易会社を営む優作は、赴いた満州で、恐ろしい国家機密を偶然知り、正義のため、事の顛末を世に知らしめようとする。満州から連れ帰った謎の女、油紙に包まれたノート、金庫に隠されたフィルム……聡子の知らぬところで、別の顔を持ち始めた夫、優作。
それでも、優作への愛が、聡子を突き動かしていく―。

<舞台挨拶レポート>
今回、観客が入った状態の劇場での本作の舞台挨拶は今回が初めて。蒼井さんは、多くの観客が詰めかけた客席を見て「映画館に帰ってきてくださってありがとうございます」と笑顔で語り、高橋さんも「感慨深いです」としみじみと語る。

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蒼井さんは、黒沢監督作品の魅力について、限られた美術セットの中での撮影でありながらも、完成した作品が大きなスケール感を持っている点に触れ「画の中を撮りながら、画の外も撮られているところがすごい。銀獅子賞監督の前で何をえらそうにって感じですけど(笑)、すごく骨太な映画ができたと思います」と力強く語る。

黒沢監督は、これまでも何度も仕事を共にしてきた蒼井さんを「華がある」と絶賛。「画面に映ると隅にいても、後ろを向いていても絶対に輝くんですね。持って生まれた“何か”があると今回、とりわけ強く感じました」と語る。

また、本作で初めて黒沢作品に出演した高橋さんについても「舌を巻くほどうまい! 『うまい』に尽きます。長ゼリフでも短いものでも、見ている側にセリフが飛び込んできて、喚起させる。たぶん、世界で一番うまいんじゃないかなと思います」とこれまた大絶賛。

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高橋さんは黒沢監督の言葉に「もう思い残すことはないんじゃないですかね。今日、終わってもいいくらい嬉しい言葉をいただきました」と感激していた。

また、本作と近年の黒沢作品の常連となっている東出さんについて、黒沢監督は「大好きです。ご本人はこう言うと嫌がるかもしれませんが、『あやしい』んですね。妖怪の“怪”のあやしさもあるし、“妖”のあやしさもある。出てきた瞬間、何かが起こりそうな感じがするところが大好きです」と半ば“妖怪”を彷彿させながらも存在感を褒め称えた。

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坂東さんは、本作への出演を「緊張が最初はすごくありました。でも、みなさんがいろいろ話をしてくださったり、リラックスして終えられました。試写を見て、作品の一部になれていたのが嬉しくて、鳥肌が立ちました」と述懐。

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黒沢監督はそんな坂東さんについて「全然、緊張してらっしゃらなくて、蒼井さんともかなりハードなやりとりがあったけど、楽々やっていて、この人はものすごい大物になるかも」とそのポテンシャルにお墨付きを与える。

また、本作に登場する強い信念を持った登場人物たちにちなんで、登壇陣に「これだけは折れないというものは?」という質問を投げかけると、一同思案顔。高橋さんは「『これだけは折れない』というものを、いつでも折ろうと思える覚悟」と回答。坂東さんは「折りたくないものは、芝居の中でワクワクする気持ちをずっとなくしたくないということ」と語り、蒼井さんはこの言葉に「素敵ですね。私もそういう時期があったのかな…」としみじみ。なかなか答えが出ずに考え込んでいた東出さんは、まさにその自身の状態「あきらめないで考え続けることですね」と語った。

この日は、ヴェネチア国際映画祭の銀獅子賞のトロフィーも生の観客の前で初めてお披露目された。「(トロフィーを)目の当たりにすると、ささやかながら映画の歴史にこの『スパイの妻』が名を刻んだんだなと実感がわいてきます」と喜びを口にした。

蒼井さんは「本当におめでとうございます。そして、こうして私たちにも見せてくださりありがとうございます。素晴らしいこと過ぎて、自分の言葉をどう添えたらいいのかわからないくらいですが…こうしてみなさんと共有できてうれしいです」と祝福の言葉と感謝の思いを贈った。

そして最後に蒼井さんは「いま、劇場のみなさんも大変な状況ですが、映画館にくる喜びを少しでも多くの方が体験してくださったら幸せです」と呼びかける。

高橋さんは本作で描かれる物語について「人間が志や信念を貫いていく中で、のっぴきならない秘密や抱えなくちゃいけないことはたくさんあるのかもしれませんが、そうすればそうするほど、個人というものと、その真逆の大勢というものの対比が見えてくるんじゃないかと思うし、それはいまの世界でも通じると思います。心の中に一人一人の答えが出てくる作品になっていると思います」と語り、温かい拍手の中で舞台挨拶は幕を閉じた。

スパイの妻_本ビジュアル

<ストーリー>
1940年。満州で偶然、恐ろしい国家機密を知ってしまった優作は、正義のため、事の顛末を世に知らしめようとする。聡子は反逆者と疑われる夫を信じ、スパイの妻と罵られようとも、その身が破滅することも厭わず、ただ愛する夫とともに生きることを心に誓う。太平洋戦争開戦間近の日本で、夫婦の運命は時代の荒波に飲まれていく……。

蒼井優
高橋一生
坂東龍汰 恒松祐里 みのすけ 玄理
東出昌大 笹野高史
監督:黒沢清
脚本:濱口竜介 野原位 黒沢清 音楽:長岡亮介
制作著作:NHK, NHKエンタープライズ, Incline, C&Iエンタテインメント
制作プロダクション:C&Iエンタテインメント
配給:ビターズ・エンド
配給協力:『スパイの妻』プロモーションパートナーズ
2020/日本/115分/1:1.85
HP:https://wos.bitters.co.jp/

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