尾上松也は令和の喜劇俳優！？ 百田夏菜子の影の努力を監督絶賛！　映画『すくってごらん』公開記念舞台挨拶

映画『すくってごらん』の公開記念舞台挨拶が、3月13日、東京・TOHOシネマズ日本橋にて行われ、主演の尾上松也をはじめ、共演の百田夏菜子（ももいろクローバーZ）、柿澤勇人、石田ニコルと、真壁幸紀監督が登壇した。

本作は、とある失敗で左遷されたプライドは高いがネガティブな銀行員・香芝誠が、都会から遠く離れた地で出会った“金魚すくい”を通じて、思いもよらない成長をしていく物語。香芝を演じるのは映画初主演の尾上松也。彼が一目ぼれする美女・吉乃を初のヒロイン役となる百田夏菜子が務める。

本作のキャスティングについて、監督は「香芝誠役は松也さんしかいなかった！」と断言。「年齢的なものもあったが、歌が歌えて華があって、コメディ要素も兼ね備えた俳優は松也さんしかいないと思った」と話すと、松也も「よく考えても、オレしかいないかも(笑)」とジョークを飛ばしながらも自信をのぞかせる。「台本を読んで、チャレンジングな構成だと思ったし、一抹の不安もよぎったけれど、このチャレンジングな精神に共鳴しました。監督はじめスタッフの皆さんの心意気に惚れました」と出演オファーを快諾したという。

百田について、「ピアノが弾けないとは聞いていたけれど、これだけ松也さんのキャラが強いので、（ヒロインも）強い人がこないとかすんでしまうと思い、百田さんにお願いしました」と明かす監督。すると、百田も「強いという女性と言ったら私しかいない･･･と(笑)」と松也の物言いに合わせ、会場の笑いを誘った。「どんな作品になるんだろうとワクワクしました。この作品に参加できて幸せでした」と笑顔を見せる。

二人が強すぎるということで、ソフトなイメージの柿澤に出演が決まったそうだが、「僕も10年くらい前まではキラキラしていたんですが･･･」と苦笑いしつつ「ナチュラルに演じることができました」と振り返る。

石田は百田とは対照的な感じの人ということで選ばれたが、監督は「ボーカルの声が素晴らしい！素直に歌っている声なんです」と石田の歌声を絶賛した。

主題歌「赤い幻夜」も歌っている百田だが、「吉乃として歌わせてもらいました。セリフを何度も呼んでも吉乃の裏側を探ることが難しかった。でも、この歌には表れていると思います。監督から百田夏菜子を一文字も出さないように注意されて歌いました」と明かし、「自分自身を削ぎ落して歌うのは初めてでした」と初めての挑戦に目を輝かせる。

さらに、ピアノにも初挑戦。昨年末に開催された「ももいろ歌合戦」では生でピアノを弾いて松也とコラボするパフォーマンスを披露。その完璧な演奏に、監督が「（百田についた）ピアノの先生が泣き崩れていました。僕も胸が苦しくなった。この映画で見えないところで努力している百田さんの姿を観てほしい」と、百田を称えると、「撮影現場では一度も褒められなかったので嬉しい」としみじみ。「高いレベルを要求されましたが、私を信じてくれていたことはとても心強かったです」と絶対的な信頼関係を吐露していた。

松也とは以前から交流があった柿澤だが、「撮影初日から松也が『飲みに行こう』と誘ってくれて、クランクアップまでほぼ毎日松也の部屋に押しかけていましたね」と撮影時の裏話を話しながら、「座長として頼りになった。尾上松也というでっかい器に救われました。尾上松也くんありがとう！」と感謝。百田も「私の挑戦が詰まっている作品ですが、松也さんが一番近くで、いつもイヤな顔１つせず応援してくれていました」と同調していた。

映画『すくってごらん』
【ストーリー】
大手メガバンクのエリート銀行マン・香芝誠は、些細な出来事がきっかけで左遷され、荒んだ気持ちを抱えて東京本社から片田舎の町へやってきた。そこで偶然かつ運命的に、金魚すくいの店を営む美女・吉乃と出会い、一目ぼれをする。持ち前のネガティブな性格と左遷のショックから、香芝は心を閉ざし仕事だけを生きがいにしようと心に決めながらも、吉乃の事が頭から離れない。何とかお近づきになろうとするが、秘密を抱える吉乃の心もまた閉ざされたままだった。果たして、香芝は金魚のように彼女の心もすくうことはできるのか―？

【出演】尾上松也　百田夏菜子　柿澤勇人　石田ニコル　ほか
【スタッフ】監督：真壁幸紀　脚本：土城温美
【原作】大谷紀子『すくってごらん』（講談社「BE LOVE」所載）
【製作幹事・企画】　東通企画
【制作プロダクション】ROBOT
【製作】映画「すくってごらん」製作委員会
【配給】ギグリーボックス
【コピーライト】（C）2020映画「すくってごらん」製作委員会 （C）大谷紀子／講談社
【公式HP】http://sukuttegoran.com/

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