映画『サンセット・サンライズ』の公開初日舞台挨拶が1月17日、東京・新宿ピカデリーにて行われ、主演の菅田将暉をはじめ、共演の井上真央、中村雅俊、三宅健と、脚本の宮藤官九郎、岸善幸監督が登壇した。
映画『正欲』の岸善幸監督と脚本の宮藤官九郎がタッグを組んだ本作は、都会から移住した釣り好きサラリーマン西尾晋作と、宮城県・南三陸で生きる住民との交流や人々のカ強さや温かさを描き、その背景にあるコロナ禍の日本、過疎化に悩む地方、震災などの社会問題と向き合うヒューマン・コメディ。主人公・西尾晋作を管田将暉が演じ、晋作の大家・百香を井上真央、百香の父・章男を中村雅俊、百香の幸せを祈る町の人々に竹原ピストル、三宅健ほか豪華キャストが顔を揃えた。
今回、初共演となった菅田と中村。菅田は「僕が家を借りることになって、電話がかかつてきたときに遠くにちっちゃく見えたのが中村さんと井上さんで」と、初対面を振り返ると、中村「（菅田を）初めて見ました。これが”菅田“か！と思って」と続ける。
中村の印象を井上は「いつもシュッとされているので、腹巻と股引きは想像できなかったんですが、だんだんお父さんに見えてきました(笑)」と明かす。宮城出身の中村だが、意外にも方言には苦労したそうで、「意外とネイティブに話すのが難しかった。（出身が）気仙沼とちょっと違うのかなぁ」と少々納得がいかないようだが、俳優を初めて宮城弁を話すのが夢だったという中村は「特別な思いで臨んだ」と感慨深げ。
方言の他にも理由があったと言い、「地元の後輩も出演している。そして、僕の“おつき”（付き人のこと）だった小日向（文世）が出てるんです。とっても嬉しくて！ 小日向と俺が同じ画に映っていて嬉しかった！」と声を弾ませていた。
“モモちゃんの幸せを祈る会”のメンバーとして演じた三宅は、「モモちゃんに対する思いが強くあるんですが、誰が行くかみたいなのはお互いに出せないみたい感じでもどかしい気持ちを抱えてモモちゃんを見ていました」と回顧。アドリブはほとんどなく、宮藤の脚本通りだったそうで、「一度、監督がセリフを足したんですが、結局カットされていましたね」と宮藤の完璧な脚本を称える。その言葉に宮藤は「みしろ（足されたところを）観てみたかったですね」と笑っていた。
三宅の風貌も絶賛する宮藤。「金髪で真ん中が黒（髪が伸びて）の男の人がいて。地元の暴走族が来ちゃった！どうしよう･･･と思ったら三宅くんだった。方言もすごく上手くて。耳がいいだろうね」と話し、三宅を喜ばせていた。
細かいところに笑いが散りばめている本作。菅田が「冒頭の“アニエスベー”のところも現場は苦労されていたみたいですよ」と笑うと、監督が「あそこはCGでやりました。色もどうするかとか大変でしたよ」と告白。「大自然がリアルで“イソメ”（釣り餌）だけはCGって･･･面白いですね(笑)」と大笑いの菅田。終盤には中村と歌を歌うシーンがあり「朝やけの中、気仙沼の朝の静寂と日が出てくるところが奇跡的でした」と満足気に話していた。
他にも、菅田が「取っ組み合いのシーンは笑える。ピストルさんに投げ飛ばされるんだけど、（ピストルが）汗だくで。おじさんたちが凄かった（笑）」と話すと、三宅も「最終的にみんな声がカスカスで(笑)。終わってから菅田くんが喉を潤すお茶と作って出してくれたんですよ」と裏話も披露。井上も「笑っちゃうから（そのシーンを）見ないようにしてました」と笑う。
年明け１月公開の映画に絡めて、2025年の“初笑い”エピソードを問われると、菅田は「今年初めてのイベントで体調不良で休みまして・・・そんな自分に笑いました」と苦笑い。
最後に菅田が「この作品のようにではないですが、いろんなところに旅に出るきっかけになったり美味しいものを食べたいなと思って、この気仙沼に、東北地方に足を運んでいただけたら嬉しいです」とアピール。さらに「皆さま今年も健康で１年頑張って行きましょう！」と声をかけ、舞台挨拶を締めくくった。
映画『サンセット・サンライズ』
【ストーリー】
新型コロナウイルスのパンデミックで世界中がロックダウンに追い込まれた2020年。リモートワークを機に東京の大企業に勤める釣り好きの晋作(菅田将暉)は、４LDK・家賃6万円の神物件に一目惚れ。何より海が近くて大好きな釣りが楽しめる三陸の町で気楽な“お試し移住”をスタート。仕事の合間には海へ通って釣り三昧の日々を過ごすが、東京から来た〈よそ者〉の晋作に、町の人たちは気が気でない。一癖も二癖もある地元民の距離感ゼロの交流にとまどいながらも、持ち前のポジティブな性格と行動力でいつしか溶け込んでいく晋作だったが、その先にはまさかの人生が待っていた—！？
出演:
菅田将暉
井上真央
竹原ピストル 山本浩司 好井まさお 藤間爽子 茅島みずき
白川和子 ビートきよし 半海一晃 宮崎吐夢 少路勇介 松尾貴史
三宅健 池脇千鶴 小日向文世 / 中村雅俊
脚本:宮藤官九郎 監督:岸善幸『あゝ、荒野』
原作:楡周平『サンセット・サンライズ』（講談社文庫）
音楽：網守将平 歌唱：青葉市子
製作幹事：murmur 制作プロダクション:テレビマンユニオン
配給：ワーナー・ブラザース映画
Ⓒ楡周平／講談社 Ⓒ2024「サンセット・サンライズ」製作委員会
［公式HP］sunsetsunrise-movie.jp
［公式X /公式Instagram］ @sunsunmovie2025
［公式ハッシュタグ］ #映画サンセットサンライズ
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