映画『食べる女』の完成披露舞台挨拶が、8月30日、東京・丸の内TOEIにて行われ、小泉今日子、沢尻エリカ、前田敦子、広瀬アリス、シャーロット・ケイト・フォックス、鈴木京香と、原作者の筒井ともみ、生野慈朗監督が登壇した。
本作は、筒井ともみの「食べる女 決定版」(新潮文庫)の短編集を、筒井自身が脚本化し、生野監督の手で映画化。年齢・職業・価値観も異なる8人の女たちが、美味しいものを心置きなく好きなだけ食べる、“女の本音満載の宴”を通して自分を味わいつくすことの大切さを描く。モチの家という古典書を営む雑文筆家・餅月敦子役を小泉今日子、彼女の家に集まる女たちを沢尻、前田、シャーロット・ケイト・フォックス、鈴木京香らが演じている。
小泉は「この映画の撮影で美味しいものをいっぱい食べて、教わったレシピを家で作ったりもしました。生活やちょっとした時間が豊かになったと感じています」と笑顔を見せ、鈴木も「素敵な女たちと一緒に過ごせたこと、それが私にとっての一番のご馳走でした」としみじみ。
ドラマ「黒い十人の女」(2002年)以来の共演となる鈴木について「ほんわりと優しくて、面白い方なんですよ」と小泉。鈴木も「今回、小学校からのお友達という間がらだったんですが、何も考えずにその気分になれました」と応えた。
「とにかくとにかく“美味しい現場”でした」と満面の笑みを浮かべる沢尻は「出演を受けたきっかけはキョンキョン!」と言い、「小泉さんと共演できて良かった。現場では、撮影が終わっても、誰も帰らないんです。本当に女子会をやっているようでした(笑)」と楽しそうに振り返った。前田も「キョンさんとお会いしたかったので、出演しました!」と続け「(小泉が)演技をしていないときでも目で追ってしまって・・・ただのファンですね(笑)」と笑った。
シャーロットからも「今日子さんはいつも笑わせてくれてくれた。シンプルだけど自然な演技が素晴らしい」と絶賛。唯一、“モチの家”に行っていない古着ショップ店員・あかり役の広瀬は「私だけ呼ばれてない・・・」とイジケながらも「(今日は)居心地が良すぎてずっといたい」とニッコリ。
隣で微笑ましそうに彼女らを見ている生野監督は「撮影現場でもピーチクパーチク(笑)。本当に楽しそうでした。そのチームワークが映像にも出ていると思います」と微笑んだ。
舞台挨拶では、観客から事前に集められた質問に登壇者らが答えるコーナーも。「高校生のうちにやっておいた方が良いことは?」という質問に、小泉は「ずばり、勉強です!」とキッパリ。その理由として「私は高校を辞めて歌手活動を始めました。勉強をちゃんとしておかないと後から苦労するんです。台本に出てきた知らない字を辞書で調べたりしましたし、他人よりも手間が多くなるんです」と説明した。「好きなことをやるか、給料が安定する仕事をするか、どっちを選べばいいですか?」の質問には前田が「絶対に好きなことをやってほしい。私は<後悔すること>はやりたくないんです。自分のやりたいことでも生活が安定するかもしれないですし、突き進んでいってほしい」とエールを送った。
広瀬は「心を元気にする方法は?」の問いに「肉です。いっぱい食べて、あと大声を出すと本当にスッキリする」と経験談を明かし、「私は一人で10時間くらいカラオケに行ったことがある。この前も暇すぎて・・・」と告白し会場からも驚きの声があがる。するとすかさず沢尻が「え~!誘ってよ~!一緒に行こうよ~!」と声をかけていた。
ラストの質問は「みなさんみたいに素敵な女性になりたいです。どうすれば素敵な女性に近づけますか?」というもの。小泉は「私は今50代ですが、過ぎてきたことは分かるので、何もないより間違えても何かあった方がいいと思います。引っ込み思案で何もしなかった後悔より、”やっちまったな”と後悔した方が人は成長すると思いますよ」とアドバイス。沢尻もその言葉に同調し、「周りに惑わされず、自分らしく生きていきたいですよね。皆さんも知ってると思いますが、私も色々失敗してきているので・・・(笑)。でも、今ではそれも悪くないなと。それも経験だし、そこを乗り越えていくと人は強くなって輝ける。色々な経験をして自分らしさを突き詰めていければ」とコメントした。
最後に、小泉が「先ほどの、『すてきな女性になるためには何をすればいいのか』という質問ですが、まず、この映画を見ることではないしょうか!」とアピールすると会場から大きな拍手が送られた。そして「どんな職業も、どんな場所に行っても女の人が輝いてお仕事をしています。男の人が元気がないときは女の人が引っ張ってもいいと思います」と述べ、「女たちよ、おいしいご飯を食べて頑張りましょう!」と声高らかに呼びかけていた。
映画『食べる女』
<STORY>
とある東京の古びた日本家屋の一軒家、通称”モチの家”。家の主は雑文筆家である、古書店を営む・敦子(トン子)。
女主人はおいしい料理を作って、迷える女たちを迎え入れる。男をよせつけない書籍編集者、いけない魅力をふりまくごはんやの女将、2児の母であり夫と別居中のパーツモデル、ぬるい彼に物足りないドラマ制作会社AP、求められると断れない古着セレクトショップ店員、料理ができないあまり夫に逃げられた主婦、BARの手伝いをしながら愛をつらぬくタフな女・・・。
今日も、人生に貪欲で食欲旺盛な女たちの心と体を満たす、おいしくて、楽しい宴が始まる。
【キャスト】小泉今日子 沢尻エリカ 前田敦子 広瀬アリス 山田 優 壇 蜜 シャーロット・ケイト・フォックス 鈴木京香/
ユースケ・サンタマリア 池内博之 勝地涼 小池徹平 笠原秀幸 間宮祥太朗 遠藤史也 RYO(ORANGE RANGE) PANTA(頭脳警察) 眞木蔵人
【監督】生野慈朗
【原作・脚本】筒井ともみ『食べる女 決定版』(新潮文庫・8月末刊行予定)
【音楽】富貴晴美
【コピーライト】 © 2018「食べる女」倶楽部
【区分】PG12
【公式HP】 http://www.taberuonna.jp/
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