映画『台風家族』の公開初日舞台挨拶が、9月6日、東京・TOHOシネマズ新宿にて行われ、主演の草彅剛をはじめ、共演のMEGUMI、中村倫也、尾野真千子、甲田まひる、若葉竜也、長内映里香、榊原るみ、藤竜也と監督の市井昌秀が登壇した。
本作は市井昌秀監督が構想から12年間あたためてきた、“両親への想い”を形にしたオリジナルストーリー。銀行強盗を企て、2000万円の大金と共に忽然と姿を消してしまった両親の“なんちゃって”葬儀を行うために、10年ぶりに集まったきょうだい達の愛おしくも、めまぐるしい夏の一日の物語。長男・鈴木小鉄役を草彅、長女の鈴木麗奈役をMEGUMI、三男・鈴木千尋役を中村倫也、小鉄の妻・鈴木美代子役を尾野真千子、小鉄の娘・鈴木ユズキ役を甲田まひるが演じる。
草彅は「公開にたどり着けたのは、皆さんの応援の声のおかげです。『公開初日おめでとう』という言葉がこんなにグッとくる日は初めてです。この作品が皆さまのところに届けれるこの日を感謝します」と感慨深げに、公開を心から喜んでいた。中村は「（この作品を観て）夏の終わりに家族のことを考えるきっかけになれば嬉しいです」と挨拶した。
市井監督は「どうしてもオリジナルの映画を作りたかった。紆余曲折ありましたが応援してくださった皆様の声が後押しになって実現できました。多くのキャスト・スタッフが一丸となって作ってくれた夏でした。映画は一人で作るんじゃないと思っていましたが、お客様が観ていただいて映画は完成するし、ここ（劇場に）集まってくださっている方も映画作りに参加してくださっているということ。本当にありがとうございました」と思いの丈を伝えた。
監督の熱い言葉に草彅は「本当に監督が台風の目になってくれて引っ張ってくれた。最後は監督のために、この役を演じようと思ったくらい。監督が嬉しい顔をしていると僕らも嬉しいです」と称えたが、会場が少ししんみりすると「ね、みんな良かったよね？」と登壇者に声をかけ始めた。「倫也くんだって、監督とは（タッグを組むのは）初めてでしょ？ どうだった倫也くん」と中村に問いかけると、いきなり話を振られた中村は少し戸惑いながらも「監督が12年かけて構想した物語がこうやって映画として公開されるのは僕らも嬉しいです」と答えつつ、「えっと、今日は進行してくださる方？」と草彅に問いかけ、会場の笑いを誘った。
MEGUMIは、劇中で中村に暴力を振るうシーンについて言及。「中村くんには、ことあるごとに役で暴力をふるっていて･･･。今回はどうかな？と思ったら、結果暴力を振るうことになっちゃって。いつもごめんね」と謝罪した。過去2回夫婦役で共演している二人。どちらもMEGUMIが暴力的な役だったそうで「今回は姉弟役ですが、『MEGUMIさんに中村をはたかせたい』みたいな思いがみんなにあるんですかね？」と中村。MEGUMIも「これからも、世の中の願望に応えていきたいと思います(笑)」と宣言し会場を沸かせた。
小鉄らきょうだいの父・一鉄役の藤は、「銀行強盗をやったのが嬉しかったね。やっぱり元気な役のほうが嬉しいね」と満足げ。母親役の榊原は「監督が、藤さんが私の手を握ってくれるシーンを作ってくれたんです。もう、ドキドキしちゃって！嬉しかったですね」とエピソードを明かし、少女のようにはにかんでいた。
監督のこだわりを感じながら演じていたと話す草彅は、「『草彅くんの小鉄が見たいんだ』ということが演出に含まれていた。自分を出すことによって、その役に見えるということを、初めて市井監督から学びました」と真摯に語り、最後は「1年前の撮影でしたが、みんながそのときに持っている力を最大限出して作りました。唯一無二の映画です！」と胸を張ってアピールした。
映画『台風家族』
監督・脚本：市井昌秀（『箱入り息子の恋』）
出演：草彅 剛 MEGUMI 中村倫也 尾野真千子
若葉竜也／甲田まひる 長内映里香 相島一之 斉藤暁／榊原るみ・藤竜也
主題歌：フラワーカンパニーズ「西陽」(チキン・スキン・レコード)
音楽：スパム春日井
配給・製作：キノフィルムズ
クレジット：コピーライトマーク2019「台風家族」フィルムパートナーズ
PG－12
公式HP：http://taifu-kazoku.com/
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