EXILE HIRO初プロデュース映画『たたら侍』が、第40回モントリオール世界映画祭において、ワールドコンペティション部門「最優秀芸術賞」を受賞! 9月13日、東京・目黒雅叙園にて凱旋記者会見を行い、主演の青柳翔(劇団EXILE)と、共演のAKIRA(EXILE / EXILE THE SECOND)、小林直己(EXILE / 三代目 J Soul Brothers from EXILE TRIBE)、監督の錦織良成が登壇した。
本作は、戦国時代中世の奥出雲の村を舞台に、伝統を継承し守ることを宿命付けられた青年が、葛藤や挫折を通して真の「武士」へと成長していく姿を描いた本格時代劇映画。
「素直に嬉しかったです。前回、「渾身」で監督と共にモントリオールに行った時、「また来よう」と言っていたんですが、それが実現した上に賞までいただけて」と受賞の喜びを表した青柳。小林は、嬉しさより驚きの方が大きかったそう。「多くの方から(お祝いの)言葉をいただいたり、この場に参加させていただき光栄です」と感謝の気持ちを伝えた。
AKIRAは、「最優秀芸術賞は、グランプリよりもこの映画にピッタリだなと思いました。「たたら吹き」という「刀の精神」と「伝統技術」を、1300年もの長い間つなげてきた思いが、この賞につながったのではないかと。つなげてきてくれた方々に感謝しています」としみじみ。
受賞につながったポイントを聞かれ、青柳は「映画では『憎しみからは何も生まれない、憎しみの連鎖を断ち切れ』という言葉が出てきます。簡単にはできないが、そういう葛藤している姿を評価していただけたのではないでしょうか」と答える。同じく同映画祭に参加した小林は、「上映後たくさん質問を受けたのですが、特に『結局、侍って何?』と聞かれることが多かったんです。侍をただの戦闘員だと思っている人が多かった中、『誰かを守るために自分を鍛える』という日本人の精神を伝えたことで、日本人の見方が変わったと思います」と。
また、「侍の精神を描いた作品は、これまでもたくさんあったと思いますが、“刀”を題材に職人にも侍精神があることが伝えられたことではないでしょうか」とAKIRA。錦織監督は、「初めて観る侍へのアプローチ方法だと言われた。自然の美しさはもちろん、建物、衣装など美術、カメラなどの機材技術にもこだわり、さらに俳優たちの芝居がリアルだった。『本物をやろうぜ』というHIROさんの声に応える気持ちが現場に満ちていた。今どきこんな現場は珍しい。監督冥利に尽きます」と満面の笑みを浮かべた。
役作りについて質問がおよぶと、小林が1時間以上山を見ていたエピソードが明かされ、小林が「自然がもの凄くて、ずっと見ていて。気付いたら1時間経っていました。それを見られていました(笑)」と話し照れ笑い。「僕がご飯を食べに行くときに、『あ、直己さんが山を見てるな』と思ったんですが、食べ終わって戻ってきたらまだ同じ格好で仁王立ちしていたので驚きました」と青柳が説明すると、AKIRAが「それが、“直己侍”です!」と低い声を響かせ、会場の笑いを誘った。
モントリオール世界映画祭の現地で、映画祭の創設者でありプレシデントのセルジュ・ロジークから、「世界に通用する作品。オスカーに出してみたら?」と言われたという。その言葉に、AKIRAは「賞は、映画チームへのご褒美だと思います。役者としては、僕たちはまだ一つ一つの作品に全力で向き合っている状況です。一歩一歩自分を成熟させてく中で世界への道も切り開けることがあったらうれしいですね」と、素直な気持ちを吐露。
青柳は、「オスカーは、デカい話すぎて想像もつかないです。でもモントリオールで日本の景色や伝統に興味を持ってくれた方がたくさんいて、トロフィーの重みも感じました。もしアカデミー賞にもチャレンジできるのなら、してみたいですね」と目を輝かせた。
映画『たたら侍』
監督・脚本:錦織良成
エグゼクティヴ・プロデューサー:EXILE HIRO
出演:青柳翔、小林直己、AKIRA、田畑智子、石井杏奈、高橋長英、甲本雅裕、宮崎美子、
品川徹、でんでん、氏家恵、橋爪遼、安部康二郎、菅田俊、音尾琢真、早乙女太一、中村嘉葎雄、佐野史郎、豊原功補、山本圭、笹野高史、奈良岡朋子、津川雅彦
配給:LDH PICTURES
公式サイト:http://tatara-samurai.jp
©2017「たたら侍」製作委員会
2017年初夏 新宿バルト9、TOHOシネマズ新宿 ほか
全国公開