映画『TELL ME ~hideと見た景色~』の完成披露上映会が、6月15日、東京・新宿バルト9にて行われ、主演の今井翼をはじめ、共演の塚本高史、JUONと塚本連平監督が舞台挨拶に登壇。さらに、原作著者にしてhideの実弟・松本裕士氏がサプライズで登場! 今井翼と初対面した。
hide の実弟・松本裕士の著書「兄弟 追憶のhide」(講談社文庫刊)をもとに、hideが遺した音楽を世に届けるため奮闘する弟と仲間たちの軌跡を描いた、映画『TELL ME ~hideと見た景色~』。
主人公hideの弟で駆け出しのマネージャー・松本裕士を今井翼、hideと二人で楽曲を制作していた、hideの共同プロデューサー I.N.A.を、塚本高史。hideを、ロックバンド「FUZZY CONTROL」のギター&ヴォーカルで、ソロでも活動するロックギタリストのJUONが演じる。監督・脚本は、『今日も嫌がらせ弁当』(19)の塚本連平が務めた。
塚本高史は、hideのドキュメンタリー映画『JUNK STORY』(15)でナレーションを務めている。
一般の観客に初めてお披露目することとなり、今井は「たくさんの方にお集まりいただき、この日を迎えられたこと、特別な思いでいっぱいです」と、感無量の面持ちで会場を見渡した。
ここで、YOSHIKIから「hideの遺した音楽や芸術を、こうして世の中に語り継いでくれることに感謝します」とコメント届き、今井は「hideさんももちろんですが、僕は“X (JAPAN)”の時代からYOSHIKIさんのことも凄く好きなので、hideさんの一番近くでたくさんの時間を共にしたYOSHIKIさんから、このような言葉をいただけて本当に感無用です。嬉しいです」としみじみ。
今作が映画初主演となる今井だが、「今回(出演の)お話をいただきまして、hideさんにまつわる作品かつ、裕士さんに焦点を当てた作品ということで、ありがたい思いと同時に、これはしっかりと自分なりに意思を持って描いていきたいと思いました」と、責任感をもって役と向き合った様子。
それでも「僕以上に、hideさんを演じたJUONくんの勇気が凄かったと思いますね。いつも明るくいてくれて、現場を華やかにしてくれていました」とJUONを称えると、hideを彷彿させるピンク色の髪型で登場したJUONは「映画が公開するまでピンク色にしていようと思っています」とニッコリ。hideを演じるにあたり、「同じギター・ボーカリストとしてとても光栄でした。1秒1秒に愛おしい時間が流れていました」と話し、「プレッシャーより嬉しい気持ちが勝っていて、ミュージシャンとしてこの上ない喜びでした」と幸福感を滲ませていた。
また、元よりhideの大ファンだったという塚本は「hideちゃんのファンに嘘のないように、ファンの人を裏切らない・・・ということがこの作品への自分なりのテーマでした」と述べ、「I.N.A.とhideが会見で会場に入るシーンがあるんですが、最初は方向が違かったんですが、監督に『逆です』と言って直してもらいました」とエピソードも披露。「監督がそういうことをすんなりと受け入れてくれて、その懐の深さと柔軟な対応をしてくれたので芝居に集中できました」と監督にも感謝の気持ちを口にする。
そんな塚本に対して、監督は「塚本くんがいてくれて助かった」とお礼を言いつつ、「僕もhideさんと同じ世代ですが、当時のことはよく知らなかった。カリスマのhideさんというより、もっと普通の人を撮りたかった」と明かす。今井も「hideさんのことを崇拝している高史くんの意見が、忠実に映像に反映していると思います」と。
裕士を演じた今井は「一人ひとりが感謝と敬意をもって撮影を進めていくなかで、自分は裕士さんの苦労と悩みを感じながら繊細に演じる時間が多かったので、みんながワイワイしている外で、自分一人で集中していましたね」と振り返り、塚本も「撮影の時は(役に集中していて)あんまり喋んなかったよね。撮影が終わってからの方がよく喋ってるよね(笑)」と顔を見合わせていた。
あらためてhideさんとの思い出を聞かれると、「ファン思いの人。憎めないユーモアもある方だからこそ、今もファンの皆さんはhideさんのことが生きがいになっているんだと思います」と今井。「撮影の前に横須賀にあるhideさんのお墓に(映画制作を)報告し、身の引き締まる思いがしました」と、その存在感の大きさを実感。
イベントの終盤には、原作者でありhideさんの実弟の松本裕士氏がサプライズで登場。自身を演じた今井に花束を贈ると「お会いできて本当に嬉しい」と初対面を喜ぶ。「映画を観て忘れかけていた思い出が蘇り、初めから終わりまでずっと号泣でした」と伝えると、今井も「ありがとうございます」と涙を流し、hideさんと兄弟の思いに自身の感情を重ねていた。
最後に今井は「この作品はhideさんが遺した大切なものを守り抜くということテーマに描いています。今でも愛されているhideさんの人柄や想い、音楽を通じてhideさんを近くに感じながら、それぞれの思いですごしていただけたらいいなと」とメッセージを送り、舞台挨拶を終了した。
『TELL ME ~hideと見た景色~』
【STORY】
1998年5月2日、X JAPANのギタリストとして、ソロアーティスト(hide with Spread Beaver/zilch)として活躍していた、日本を代表するロックミュージシャンhideが急逝。葬儀には約5万人が訪れ、日本中が早すぎる別れに涙し社会現象に。hideのマネージャーを務める弟・松本裕士(ひろし)は、兄hideと過ごした子供時代から今までの日々を思い返していた―
制作途中だったアルバム、そして既に決定していた全国ツアー、hideの音楽を世に届けたい。兄の意志を継いだ裕士は、hideと二人でソロ楽曲を制作していたhideの共同プロデューサーI.N.A.ら仲間たちとともに動き出す。hide本人不在という異例の状況下で奮闘する裕士とI.N.A.だったが、彼らの前に様々な困難が立ちはだかる…。
出演:今井翼 塚本高史 JUON 津田健次郎
細田善彦
川野直輝 / SHINGO☆ 笠原織人 くぼゆうき 片岡麻沙斗
朝倉伸二 山下容莉枝 / 田島令子
監督:塚本連平
原作:松本裕士「兄弟 追憶のhide」(講談社文庫刊)
原案協力:I.N.A.「君のいない世界~hideと過ごした2486日間の軌跡」(ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス刊)
配給:KADOKAWA
製作:映画「TELLME」製作委員会
©2022「TELLME」製作委員会
公式サイト:https://movies.kadokawa.co.jp/tellme/
公式Twitter & Instagram:@tellme_movie
7月8日(金)公開!