第34回東京国際映画祭「仮面ライダー50th 仮面ライダーアニバーサリー in TIFF」の一環として『劇場版 仮面ライダーオーズ WONDERFUL 将軍と21のコアメダル』のオンライントークイベントが11月5日、東京・丸ビルホールにて行われ、渡部秀(仮面ライダーオーズ/火野映司役)、三浦涼介(アンク役)、高田里穂(泉比奈役)、君嶋麻耶(仮面ライダーバース/後藤慎太郎役)が登壇した。
「仮面ライダーオーズ/OOO」は、2010年9月~2011年8月まで放送された平成仮面ライダーシリーズ第12作。主人公・火野映司(渡部)が怪人・アンク(三浦)とともに、メダルの怪人・グリードとの戦いから人類を守る姿を描く。
久しぶりに集まった4人は、10年前に公開された映画を振り返りながら、「仮面ライダーオーズ/OOO」の魅力をたっぷりと語り合った。
渡部は「あっという間の10年というのが率直な感想です。最終話が終わって、各々が役者業に邁進してきました。色々な経験をしていく中で、心の中にずっと『オーズ』があったと思います」と語り、約10年ぶりの再会に感慨深げ。
渡部の勧めで出演することとなったという三浦は「『アンクだ!』と言われました。ファンの方から『当時、見ていました』『忘れられないです』という言葉を聞いて、本当に愛していただいてたんだなと思いました。本当にありがたい約をやらせていただきました」と感謝の気持ちを口にした。
放送当時は反響も大きかったようで、三浦は「アンクがヤバい状況の時に、ある子供からメダルを貰って・・・泣きました。貴重なメダルでしたから」とエピソードを披露。高田は「比奈は怪力なので、重い物も軽々と持ち上げるのですが、実際は段ボールのようなものでできた軽いもの。それをいかに重そうに持ち上げるかを家で練習していました」と裏話も明かすと、三浦から「それ、言っちゃう?(笑)」とツッコまれる場面も。
君嶋演じる後藤は38話から39話くらいで変身をするようになるまで、ずっと生身で戦っていたのだが、君嶋は「秀ちゃん(渡部)たちは変身すると(スーツアクターが変わって演じるので)『お疲れ様~』って返っちゃうので・・・寂しかった。自分が変身するようになってくると(役の重みに)プレッシャーに押しつぶされそうでした」と本音もポロリ。
他のキャストやスタッフたちとの思い出もたくさん。松平健が代表作「暴れん坊将軍」の徳川吉宗役として登場するなど注目シーンも。渡部は「幼いころから『暴れん坊将軍』を観ていましたし、日本を代表する役者さんと共演できて、とても光栄でした」とコメント。三浦も「京都の撮影所での撮影もあったし、みんなで“オーレ!”って踊ってとても楽しかったです」と回顧する。
さらに、渡部は「キャストの皆さんの一人ひとりに思い入れがあります。『オーズ』の大事なテーマである“欲望”を具現化したグリード。実は敵対するグリードチームとは、現場で喋る機会があまりなかったんです。その距離感のようなものが、作品のリアリティにも繋がっていたのかなと」と懐かしそうに語った。
三浦は「僕らの一番近くで体調管理や悩みを聞いてくれていた助監督さんが、いまは監督になられているんですよ」と10年の月日を感じさせると、「まあ、当時は毎日ケンカばかりしていましたけどね」と苦笑い。
三浦の言葉に、渡部は「すごくいいケンカなんです。涼くんはすでにお芝居の経験があったので、作品を良くしたいという思いから、同じ思いの助監督さんとぶつかっていた。その光景を目の当たりにして、僕たちも頑張らないといけないと思っていました」と吐露。三浦は「(助監督は)同い年ということもあって、自分も甘えていたのだと思います」と若かりし頃の思い出として笑い飛ばしていた。
また、「仮面ライダーオーズ/OOO』という作品は、どんな存在か?」と問われると、渡部は「役者としての出発点であり、原点です。それはこれから10年、20年、30年と経っても、変わらないと思います」とキッパリ。三浦は「何か壁にぶつかるたびに、みんなの顔を思い出します。僕にとっては凄く大きな作品。救いであり“ホーム”です」と目を輝かせる。
高田は「芸能人生における核です。どんな現場に行っても、地方に言っても『オーズ見てたよ』『比奈ちゃん』って言われることがあって。それだけの作品に参加できていたというありがたみ。年を重ねるにつれ、そう思うことが多くなりました」としみじみ。
君嶋は「お芝居の経験がない状態で入ったので、演じることだけではなく、大人としてどうするべきかも一から教えていただきました。僕の人生が変わった作品です」と、人生の起点となったことを明かしていた。
トークショーの後には、『劇場版 仮面ライダーオーズ WONDERFUL 将軍と21のコアメダル』「オーズ・電王・オールライダー レッツゴー仮面ライダー」が上映された東京ミッドタウン日比谷「日比谷ステップ広場」にもサプライズ登場した4人。そこで、新作、Vシネクスト『仮面ライダーオーズ10th復活のコアメダル』の制作決定、2022年春に映画館で期間限定で上映され、2022年8月24日にBlu-ray&DVDが発売されることが発表された。
第34回東京国際映画祭
開催期間:2021年10月30日(土)~11月8日(月)
会場:日比谷・有楽町・銀座地区
公式サイト:https://2021.tiff-jp.net/ja/
コピーライト:©2021 TIFF